2007年9月15日~17日、広島と島根県の石見銀山に行きました。
温泉津町の安楽寺にも鏝絵がありました。

お寺の本堂入母屋妻壁に大きな龍が描かれていました。


明治22年山本庄吉の作。
色の美しさとスケールの大きさに驚かされました。

島根県の鏝絵については「鏝なみ・はいけん」
大分県安心院町の鏝絵は「宇佐市観光協会-安心院支部」へ。
大森の町めぐりをした時に寄った西性寺で経蔵に描かれた鏝絵を見つけました。

西性寺(さいしょうじ)は元は天台宗寺院でしたが15世紀に浄土真宗に改宗し、現在は本堂、経蔵、庫裏を備えた大森町では最大の寺院です。
その経蔵の壁には四面全てに鳳凰や菊、牡丹の鏝絵(こてえ)が描かれています。
鏝絵は左官が土壁塗りの技術を用いて、漆喰で造る浮き彫り(レリーフ)のことです。
この経蔵の鏝絵は、左官の神様とも呼ばれた大田市仁摩町馬路出身の松浦栄吉(1858-1927)の作です。



実に見事な細工です



この一帯には石州左官と呼ばれる腕のたつ職人が多く、明治になってからその技術を活かした鏝絵がさかんに製作されるようになり、今でも石見地方の寺院や民家に鏝絵が多く残されているのだそうです。
旅行に出る前に全国の鏝絵の写真集を見ていたので、石見地方ではそれを見るのも楽しみでした。