<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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大晦日の紅白歌合戦は予想はしていたものの、
「まともな歌手はおらへんのか」
と言いたくなる出演者のラインナップだった。

もちろん玉置浩二や石川さゆりのような超ベテランの歌は私達を魅了するに十分以上の実力があったものの、それを吹き飛ばすほどの出演陣と演出なのであった。

とりわけ藤井風。
なんなんだ、この人は。
往年の漫才師なら「責任者出てこい!」と叫びたくなること間違いなし。

まず、歌がひどい。
何を歌っているのか皆目わからないが、歌っている本人はかなりの音痴であることは明瞭で、それに気がついていない「ええカッこしい(関西では多分にキザでアホという意味を含んでいる)」なのが痛々しい。

次に、場所が倉庫街。
こういう場所の方が放送許可が取りやすかったのかも知れないが、いかにも警備がしやすく、邪魔が入りにくい、そういうところで、まだ横浜や函館、舞鶴などの煉瓦街から中継したほうが華やかで良かったんじゃないかという雰囲気ありありなのであった。

で、最後に、なんでニューヨークなのか。
このひとが屋上に出たところから
「もしかしてマンハッタンの朝焼け?」
と思っていたら、その通りブルックリンブリッジの向こう側に朝日に照らされたマンハッタンの摩天楼群が見えて、
「ふーん」
とわかり切った演出に、感動も何もなかった。
このためニューヨークのマンハッタンの景色が安っぽいことこの上なし。

ああいう風景を背景にしたいのなら東京お台場でいいじゃないか、
レインボーブリッジの向こうに品川方面の摩天楼のシルエット。
これってかなり美しい。
また、あまり知られていないけど大阪の十三。
十三大橋から新淀川越しに眺める梅田界隈の摩天楼のシルエット。
朝はとりわけ逆光になって大阪の高層ビル群が黄金色の光の中でシルエットになり風景としてはかなりのインパクトだ。

それにしてもなんでこんな「出し物」を作ってしまったのか。

ニューヨークからの生中継は何もNHKでないとできない技ではなく、今やFACE TIMEを使うとスマホだけで普通の中学生でもできる芸当だ。
こういう「芸」にもなっていない「芸」を見せられる視聴者のことを考えたことがあるのかどうか。

テレビの質がYoutube以下になっているんじゃないか。
と思っていたら、この藤井風という人そのものはYoutubeで見出された人らしい。


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