珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

BOさん宅、訪問

2014-05-11 15:40:03 | オフ会
連休の最終日の6日、ブログにコメントをいただいているBOさん宅を訪問してきました。BOさんは私と同様に横浜市北部にお住まいです。ネット社会に移行し、同じ趣味を持つ人との交流機会は従来に比べると格段と増えました。SNSを通じた交流はその代表例ですが、フリーのブログを介しての交流には異なった嬉しさがあります。道すがら見つけた草花に目を向けたいただたような嬉しさです。相互訪問の話は春先から出ておりましたが、双方なかなか都合がつかずようやくGWで実現となりました。田園都市線の最寄駅でピックアップいただきお宅へ向かいました。

Bang & Olufsen(以下B&O)という名前を聞いてどんなシーンを想像されますでしょうか?リビングルームに配置されたお洒落なシステムをイメージする方も多いでしょう。20年以上前になりますが、眺めていただけのSS誌を通じて私にはそんな印象が形成されています。北欧らしい洗練されたデザインに目が向かいがちですが、創業90年近い伝統あるメーカーでもあります。BOさんはそんなB&O製品を長年にわたって使われています。写真の超トールボーイも80年代の製品です。リアにも同様のSPがありますし、別の部屋にもB&Oのシステムがあると伺いました。今回の訪問で、ようやくハンドルネームの由来が分かりました。


こちらは送り出しに使われているSDTrans384です。音楽ファイル(WAV形式)の入ったSDカードから、デジタル信号を生成するDDコンバータです。CDプレイヤーのデジタル出力と比べて音の細かさや広がりで優れているとのこと。私も以前、同じコンセプトのQA-550をベンチマークに使っていました。操作性の悪さやファイル管理の手間を嫌って遠ざかりましたが、音自体にはポテンシャルを感じていました。送り出しの違いは私が持ち込んだ音源でも確認しました。基板に充てがわれた円柱状のインシュレータは、ベアリング方式の米国製です。再生だけでなくリッピングにも欠かせないようです。


BOさんご自身が映画好きでもあり、アンプにはAVアンプを使われています。パナソニックのデジタルアンプです。私は詳しくありませんが、DACを介在しないフルデジタルに拘られているようでした。


クラシック、ジャズ半々といった構成で聴かせていただきました。シェリングのベートーヴェン、ヴァイオリン協奏曲は最新のSS誌でも記事になっていましたね。ジャズは50年代がキーワードだったように思います。特にヴォーカルが充実していて、大御所の若いころの歌声に浸ることができてよかったです。BOさん、クラシック・ジャズ共に録音へのご感心が高いようで、それは音源のコレクションにも反映されていました。隣の部屋の本棚にはSS誌やAA誌がぎっしり。録音に関する情報を参考しながらも、実際の耳で確認することでシステムを構築してこられたのでしょう。



オーディオルームは地下室にあり、その広さは20畳くらいでしょうか?拙宅とは比較にならない広い部屋を短辺配置で使われています。SPは平行置きで、音場はSPと背後のスクリーンとの間に形成されます。地下室もしくはカーペットの影響と想像しますが、全体的に部屋の反射は抑え目です。拙宅も同じ平行法なのですが、BOさんの音には部屋の広さから来る余裕を感じます。一歩引いて音場を俯瞰するような聴こえ方です。この余裕は大編成のクラシックで活きますがジャズも素晴らしかったです。センターに浮かぶヴォーカルは、拙宅のような箱庭感ではなく、ライブハウスの距離感で聴けます。

最上流をCD再生ではなくファイル再生にしている点、プレイヤーをオーディオ機器にせず実験的なアプローチを採っている点は私と共通します。B&OのSPは製造後30年ほど経ちますが、送り出しの変化にはきっちり反応します。SDtrans384の導入で、これまで聴けなかった音源がようやく聴けるようになったとはBOさんの弁です。私が持ち込んだEydie GormeでもSDtrans384の効果は顕著でした。音の細かさ、粒立ち感、見透し、どれも改善するのがよくわかました。SP配置もそうですが、案外、音作りの方向性は近いのではないかと、その場で申し上げました。

連休最終日にも関わらず、遅くまでお邪魔いたしました。加えて鑑賞の後には奥様手作りの夕飯+越後の日本酒という、素晴らしいお持てなしまでいただき恐縮です。オーディオ目的の訪問受け入れは、今回が初めてだったと伺いました。いろいろとご苦労されたことと思います。アルコールが入った後は、クラシック、ジャズを離れ、ロックやフォークの話、オーディオの話、某レストランの話等で楽しい時間となりました。BOさんの取り組みに接して、私もこの先10年、20年Vienna Acousticsの製品を使っていかねばと意を新たにした次第です。なるべく早いうちに、拙宅にもお越しいただければと思います。
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世田谷Oさん宅、再訪

2014-05-05 10:01:10 | オフ会
連休後半はオーディオ訪問が2件入っています。3日はDEQ2496でお世話になっている世田谷のOさん宅を再訪しました。お貸ししていただいたアナログのオシレータを返却することと、Oさんが新たに導入されたPLAYBACK DESIGNSのDAC MPD-3の音を聴くことが目的です。午後はOさんが所要のため、午前~お昼の訪問となりました。この日も好天に恵まれました。お宅に向かう途中の環八(上野毛駅付近)の様子です。連休後半のスタートともあって、第三京浜の入り口は混雑気味でした。Oさんのお宅は閑静な住宅街にあり、環八の喧騒は届きません。


訪問は3度目になります。昨年の同時期に最初の交流をさせていただきました。SPは長年愛用されているJBLの4344です(ELACは単身赴任先で使用していたもの)。BEHRINGERのイコライザDEQ2496で音を追い込まれていますので、当然、セッティングは以前と変化ありません。写真には写っていませんが、左側はガラス張りになって採光たっぷりの気持ちのいい部屋です。多摩川、丹沢方面の眺望も抜群ですが、部屋の非対称性がオーディオ的には難題です。視覚的な心地よさとオーディオ的な心地よさの両立を追求した結果が、現在のシステムというわけです。


本日の主役のMPD-3です。このDACに対するOさんの印象は、ご自身のHPにも記載されています。デジタルの再生でありながら、アナログレコードのような雰囲気を創れるDACのようです。やはり同社のSACD/CDプレイヤーを使っている和田さんがSS誌の連載で、「ノイズの無いアナログレコードの音」と表現されていました。PLAYBACK DESIGNSの創設者はDSDへの造詣が深いようですが、DSDだからという単純な理由ではなさそうです。アナログ回路が鍵ではないかという話が出ましたが、それも思いつきでなく、いろいろと実験をされた上での推測という点に感心いたします。


時間が限られていましたので、MPD-3が醸し出すアナログライクな音に焦点を置いて聴かせていただきました。OさんはMPD-3以外に、ChordのDAC64 Mark2も併用されています。再生はORACLEのCDトランスポートで行い、DACをリモコンで選びます。再生中に切り替えできるので音の比較がし易くなります。差が判り易い題材としてピアノ(Debussyの Arabesque)、ヴァイオリン(Mozartのヴァイオリンソナタ25番)を選んでいただきました。MPD-3の方が余韻が持続して音が柔らかくなる印象です。このところリファレンスにしている古川展生(チェロ)のアヴェマリアも、スムーズさと重厚感がバランスしていて浸れました。

Oさんはアナログレコードの再生も楽しまれています。一旦ADコンバータでデジタル変換しDEQ2496を通すという方法です。ご本人は「生粋のアナログ派なら目をむきそうなシステム」と謙遜されています。しかし部屋の影響はデジタルであれアナログであれ共通です。むしろアナログだけイコライザを通さない方が筋が通りません。こういった割り切りの良さが気持ち良いですね。アナログ再生時はMPD-3でなくDAC64を使われている点は見逃せません。デジタルには功を奏したMPD-3ですがアナログ(をAD変換したデジタル)には過剰だそうです。まさに過ぎたるは・・・で、DAC64を手放せない理由となっています。

私自身、アナログを始めるに当たっては、目指すべき山が二つあるのか、それとも一つなのか、分からないままでした。既に二兎を追って2年になりますが、おぼろげながら一つの山を別々から登っている感触を持っています(そうありたいと思っています)。MPD-3を得てさらに両者の差が縮まったと仰るOさんのアプローチは、私にとって心強かったです。拙宅のDEQ2496はまだ使いこなしているレベルではありませんが、既に外せない機器となっています。最低限のルームチューニングとイコライザの併用という方向性を、交流で得ることができ感謝しています。

上野毛駅前の寿司屋さんで遅めのランチをご一緒し、帰路につきました。大井町線が溝の口まで延びて長津田方面へはスムーズに移動できました。小さい頃は田園都市線は渋谷ではなく大井町につながってました。まだ快速電車もなく、東京に出るのが一苦労だったことを憶えています。3000系とか5000系の緑色の電車の時代です。もう40年も前のことです。
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町田、ポタリング

2014-05-03 17:57:24 | その他
連休も後半に突入、久々に自転車の話題です。このところ暖かさも増して自転車には絶好の季節となっていますが、約1か月間自転車を控えておりました。フットサル後に初めて経験する長期の腰痛に悩まされていたのです。ようやく回復して先日の登山には間に合いました。自転車も連休中には再開したいと考えていました。好天の2日、町田市の丘陵地域をポタリングしてきました。横浜在住といっても自宅は町田市との境界部にあります。ポタリング先を横浜に限定する理由はありません。昔ながらの谷戸が残っている点は町田の魅力です。丘陵ゆえの思わぬ坂登りには閉口することもありますが・・・。

最近の自転車のナビ事情は知りませんが、GPSを駆使した便利なツールがあるのでしょう。それでも、私の場合は、これで十分です。事前のルート構想にも使えるし、軽量ですからポタリングの負荷にもなりません。広げれば全体観が掴めますし、一方で細かい道路情報まで拾えます。マクロとミクロの見方を同時にできる点がポイントですね。切り替えが必要なスマホの地図との差異です。


足慣らし的に鶴川に出て、真光寺、井の花を経て小野路の交差点を目指しました。このまま直進して、野津田公園に向かいます。


野津田公園を訪れるのは初めてです。広大な公園でした。立派なスタジアムもあってJ3リーグのFC町田ゼルビアの拠点となっています。新緑と青空が眩しいです。


野津田からダウンヒルで鶴見川方面に下りました。芝溝街道を進み、日大三高入口付近にあるパン屋さんで昼食を調達です。平日だったこともあり、子連れのママさんが目立ちました。併設のテラスも気持ちよさそうでしたが、ここはテイクアウトにしました。


次に向かったのは昨年ウォーキングで目指した鶴見川源流です。途中、小山田の公園でランチにしました。山でも感じますが、外で食べる食事は一段、美味しさが増します。


半年ぶりの源流の泉です。ウォーキングに比べて自転車はあっけなく着いてしまいます。


本当の源流は別の場所にあると聞いてましたので、近くの山道を散策してみました。明確な源流はよくわかりませんでしたが、付近の最高地点には到達したということで・・・(汗)。八王子市はもう目と鼻の先です。


小山田から桜美林へ抜けるルートが想定外の登りでした。これは2次元の地図では読みにくい情報です。それもで収穫もありました。尾根緑道なる道を知ることができました。多摩境方面へつながっているようです。何より丹沢の眺めがよさそうです。次回の町田ポタリングには取り入れることにしましょう。

桜美林からは再び図師方面(日大三高の入口付近)に戻り、山崎団地、木曽団地を経由して恩田川に出ました。恩田川は鶴見川の支流です。看板に上端とあるように、こちらは恩田川の源流付近です。


恩田川まで来るとホッとします。このまま川を下るだけで自宅がずっと近くなるのも理由の一つですが、車を気にせずに走れるサイクリングロードは気が楽です。


最後に町田市の全体地図です。北米大陸のアラスカを横に伸ばしたような姿です。今回ポタリングしたのは、ちょうど横浜線、小田急線、京王線に囲まれた範囲のホンの一部です。町田市の広さを実感します。アラスカの先端まで続いている川は相模湾にそそぐ境川です。こちらも鶴見川と並んでサイクリングにはもってこいの川で、この源流を訪ねるのも面白そうです。以前は横浜北部にも普通にあった谷戸(地域よっては谷津、谷地などと呼ぶようです)も宅地化で失われています。もう急激な都市化は進まないでしょうから、何とかこのまま町田の谷戸は残って欲しいと思います。
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ニッキーさんを招いて

2014-05-02 20:54:43 | オフ会
前日の雨から天候が回復し、5月晴れとなった1日、高尾のニッキーさんにお越しいただきました。伺ったのはまだ大雪の痕跡が残る3月上旬ですから、この2か月間の陽気の変化に驚きます。半袖を着始めるタイミングですから、2か月で一気に冬から夏へ移ったような感覚さえあります。前日の雨の日は、東京方面へ出かけました。前から気になっていた怪しげなこのお店も目的の一つです。右肩上がりの時代への憧れなのか、音楽に限らず「昭和」が見直されているようです。この日の戦利品はアナログレコード2枚でした。ほとんどを平成で過ごされているニッキーさんには、縁の薄い世界かも知れません。


天候の回復は早かったようです。午前中の準備の間から日差しがでてきました。5月に入ったとたんに五月晴れとは幸先がいいではありませんか。


先週、開拓した成瀬のお店です。やはり洋菓子店には晴天が似合います。わたせせいぞうさん、鈴木英人さんのイラストのような雰囲気です。


これまでのお客様は、同じ年代の方、先輩の方がほとんどです。ずっとお若いニッキーさんに向けて、プログラムをどう組むかは思案のしどころでもありました。2000年以降の邦楽はさっぱりですが、90年代であれば私もついていけます。平原綾香(この方は2000年以降ですが)、スピッツ、ELT、花*花、ゴスペラーズ、相川七瀬のラインナップでオーディオ目線で楽しめそうな曲を選びました。先日の訪問で、ニッキーさんがロック好きである一方で、ボサノバやクラシックなど癒され系の音楽もお好きであることも分かっていました。ジャズも女性ヴォーカルやラテン色の入った、親しみやすい曲に絞りました。


平行法の音を初めて聴かれる方は、その出音に戸惑いを覚えるかもしれません。更にニッキーさんは和室、私は洋室でシステムを構築しています。反射音の振る舞いが異なります(それでも二人とも、同じヤマハの調音パネルを使っている点は面白いですね)。訪問先では、普段の音との差異が余計に強調されることもあるでしょう。ニッキーさんからは、残響音、ホール感、四方八方・・・といったキーワードが出ました。なるべく拙システムの特徴が伝わるような曲を用意しましたが、果たしてどうだったでしょうか?個別の楽器ではエレキギター、ピアノの音が好印象だったと伺いました。

アナログは音源の時代性から、完全な空振りも予想されたのですが、写真の2枚は話がつながりました。ロック好きのニッキーさん、Philewebの交流先でZeppelinの洗礼は受けていたようです。お住まいの八王子市にユーミンの生家「荒井呉服店」があるとの話題を振っていただきました。とくれば「中央フリーウェイ」でしょう。クラシックでは大編成より室内楽を好まれるとのことでしたので、Mozartのdivertimento K.136 にしました。曲調と季節感が合っていますね。あとは、パコデルシア、ジョビンといったラテン系のインストです。お気楽モードのアナログとは言え、何とか形になりました。


ニッキーさん、相互交流お疲れ様でした。あまり参考にならなかったかも知れませんが、こちらは若い方と交流ができて嬉しかったです。音への指摘は私の気づかない点も突かれていて、勉強になりました。調音パネルの使いこなし、進展あったら情報交換しましょう。GWも後半ですが、連日のホスト役とも伺いました。乗り切ってください。
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