2016/03/24
【7.無駄を省く】
「浜大根太陽蹴って海女潜る()」
「『太陽を蹴る』発想を句にすべし『浜大根』は蛇足としたい()」
「太陽を蹴ってふたたび海女潜る()」
「手摺なき闇の橋行く蛍狩()」
「蛍狩り『闇』の説明不要なり『橋は渡る』が適当なりし()」
「手摺なき橋を渡りて蛍狩()」
「残雪の山四囲に聳ちタチ牧開く()」
「添削に『良問』なりしゴタゴタをスッキリさせて一句にすべし()」
「残雪の山に囲まれ牧開き()」
「子の数の握手を教師卒業日()」
「数をして『教師』は不要削除して『握手交す』を追加したいと()」
「子の数の握手を交し卒業日()」
「天秤棒撓はせ棚田へ苗運ぶ()」
「ネタばれの手品見るごと崖下を見る驚きが失われおり()」
「天秤棒しなはせ運ぶ早苗かな()」
「鴨引いて木曽三川の水平ら()」
「言いたきは『水平ら』なる広がりも『まつ平ら』とし先に余韻を()」
「鴨引いて木曽三川のまつ平ら()」
「親竹に添いて皮脱ぐ今年竹()」
「親竹と小竹があらわれややこしい『今年の竹』を隠すがよろし()」
「親竹に寄り添ふごとく皮を脱ぐ()」
「書斎より夫も下りきし夜長かな()」
「『下りきし』で二階とわかる書斎だが『書斎』を取って『二階』を入れよ()」
「二階より夫も下りきし夜長かな()」
「線香をあげて卒業友等告ぐ()」
「難点は詰め込みすぎてわからない簡潔にしてスッキリさせよ()」
「線香をあげて卒業告げにけり()」
2016/03/24
「いつか咲く今日は咲くかと願う日に少しおくれしムスカリの花(鳥海明子)」
「たたみたる傘の形でツリー状紫の花たくさん咲かす
(花言葉:夢にかける思い)」
「鮒は冬息をひそめて水底でじっとせし春彼岸には群れて泳げり(『鮒釣り』)」
「産卵にそなえて餌を求めたる乗込鮒は釣るに入れ食い()」