2016/03/26
【8.季語を十分に生かす】
「青梅雨やまだ降り足らぬ空の色()」
「『青梅雨』が中みと違う感のありよき季語選び句をひきたてよ()」
「紫陽花やまだ降り足らぬ空の色()」
「飛石を千鳥に配し蝉涼し()」
「千鳥なる模様と季語の『蝉涼し』違和感ありて再考をせよ()」
「飛石を千鳥に配し夕涼し(涼ながる)」
「蝸牛登りつめたる先に佐渡()」
「なんとなくベクトル違う句であれど登り詰めれば天空になる()」
「尺トリの登りつめたる先に佐渡()」
「神童も小町もとほく木の葉髪()」
「小町には髪は似合わぬ季語としてまつたりとした季語に変えよう()」
「神童も小町もむかし日向ぼこ()」
「足もとに来てゐる波や潮干狩()」
「この句では潮の満ち引き気づけるに『潮干狩り』では台無しになる()」
「足もとに来てゐる波や桜貝()」
「秋暑し会ふ人ごとに声をかけ()」
「声かける暑い・涼しいどちらかな涼しくなった季語を取れ()」
「新涼や会ふ人ごとに声をかけ(『秋暑し』とは言わない)」
「叱られて兄と使ひに遠花火()」
「お使いと遠花火とがアンマッチ『夕焼け雲』がマッチしている()」
「叱られて兄と使ひに夕焼雲()」
「仏壇の父母を連れ出し年用意()」
「『年用意』範囲が広く仏壇の掃除に合える『煤払い』あり()」
「仏壇の父母を連れ出し煤払い()」
「短冊も色紙もかへてはや師走()」
「新春のために気分を変えるためならば師走は伏せるがよけれ()」
「短冊も色紙もかへて春支度()」
2016/03/26
「合掌のかたちの赤いチューリップ今日の私をやさしくします(鳥海明子)」
「幼き日お絵描きするに花ならばチューリップなり記憶の花に
(花言葉:愛の宣告、魅惑)」
「季語にある『山笑う』とはあちこちで山桜咲くことをいうなり
(『山桜と山笑う』)」
「三月のはじめに山に粉がふくほんのり白い様子はなにか
(『山笑う』とはこれのことかと思ったが)」
「桜にもさまざまあれど山桜ソメイヨシノに座を奪われし()」
「この際にどんな桜があるのかを記憶をたどり確認をせよ
(山桜
,ソメイヨシノ
,牡丹桜
,しだれ桜
,河津桜
,etc.
)」