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John Connor sends Kyle Reese back in time to protect Sarah Connor, but when he arrives in 1984, nothing is as he expected it to be. 母・サラを守らせるため、ジョン・コナーはカイル・リースを過去に送り込む。1984年に着いたカイルを待っていたのは、彼の予想だにしない世界。(英語はIMDbから、日本語は僕・全英連参加者による。) |
英語版の宣伝文句にここまで書かれて、見に行かないという選択肢はないだろう。
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映画、特にタイムトラベルものとか推理小説などがもとの作品はストーリーを書くことは絶対まずい。書いて大丈夫そうなのは何かな。。。
IMDbの紹介文にもあるが、未来から1984年に送り込まれたカイル・リース(『ターミネーター(1984年、以下T1)』でサラ・コナーと結ばれ、ジョンの父親になる)が着いたのは、予想とは全く違う1984年。そこで出会ったのは、ジョンから聞いていたのとは、全く違うサラ・コナー、そしてT-800型のターミネーターである。
これは、T1や第2作(T2、以下同様の書き方)とは何らかの理由で時空連続体が違ってしまった1984年である。
T1の自信なさげでか弱いサラ・コナーは、そこにはいない。T2のものがたり世界で見るような、強いサラ・コナー。(ここからちょっとネタバレ)サラ、自分とサラの運命を知らずに過去にやってきたカイル、「おじさん」と呼ばれるT-800型との、ちょっと過激なアクション・ロードムービーのような印象を受けた。
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サラ・コナー役エミリア・クラーク
これくらい印象が違う女優を選び、キャラクター設定でないと、本作のサラ・コナーは成立しない。1986年生まれの女優さんだが、少なくともスクリーンでは年齢より若く見える。
カイル・リース役ジェイ・コートニー
この俳優さんは、'13年2月に見た「ダイ・ハード ラスト・デイ」でマクレーン刑事(ブルース・ウィリス)の息子役で出演していた俳優さんである。
T-1000役イ・ビョンホン
T2でロバート・パトリックの演じた液体金属のターミネーター。無表情、無敵ぶりと同じだが、イ・ビョンホンの顔を知っている分、怖さが弱い気がした。
ジョン・コナー役ジェイソン・クラーク
ジョンのものがたりでの変容が、本作の最重要部分である。これ以上は書けない。
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ターミネーターシリーズ、僕はテレビシリーズの『サラ・コナーズ・クロニクル』は除き、全部見ている。
本作はT1、T2のものがたり世界・タイムラインを引き継ぎいだもの。ただし、そのまま続けるのではなく、新たにものがたりを作り直し、たしている。ジャッジメント・デイを回避する未来に続く、あの1984年はそこにはない。T1、T2のものがたりの流れとは異なる1984年。こういうストーリー展開の改変、リブートもあるのかと思えた。
家に帰り、もう一度パンフレットを見ながら考えた。
『やっぱり、シュワルツェネッガーあってのターミネータ-だ...
T-800役でシュワルツェネッガーはT1からT3に出演・登場している。T4にも、たしかT-800の役(顔だけ合成)で出ている。
僕はT3での描き方はなんだか違う気がしていた。あたりまえだが、年齢を重ねているシュワルツェネッガーをそのままT-800としてスクリーンに出すのは、無理があったと思うし、ジョン・コナーのキャラクター設定にも、何か不足ま感じがした。
T3、T4とも、何かをぶっ壊すのが“ターミネーター的”と見なされたのか、なんだか映像(CG)、爆発のすごさにエネルギーを注いだ印象があった。でも、本作は違うように見える。もちろん本作も、これまでの作品通り、ものはぶっ壊すし、銃は撃ちまくる。でも、それ以上にターミネーターがちゃんとキャラクターとして生きているのだ。実年齢を重ねたシュワルツェネッガーが演じるT-800が、「なぜか」年をとっている。その理由付けに納得して本作を見ると、なんだかしっくりくる。
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夏休みのおすすめの一本と思う。☆4コかな。
注意
エンドロールが流れても、席を立ってはいけません。