2016/03/07
「がんばるわなんて言うなよ草の花(坪内稔典)」
「三月の甘納豆のうふふふふ (坪内稔典)」
「桜散るあなたも河馬になりなさい(坪内稔典)」
「起立礼着席青葉風過ぎた (神野紗希 文語ではちょっと変)」
「箒木に影というものありにけり (高浜虚子 口語では句にならない)」
「くろがねの秋の風鈴鳴りにけり (飯田蛇笏)」
「鉄製の秋の風鈴鳴りました (口語にすると格調がなくなる)」
「文語での文法学ぶにハードルは用言・助動詞・敬語表現
(俳句では敬語表現は重要でない)」
「品詞には活用するとかしないとか分類すれば十一種あり
(動詞、形容詞、形容動詞、名詞、代名詞、副詞、
連体詞、接続詞、感動詞、助動詞、助詞)」
「夏の河赤き鉄鎖のはし浸る
(山口誓子/動詞=述語になる,『ウ段』で言い切る)」
「白菊のしづくつめたし花鋏
(飯田蛇笏/形容詞=述語になる,『し』で言い切る)」
「海へ去る水はるかなり金魚玉
(三橋敏雄/形容動詞=述語になる,『なり』『たり』で言い切る)」
「自立語で活用をする品詞なる三つを称し用言という(動詞、形容詞、形容動詞)」
「滝の上に水現れて落ちにけり
(後藤夜半/名詞=主語になる,対象の名)」
「春の暮老人と逢ふそれが父
(能村研三/代名詞=主語になる,対象を指す)」
「自立語で活用がなく主語となる品詞なる二つを称し体言という(名詞、代名詞)」
「遠雷のいとかすかなるたしかさよ
(細見綾子/副詞=主語・述語にならない,用言を修飾)」
「斯く行きてかかるところが河豚の宿
(阿波野青畝/連体詞=主語・述語にならない,体言を修飾)」
「鮭の目越えて漣又さゞなみ
(川端茅舎/接続詞=主語・述語にならない,文・句・語の前後関係を示す)」
「あな幽かひぐらし鳴けり滝の空
(水原秋桜子/感動詞=主語・述語にならず,独立して用いられる)」
「冬の水一枝の影も欺かず(中村草田男/助動詞=活用する)」
「鉛筆で指さす露の山脈を(加藤楸邨/助詞=活用しない)」
「歴史的仮名遣いにて『五十音』書けばややこし『ア・ヤ・ワ』行()」
「活用形用法上は六つあり特に注意は『已然形』なり
(1.未然形
/2.連用形
/3.終止形
/4.連体形
/5.已然形
/6.命令形
)」
「老いゆくを罪と思はず百日紅
(横山白紅/未然形=未だ然らざる形=まだ、そうなっていない形)」
「さまざまの事おもひ出す桜かな(芭蕉/連用形=用言に連なる語形)」
「年玉を妻に包まうかと思ふ
(後藤比奈夫/終止形=句点で終わる形)」
「ふと春の宵なりけりと思ふ時
(高浜虚子/連体形=体言に連なる形)」
「今思へば皆遠火事のごとくなり
(能村登四郎/已然形=已に、然るべき形=現代の仮定形とは違う)」
「いつぽんの冬木に待たれゐると思へ
(長谷川櫂/命令形=そのままに命令する形)」
2016/03/07
「私のこと忘れないでねパンジーに深くかがんで幼児言えり(鳥海明子)」
「漢字では三色菫と書くけれどどちらの名をも魅力的なり
(花言葉:物思い、私のことを忘れないで)」
「花言葉『私のことを忘れるな』は忘れな草と同じ花かな
(花の色:黄・白・紫・赤がある)」
「大根や小松菜アブラナの菜飯味わいデトックスする
(『菜飯のほろ苦さ』)」