萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

その日の黒木さん-Side Side Story act.K1

2015-08-16 23:27:09 | short scene talk SS
副官心情@雪山籠城事件
side story第83話16幕裏@長野県某所雪山



その日の黒木さん-Side Side Story act.K1

「みやたー、救急隊との連絡だが…あ?(待機のはずなのにどこいった)」
「すみません黒木さん、焦×困惑(どうなってんだ)」
「なんだ高田?(なんか様子ちょっと変だな高田っていうか雪凍ってきたな)」
「浦部を見ませんでしたか?ルートの確認したいんですけど(こんなとき浦部いないとか変だなにあったんだろ)」
「浦部ならガイドで出てるはずだが、特殊サンのルートガイドで、(高田が浦部の行動把握していないとか変だないつも一緒なクセに)」
「その予定なはずですけど黒木さん、特殊は本田さんのガイドで現場に向かったそうです(おかしいな聞いてる予定とズレてく)」
「本田が?(それも俺は聞いてないどういうことだ国村さんの指示が交錯してる)…本田も長野出身か、(ガイドは務まるよなじゃあ)斎藤もか?」
「はい、斎藤さんも出ています。黒木さんは聞いていましたか?」
「いや…(これだけ話が違うってことは国村さんの確信犯だなでもなんで)あ、ちょっと待て無線だ、」
「どうしました黒木さん?」
「ご指示は解りましたが国村さん、今どちらにいるんですか?(いきなり無線で言われても)ちょっと国村さん!」
「黒木さん、小隊長どうしたんですか?(今どちらにいるってどういう意味だ)」
「本田、浦部は小隊長と行動を一緒にしてる、(まったく勝手に動いてどういうことなんだ)」
「え?そんなの打ち合わせにありましたっけ?(どういうことだ小隊長はともかく浦部がこんなのって変だな)」
「打ちあわせてない、谷口と井川も小隊長と一緒だ、(第2小隊の主力ごっそり連れてかれたな国村さんなに考えてるんだ)」
「谷口さんと井川さんまで?(あの真面目な二人まで一緒ってどんだけ難しいことヤル気なんだ国村さん)」
「とにかく俺たちは本田と斎藤のサポートだ、指揮は俺が執る、(国村さんって自由だよなあ貌はあんな美人なのにって俺なに考えてんだっ混乱×照)」
「もしかして黒木さん怒ってます?(なんだか顔赤くなってるけどソンナに国村さんの指示が滅茶苦茶なのか)」
「いや怒ってない、(あああああ高田にすら指摘されてる俺このKY男にまで)」
「怒ってないなら良いですけど、熱あるんなら無理しないで下さいよ?(って言っても現場じゃ無理だけどさ)」
「……ね、つなんてないぞ俺は平常だ(熱あるとか今言うな変に意識しちまうだろが今それどころじゃねえのにおちつけ俺)」
「ならいいですけど、あ?(この気配なんか変だ)」
「うん?…っ!(この気配たぶん)本田っ、すぐ斎藤に連絡しろ雪崩が起きる!(俺は国村さんに)」
「黒木さんっ、向うの尾根で崩落だ!(これデカイのくるぞマジか)」
「あのポイントならココは流れにぶつからん、落着け本田、(でも今いったいどこへ)とにかく小隊長へ無線いれる、」
「わかりました、俺は斎藤さんに無線して残った隊員集めときます(6人いないってことか)」
「よろしくな、…国村さん?黒木です、今の雪崩は(って無線に出てくれてる時点で無事なんだがな)」
「…は?宮田に無線をですか?(宮田は小隊長たちと一緒にいないのか)いいですけど、なんの指示をしたら?」
「……は?宮田が埋まってるかもしれないって…どういう意味ですか?」


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