じいちゃん、さすがです。

おはよ。

素晴らしい天気となりました本日。

じいちゃんのところでは、朝からちょっとした工事をすることになっておりまして、あたしは７時から開店時間まで、年寄りの隠居小屋で過ごしておりました。

朝食後、両親と長椅子に腰をかけ、この頃つくった俳句をじいちゃんに披露いたしました。

御嶽山に登頂した折の俳句です。

「頂に　先達たちが　秋の風」
（いただきに　せんだつたちが　あきのかぜ）

目の悪いじいちゃんですので、そばにあった白紙にマジックで大書して、見てもらいました。

それを手に、しばらく考えるじいちゃん。

そして・・・

「掴まえ所は良い」と言った後、

「頂に立つ　先達や　秋の風」
（いただきにたつ　せんだつや　あきのかぜ）

と、スラリとつぶやいたのでありました。

・・・すげっ！


およそその半生を、俳句の勉強に費やしたじいちゃん。

パッと見ただけで、あたしとの出来は大違い。

（比較するのがバチアタリ）


知るものと知らないものとの差は、これほどなのですね。

１か２か？という差ではなくて、０か１か？＝無か有か？ほどの差となって現われる。

人智というのは、それほど深く広い。

この頃、とみにやせたじいちゃんの横顔を見ながら、じいちゃんがこれまで自ら刻み続けたシワの重さを感じていたのでありました。


まだまだ、元気でいてね。