ぴかの独り言 GooBLOG vol.1

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次男と二人旅(四国編)その2

2012-05-19 10:08:00 | ツーリング
おはよ。

この時期、遊んでばかりのPです。

年初から一生懸命働いたので、自分へのご褒美とかんが・・・まぁええわ。

快晴の本日は、いよいよ10年目を迎えます田んぼ同好会の始動でした。

まもなくの田植えに向けて、まずは田おこしです。

午前9時、メンバー全員集合。

みんな元気そうでなによりなのだ。

それぞれがそれぞれ、言われるまでもなく、やるべきことをやっつけてまいります。

あたしと市野さんは、畦の草刈。キミ君は肥料撒き。隊長は畦の修理。ヨシヒト君はトラクターで田おこし。

一言で10年というけれど、悲喜こもごもなのですよ。

それを一緒に過ごした仲間なんです。

それを思うだに、嬉しいんだなぁ・・・


(長男舜己ヨシヒトパパと一緒にトラクターで田おこしです・・・良い百姓になってください)


(ひとり黙々と鍬を振る隊長・・・この後お仕事だそうです・・・無理せんでね)


(頼りになる市野さんとキミ君。被り物に風格が出ています)

この後田んぼに水をいれ、来週は代かき、再来週には田植えの予定です。

美味しいお米がたくさん取れますように。


さて、昨日に続き、四国旅行二日目の回想。

明けて5月16日、午前5時起床。

早寝早起きの次男に起こされました。

5時に起きたところですることがないので、とりあえずお風呂へ。

ゴロゴロとしながら7時、朝食はバイキング。

バイキングって、英語で何と言うんだっけな?・・・なんぞと思いながら、次男共々卑しい二人は、ご飯を3杯もお代わりしたのでありました。

さて、本日は今回の旅行のメインイベント、石鎚山登山があるのだ。

当初天気予報では「曇り」と伝えられていましたが、不思議なことに快晴!

前日まで、天気が悪ければ船で広島にわたって、厳島神社へお参りに行くという代案まで用意していたのです。

ありがたいご縁でした。

電車の時刻とかを逆算して、7時40分には宿を出発。

まずは松山から、伊予西条という駅まで特急で向かいました。

そこからタクシーで石槌山登山口ロープウェイまで。(およそ30分)



午前10時、いよいよ石槌山登山開始です。



ここから900メートルほどをロープウェイで登ります。



ロープウェイはここまで。

さて、ここから石鎚山の遥拝所があります成就社へと参ります。

歩いていきますと分かれ道が・・・

右も左も登山口の標識がありますが、右には「リフト」と書いてありました。

なぬ?どっちに行けばよいのだ?

次男と顔を見合わせていますと、偶然右の道から人が下りてきました。

早速尋ねてみます。

「お山に登るのですが、どちらに行けば良いのでせう?」

すると、

「左は上り道を800メートル歩かなくてはいけませんので、こちらの方が楽だと思います」と教えてくださいました。

ラッキー!

この方に会わなければ、左を選んだかもしれません。

それにしても、そういうたぐいの標識というか看板というか、それはあってもいいだろう?と素朴に思ったあたしたちです。

教えられたとおりに進んで、リフト乗り場へ。

切符を買うとき、「片道300円、往復500円」と書いてあったので、「往復で」と言いますと、係のおじさんは、「上りだけ使えばいいですよ」と妙なことをおっしゃる。

・・・はて?

一瞬迷いましたが、素直に聞いてみました。

片道切符を買って、二人でリフトへ。


(喜々とする次男)

スキー用のリフトですね。

これでまた、300mほど登りました。

上に着いて、そこから成就社まで上り下りでずいぶんと歩きました。

そこで気がつく・・・さっきのリフトのおじさんが「片道で良い」と言ったのは、このことだったのね。

つまり、帰りもまたリフトを使うとなれば、上り下りの山道を歩かなければならないのですが、もう一方の道は、下りをダラダラと降りてくれば良いので、結局そのほうが楽だと言っていたのだ。

標識は不案内でしたが、人は親切でした。

おじさん、ありがとう。

さて、そんなこんなで無事に成就社到着。


(正面に御神体の石鎚山の山頂が拝めます。)

お参りを済ませて、いよいよ登るのだ!



ここには、お山によくある「何合目です」という表示が一切ありません。

ところどころに「あと何キロです」というのがあるだけです。

そして、普通ですと、頂上に向かうときは上りばかりとなるところ、なぜかここからは一気に下る。

せっかく登ったのに、下らないといけないというのがもったいないと思ったりいたしました。

そんなことを考えつつ、まずは下りました。

1キロほど行くと、



立派な鳥居が現れました。

どうやらここが、お山の結界のようです。

次男共々お山に「入らせていただきます」と頭を下げて、いよいよ登ります。

実は、登山未経験の次男でしたので、どこまで行けるかは正直わからなかった。

まして、滅多にでないものの、喘息持ちなので、少々心配もあった。(ついでに言うと、ちょっとメタボ)

前日の金比羅さんも、その予行演習のつもりがあって、それが叶わぬ程度ならとてもじゃないが登山は無理であろうと考えていた。

それでも次男は頑張って、無事に金比羅山をクリア。

あとは、行けるところまで行けばよい。

お父さんはそんな考えでおりましたのよ。

登山という言葉を使うと、なにやら大変な体力がいるかのように思われるようですが、ハーケンやザイルを使うような登山は別物として、冬の山でない限り、信仰対象のお山はそれぞれのペースさえ守れば登れると思っています。(そうなんだよ、N木さん)

日帰りの予定で、あわよくばお頂上に行けたら幸いです。

あとは次男次第と、腹をくくっておりました。

次男を先頭にして、ズンズンと登ります。

彼の息が上がっているのが、よくわかりました。



ところどころで休憩。



やがて、石鎚山名物の鎖場(くさりば)に来ました。

ここは、最初に出てくる鎖場で、「試しの鎖」と呼ばれるところ。

この後、3箇所鎖場があるのですが、ここで試してご覧なさいというところですね。

しかし・・・どうみても斜度60度以上。

およそ登れるとも登りたいとも思えない。

次男と顔を見合わせて、ここはスルーいたしました。

しばらく行くと、ちょっとした休憩所がありました。

そこから今来た道を振り返る。



お陰様で良い天気に恵まれて、素晴らしい眺望でした。

ふと、横に目を移しますと、



見えるかな?・・・右上の横に生えた松の左の根元に、先程の試しの鎖の続きがあったんだ。

まったく崖の上に鎖だけが置いてある・・・こんなところを降りれる訳がない・・・登らなくてよかった。

あたしは正直そう思いました。

ずいぶんと登ったつもりではおりましたが、それでもまだまだ道は続きます。

次男の様子を見ながら、声をかけてみます。

「どうだ?行けるか?・・・無理なら戻ってもいいぞ」



汗だくの次男は、持ってきたアクエリアスを一気に飲んで、

「行くよ」

と答えるのでありました。

やがて、一の鎖に到着。(まだまだ道は長いのです)

すると次男・・・

「登ってみる」

と言いました。

「やってみなさい」

とあたし。



とは言え、途中で滑ったら、真っ逆さまです。

あたしも彼の後ろから登りました。

が・・・3メートルも上がりますと、どうにも身動きが取れなくなったようで敢え無くギブアップ。

それでも挑戦しただけ、お前は偉い!とお父さんは褒めてやりました。


(このてっぺんが頂上です)

その後どんどんと高度を上げて、ついに頂上が見えてきました。

もうすぐだぞ~!と励まして、頂上付近へ。


(この右側は、谷になっていて怖いんだ)

これを登りますと、ジャン!



ついに頂上到着!

やったぜっ!

お陰様で、二人で無事に登りきりました。

そして、彼を見れば、なんとも言えぬ満足した顔をしている次男でした。

お社でお参りをして、御朱印と御札をいただきました。

ここで、お昼。

持ってきたオニギリとお茶で昼食です。



最高にうまかったんだぜ。

この石槌山、実は本当の最高度地点は別のところにあります。

こちら、



100mほど稜線をたどるとピークがありますが、しかし・・・怖がりのあたしはとてもではないですが行く気になりませんでした。
(このお社のあります地点でさえ、両側が断崖なんですの・・・あたしゃ、怖いんだよ)

さて、帰りのこともありますのでのんびりともしていられず、そそくさと下山。



何事も、下りは早い、落ちるのはたやすい。


(頂上付近で、この子供たちが「もうすぐ頂上ですよ~、頑張ってくださ~い」と声をかけてくれまして、とても心強かったんです。その彼らを下りで追い抜くときのワンショット。君たち、ありがとうね)

とっとと下りまして、再び成就社へと帰ってきました。



ここから行きのリフトは使わず、ダラダラと下り坂を歩いていきました。

下りは息が上がらないので、次男とおしゃべりをしながら楽しくトレッキングです。

やがて、ロープウェイ乗り場に到着。



いろいろなお助けもあり、6時間の予定を5時間で往復しまして、無事下山。

行きと同様、松山に戻ってきました。

道後温泉駅に着きますと、ちょうど6時。

駅前名物の、からくり時計がお出迎え。



宿に戻り、温泉につかり、心から安堵して再び次男と乾杯!

うまかったなぁ・・・



最高の二人旅は、こうして終えることができました。

・・・

次男とお山に登りながら、あたしはいろいろ気づかされた。

言葉にするのは難しいですが、ただただ「ありがとうございます」の旅でした。


後日談・・・

翌日それぞれ帰宅し、その後彼からメールがありました。

「こちらこそありがとうございました。お父さんが、いたから最後まで登る、ことが、できました。お父さんが、いなかったら途中で、あきらめていました。」

・・・親を泣かせるツボを、よく心得ている次男でした。


ありがとうございました。