ヴォーリズが設計した旧・伊庭家住宅が沙沙貴神社の近くにあります。
近くにあるというので、隣接していると勘違いした私は沙沙貴神社の周りをうろうろして探しましたが見つからず、結局神社の人に尋ねてやっとわかりました。
すると、来る途中で見かけた三角屋根の洋館
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がそうでした。あれじゃないかと思ったんですよね。
迷った原因は安土町の観光案内図にも出ていないし、一般には「郷土館」という名前で出ていて、駅から郷土館までは道路上に案内矢印が書いてあったのですが、沙沙貴神社からは何も誘導がなかったのです。
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神社から数百メートル離れた田園地帯の中にありました。木造3階建天然石スレート葺き切妻屋根、外壁はハーフティンバーと呼ばれる赤い化粧梁が目だってきれいです。
建設は1913(大正2)年。住友家第2代総理事の伊庭貞剛が4男慎吉氏のために建てた家です。
伊庭慎吉氏は画家でしたが、沙沙貴神社の神主に就任してここに住み、後に安土町町長もされています。
建物は人出に渡り何度か改装され、荒れ果てていたそうですが、現在は安土町の所有になり、修復されて時々使われているようです。
今回は6月4日までの日曜日だけ公開されていて、ボランティアの人達が案内してくれています。見学の人も何組か来ていましたが、ボランティアの人も5人以上はいて各組について丁寧に解説してくれていました。
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1階には和室が4つ。外観の洋館からは想像できない書院風の立派な和室です。
奥様の部屋には階段下に本棚のような収納部分も作りつけられていました。
1階の洋室食堂。
洋室の暖炉のタイルがきれいです。
洋室の前にはサンルーム風の部屋があって、後で増築された部分かもしれないと言われましたが、こういうサンルーム
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好きです。
階段下のホールには和風の流しが作られていて汲み置き水でちょっとした手洗い等できるようになっています。
和室廊下の天井は網代張りでした。
階段をあがって、
2階には、アトリエと寝室、使用人の部屋があります。
アトリエの暖炉。
さらに3階への階段があります。ベランダに出られるようになっているそうですが、3階には上がれませんでした。
外観は洋風なのに、中には巧みに和風が取り入れられていて、違和感なく溶け込んでいて、とても住み易そうなお家です。
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フランスに留学して絵を学んだ画家でありながら、神社の神主でもあった住む人の生活をよく理解して建てられていると思いました。
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