<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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南海トラフ地震発生警戒という気象庁発表の「巨大地震に注意」というお知らせは、いわば「狼が来た」の1回目。
もし来なかったら次の2回目、3回目と発信すればするほど「狼が来た」と同様になってしまう危険性がある。

とりわけ「狼」の場合はまだ今現在どこにいるのか調査するればわかるわけで、来るタイミングもしっかり監視を怠らなかったら予測することは可能だ。
ところが「地震」の場合は、いつ、どこで発生するのか専門家にも予測することは不可能なわけで、
「地震が発生しそうです」
と言っても発生しない可能性も高く、率直に言って当てずっぽう。

あの阪神大震災が発生する前は関西では「関西は関東と違って大きな地震は発生しにくい」と本気で信じられていて、東京に住んだことのある人に、

「東京はよく地震がありますよ」

と言われても、

「へー」

ぐらいの反応しかできず、

「関西は地震が少ないから古人が都に選んだんだね」

と勝手に思ったりしていた。
ところがある日突然夜明けまにあの強烈な揺れが200万人以上住んでいる地域を襲ったわけで、これも誰一人専門家は地震が発生するなどと言っていなかった。
今年発生した能登半島地震も同じで、

「まさかここで」

という図式は阪神大震災と同じだった。

ということで地震の専門家が発した「巨大地震が来るかもしれない」は「狼が来た」の1回目。
私達がどう反応するかは、それも私達次第だ。


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