萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

車窓雑談、週末の帰り道

2019-03-23 15:44:03 | 雑談
今朝は雨、氷雨なカンジに冷えていた。
昨日が暖かだったから、風なおさら冷たくて、
なんて朝だった今日なんだけど、午後の今もかなり寒い。

寒の戻り、花冷え、春霰、

そんな今日は週末だけど公用外出、
そして帰宅の電車内、暖房にホッとして、笑
そんな車窓はるかな丹沢、後衛峰は白く霞んでいる。
山は雪が舞っているのかもしれない。

それにしてもヤタラ眠たくて、
かつ腹へりで、

あーこれ山だったら疲労凍死イッパツだよ?

なんて冗談にもならないコト考えながら、
途中ひらくドアのごと、雨あがりの空気は冷たく潤んで、
ソンナ空気に雪山は懐かしくて、

でもシバラク山行ムリ予定が現実、笑

ソンナコンナとりあえず頭つかう?とコンナン書いてみたり、笑
ちょっとは目が覚めたらイイんだけど、やっぱり眠いは眠い。
乗り過ごさないか心配ながら、車窓の田園は春。


撮影地:山梨県2014.3.29

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桜含羞、阿亀

2019-03-22 23:13:05 | 写真:花木点景
うつむきかげん、春ゆれる。
花木点景:阿亀桜オカメザクラ


染井吉野が開花・する前に春告げる阿亀桜もいいもんです、笑
撮影地:神奈川県2019.3

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山桜、清楚×艶麗の春

2019-03-22 00:11:23 | 写真:花木点景
春陽ひらめく白、陰翳あわい薄紅色。
花木点景:山桜ヤマザクラ


白い花の清楚×朱い葉の艶、アンバランスなようで美しい山桜が好きです、笑
撮影地:神奈川県2019.3

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弥生二十日、鬱金香―seedling

2019-03-20 23:36:00 | 創作短篇:日花物語
萌芽、いく春も。
3月20日誕生花チューリップ


弥生二十日、鬱金香―seedling

儚げで、けれど強く終わらない。

「思いだすのよ、最近ね?」

すこし低くなった、けれど綺麗な声が見つめる。
その口もと皺また深くなった、けれど瑞々しい眼が僕を見る。

「思いだす、って?」

笑いかけて訊いて、湯呑そっと口つける。
唇ぴりり熱い備前、金属じみて、そのくせ柔らかな熱に伯母が微笑んだ。

「あのひとのことよ、アキちゃんは憶えてないわね?」

あのひと、

そう伯母が呼ぶ人は決まっている。
もう七十は過ぎて、そのくせ乙女みたいな瞳に笑った。

「憶えてるもなにもさ、俺まだ生まれてないよね?」
「あら?そうだったかしらね、」

さらり唇が微笑んで茶をすする。
湯呑やわらかな湯気のむこう、皺きれいな瞳が微笑んだ。

「あのひとはね、ひとまわり歳が違ったでしょう?お父さんみたいで、お兄さんみたいで、…そういうのアキちゃんならわかるわよね?」

あ、また「わかるわよね?」だ。
こんなふう伯母は無垢ぶつけてくる、この齢かなり離れた親族に口ひらいた。

「前のダンナサンのこと、夫だけじゃない愛情があるってコト?」

再婚、その事実を知ったのは何年前だったろう?
記憶たぐるダイニングテーブル、母よりずっと年上の瞳は微笑んだ。

「そういうコトよ…いまさらかしらね?」

いまさら、

そう微笑んだ瞳ふかく、時はるか遡る。
まだ自分が生まれる前の時間、そこに生きていた伯母の幸福。
けれど今ひと時ただ遠くて、それでも見つめる瞳ゆっくり瞬いた。

「あのひとに今、会いたいなと思うのよ…言えないけど、」

言えない、その相手は誰なのか?
たぶん一人だけじゃない、もの言いたげな瞳に笑いかけた。

「言えないのは伯父さんと、前のダンナサン?」
「そう、」

茶色い髪すなおに頷いて、その耳もと銀色ひとすじ光る。
隠しこんだ白髪ふる時のかたわら、彼女は微笑んだ。

「息子たちにはもっと言えないわね?彼にも言わないし言いたくないし、今がもちろん大事だもの。でも…会いたいなと思うのよ、」

伯母は愛している、息子たちを、今の夫を。
それは疑うべくもなくて、だからこそ口ひらいた。

「ユキ兄ちゃん達もホントは、会いたい思ってるんじゃない?」

従兄たちは本音、なに想う?
その深層たちの母親は微笑んだ。

「そうよね…ほんとの父親だものね?」
「だね、」

笑いかけて湯呑ふれて、かすかな熱あまく薫る。
澄んだ馥郁やわらかなテーブル、窓ゆれる陽に声ゆれた。

「だからこそかしらね、あのひとと過ごせなかった時間の分まで一緒にとも思うわ…春をいくつも、いくつも一緒にって、」

消えてしまった時間、それを今ここに手繰らせる。
そうして戻せる願いあるのなら?そんな言葉に笑いかけた。

「伯母さんは幸せだね、ふたりの男と幸せになれたなんてさ?」

ふたりと、

それを本当は、伯母が望んだことだろうか?
それが「ひとりと」なら本当は幸せだったかもしれない、でも現実は違う。
現実に伯母は夫を亡くして、それから過ごした孤独と哀しみが呼んだ「ふたりと」この今だ。

最初から望んだわけじゃない、それでも辿りついた幸福に誰が責められるだろう?

「幸せかしら、私?」

問いかけてくる瞳が自分を映す、どこか困ったような、求めるような視線ゆれる。
もう七十を過ぎゆく瞳、その透明な自責に笑いかけた。

「一人を幸せにするだけでも大変じゃん?二人の男を幸せにできたんならさ、すごい幸せなコトだろ?」

二夫にまみえず、なんて言葉も知っている。
けれど幸せそこにあるのなら選んでほしい、泣き続ける時間よりずっと。
もう消えてしまった時間、泣いても戻せない幸福、それでも戻せる願いあるのなら?

だから笑ってほしい現実の今、皺やわらかな目もと和んだ。

「そうね…幸せだわね、私?」

そして戻せる願いあるのなら、幸福ひとつ芽をひらく。


鬱金香:チューリップ、花言葉「思いやり、美しい瞳、優しさ、理想の恋人」ピンクのチューリップ「愛の芽生え、誠実な愛、幸福」

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車窓雑談、眠たい春窓

2019-03-19 18:51:15 | 雑談
3月19日、彼岸の春。
昨日は墓参りで、今日ただいま繁忙→車窓で、
昨日は彼岸桜あちこち見かけ、今日は染井吉野が咲いていた。

あれ?開花宣言あったっけ?

なんて思い見上げた桜は、薄紅あわい満開の春。
お寺の壁あふれる桜色やわらかな清楚、花はやや小さめの中輪一重。
染井吉野の親木ともいう江戸彼岸かなーとか思いながら見たんだけど、きれいだった。

きれいだった、んだけど写真もちろん撮っていません、笑
カメラ今日は持っていない×寺院を勝手に撮って良いかもワカラナイから。笑
そんなワケでスマホにあった悪戯坊主を貼っておきます、
猫鼻の桜色で花をイメージできれば、笑

それにしてもなんだかヤタラ眠たいです、
ソンナコンナとりあえず頭つかう?とコンナン書いてみたり、笑
ちょっとは目が覚めたらイイんだけど、やっぱり眠いは眠い。
乗り過ごさないか心配だ、笑

っていう雑談@車中のち今、
帰宅したので桜写真を貼っておきます・前のだけど、笑
撮影地:神奈川県2014.4


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桜雪洞、阿亀

2019-03-18 16:59:00 | 写真:花木点景
薄紅色、春燈す三月・桜ぼんぼり。
花木点景:阿亀桜オカメザクラ


オカメザクラは薄紅あわい可憐な風情、その小花が集まって咲く姿は雪洞っぽくてカワイイです、笑
撮影地:神奈川県2019.3

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早春桜、寒緋

2019-03-17 20:58:30 | 写真:花木点景
紅色あざやぐ三月桜、丹沢山麓に春告げる。
花木点景:寒緋桜カンヒザクラ


カンヒザクラは色あざやかな紅色×うつむきかげん、色が派手なのに可憐な風情がカワイイ桜です、笑
撮影地:神奈川県2019.3

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早春桜、阿亀

2019-03-16 14:19:16 | 写真:花木点景
丹沢おろす風の傍、薄紅やさしい三月の桜。
花木点景:阿亀桜オカメザクラ


オカメザクラは小さな花あつめて可憐なカンジです
撮影地:神奈川県2019.3

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春うつろう

2019-03-15 23:57:02 | 写真:花木点景
海はるかに越えて花、春あわく咲く。
花木点景:雲南桜草ウンナンサクラソウ


JA直売所はメズラシイ植物との出会いの場、笑
撮影地:神奈川県2019.3

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春と記憶

2019-03-14 11:13:20 | 雑談
忘れない、ことがなぜ大事なのか?

忘れられることは「記憶の死」ようするに「二度目の死」という言葉がある。
たしかにそうだろう、ただ誤解しちゃいけないのは「忘れないでいる=執着する」じゃないってコト。

よくある話だけど・恋人や配偶者を亡くした人に「他のヒトとつきあう・再婚は裏切りだ」っていうヤツ。
他のヒトに心向ける=忘れる=裏切りだって考えなワケなんだけど・それは執着じゃないかな?って思う。
違うイイカタするなら過去の囚人・過去に囚われて未来を否定しているってコトなんじゃないのだろうか?

大事なヒト・モノ・トコロ、それは物理的に消えても心から消えるワケじゃない。
ソレがあった→ソレを経験した→ソレに育まれ→今この心としてあるワケだから。

その「今この心」を否定していると思う、「他のヒト=裏切り」って考えは。

大事なヒトに出逢い別れ、その想い経験あるから新しい出逢いに廻りあったワケで。
その新しい出逢いを否定してしまうことは、過去を育んだ大事なヒトまで否定することになる。

そーゆーコト前提に・昨日の雑談「ネタ」にするヤツラは「否定」してるんじゃないかなあって思う。
過去あんなに大変な経験したんだから・その過去=震災に今も苦しめられていないといけないっていう「執着」の強要だなあと。

大変な経験は苦しい辛い、けれど泣いた分だけ強く優しくなれる。
苦しく辛い時ほど、誰かの優しさに・一杯の水に・青空に感謝できるようになるから。
そうして強く優しくなったヒトは必ず幸せになれる、そういうヒトの笑顔は洗い清められた洗練まぶしいから。
だから安易な同情は失礼だ、

そこらへんスットバシテ「被災者=不幸」みたいな図式はアマリにオソマツだなあと、笑
そーゆー「不幸であるべき」みたいなオソマツ同情ゴッコは、人の尊厳を無視している。

過去は執着するモノじゃない、心の種で肥やしで・明日を生きるテキストで・一瞬後に出会うモノを温める燈火。

ナンテコト考えたので休憩合間ツレヅレ書きしてみました、笑
どうか今春おちこち笑顔ほがらかな春うだとイイですね、
個人的には春山のんびり歩けることも願い、笑


撮影地:長野県阿智村2017.5

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