なにわ伝統野菜の「毛馬胡瓜」についてご紹介します。
この毛馬胡瓜、1本が長さなんと30cmに達します。
1本で、結構なボリュームなのですね。
で、この毛馬胡瓜、3パターンの調理法があるそうです。
どういうパターンかというと、
キュウリの上の部分、真ん中の部分、下の部分で、
調理法が異なります。
上の部分は、維官束にギ酸が含まれています。
渋み成分でもあり、アクです。
ここで、維官束とは何でしょうか?
ここで、ちょっと生物のお話をさせてください。
植物には、道管という水が通るパイプと、
師管という養分(デンプン)が通るパイプがあります。
例えば実を食べる野菜の場合、
それらを通った水や養分は、もちろん実にも送られ、蓄えられます。
葉っぱの養分が、実の養分にもなります。
その為、維官束は株だけでなく、実にもあります。
この道管と師管は束のような状態でくっついています。
維官束とは、そのようにくっついている道管と師管をひっくるめた名前です。
キュウリの場合、維官束は皮のすぐ下を通っているそうです。
話を元に戻って…。
上の部分はギ酸が含まれているため、
板ずりして利用するそうです。
板ずりすることで、維官束が壊れ、ギ酸が排出されることで
渋みがなくなるそうです。
ただ、ここには苦味がありますが、これが大事かも…。
個人的には苦味はのこる程度に板ずりしたほうがいいでしょう。
なぜならこの苦味成分はクグルビタシン。
ポリフェノールの一種です。
ポリフェノールと聞いて、どんな効果があるかご存知ですね。
健康志向の皆さん。
真ん中の部分は甘くそのまま、生で食べたり、漬物にしたりします。
で、下の部分は固めであることから、煮物に使われるそうです。
1本で3つの調理が出来る。オールマイティなキュウリでもあり、
大阪人風に言い換えると、ケチることが出来るキュウリです(笑)
「1本買うたら、3つも料理できるから安うつくで~。」
毛馬胡瓜は、この大阪人の根性が詰まっているキュウリともいえるでしょう。
なお、毛馬胡瓜に関するWebサイトはこちらへ
●大阪市Webサイト
http://www.city.osaka.lg.jp/keizaikyoku/page/0000134092.html
●大阪市都島区「毛馬胡瓜」のWebサイト
http://www.city.osaka.lg.jp/miyakojima/page/0000017053.html
●地方特産食材図鑑「毛馬胡瓜」
http://g-foods.info/zukan/product/product_604.html
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