行き場のない6人の若者が、生きる希望を見いだすために宇宙ステーション「ロムルス」にやって来る。しかしそこには人間を襲い寄生するエイリアンがいた。酸性の血液であらゆる物質を溶かすエイリアンになすすべもない彼らは、ロムルスから脱出するべくサバイバルを繰り広げる。 |
ALIENである。
初めて見たのが、1979年公開の第1作。その後の作品は、「エイリアン2」(1986年)、「エイリアン3」(1992年)、「エイリアン4」(1997年)と続く。
・・・4は見ていない。
プリクエルとしては、「プロメテウス」(’12年)、「エイリアン:コヴェナント」(’17年)は劇場で見ている。本作はスピンオフである。
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時系列は「エイリアン」と「エイリアン2」の間の時代。ネタばれになるので、ものがたりの感想は避ける。ただ、「エイリアン」である。主人公以外はたくさん死ぬ。
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SFファンとして、本作は成功していると思う。主人公レイン、相棒のアンディーとの関係性が面白い。宇宙ステーションに向かう宇宙船も、宇宙ステーション・ロムルスも、第1作のノストロモ号の陰鬱さと似ている。特に宇宙ステーションの造作が、明確に第1作を意識している。コンピュータもスクリーンも、ものがたりの舞台である22世紀には見えない。舞台装置としてよい。最新のイメージの部分はあるが、全体的に暗さが目立つ。そこにでてくるエイリアン...
プリクエル2作品のように怖さより気持ち悪さが目立つことはなく、そこここでビクッ、ドキッという仕掛け、シーンがある。
アッシュだ!
第1作にアッシュ(Ash)として登場の科学主任アンドロイドと同型。ロムルス号の科学主任アンドロイド・ロック。破壊され上半身のみだがレインたちと意思疎通ができる。ものがたりの重要な役割を果たす。
アッシュを演じたイアン・ホルムは’20年に死去。声はエフェクトをかけた別人、顔はAI技術を用いて作成したもの。没後の俳優をこのような形で作品に ”出演” させることに、アメリカでは賛否あるようだが、本作では遺産管理者、ご遺族の同意を得ているとのこと。名前は違うけど、第1作で見たアンドロイドが登場したことで、第1作と本作のものがたり世界がつながった。とてもよかったと思う。
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主人公レイン:ケイリー・スピーニー
初めて見る女優さんである。現在26歳。今年公開の作品として「シビル・ウォー アメリカ最後の日」がある。注目して見なくては。
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お薦めの1本だと思う。