そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

俳句文法心得帖 6

2016年03月08日 | 俳句


「『蹴る』のみの下一段の活用はケ-ケ-ケル-ケレ-ケレ-ケヨといふ()」

「赤んぼに膝蹴られをり藤の昼       (山本洋子/未然形
 、未然形と連用形は同じ活用、例は受身の助動詞『られ』がついているが
 、この助動詞は未然形にくっつく)」

「墓参の子ひつきりなしにものを蹴る (岸本尚毅/終止形、終止・連体形は同型)」
「よろこんで名月を蹴る赤子かな     (仙田洋子/連用形)」

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俳句文法心得帖 5

2016年03月08日 | 俳句


「覚えるに上一段は数多し覚えるために語呂合わせせよ
 (『贔屓に見入る』か『君に好い日』で覚える)」

「ミ-ミ-ミル-ミル-ミレ-ミヨと上一段の活用は語幹と語尾の区別はなしと
 (贔屓に見入る&君にいい日
 =ヒ:干る・はなひる
 ,イ:射る・鋳る
 ,キ:着る
 ,ニ:似る・煮る
 ,ミ:見る・試みる・かへりみる
 ,ヰ:居る・率る・率ゐる・用ゐる)」
「文月や六日も常の夜には似ず        (芭蕉      /未然形)」
「くわゐ煮てくるるといふに煮てくれず(小澤實    /連用形)」
「晩菊や母を離れて母を見る          (大木あまら/終止形)」

「白玉や虚子に似る字も偽手紙        (筑紫盤井  /連体形)」
「丹前を着れば丹田しづかなり        (長浜勤    /已然形)」
「乱心のごとき真夏の蝶を見よ        (阿波野青畝/命令形)」
「子供居りしばらく行けば懸巣居り    (中村草田男/ラ行変格の終止形)」
「煮て干して吊して冬の支度かな      (岩田由美  /サ行四段活用の連用形)」



 

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俳句文法心得帖 4

2016年03月08日 | 俳句


「覚えるにラ行変格動詞には『あり』『をり』『はべり』『いまそがり』あり
 (ら-り-り-る-れ-れ)」

「俳句ではよく使うのは『あり』と『をり』『いまそがり』など出ることはなし
 (『いまそがり』は『あり』の尊敬語)」

「薪能観世に嫁せし人侍り      (山田弘子   )」
「妻二夜あらず二夜の天の川    (中村草田男/未然形)」
「妻抱かな春昼の砂利踏みて帰る(中村草田男 )」
「虹に謝す妻よりほかに女知らず(中村草田男 )」
「春燈にひとりの奈落ありて坐す(野澤節子  /連用形)」
「桃青し赤きところの少しあり  (高野素十  /終止形)」
「七草のまだ人中にある思ひ    (田中裕明  /連体形)」
「花あれば西行の日と思ふべし  (角川源義  /已然形)」
「いつまでも種であれよと種袋  (池田澄子  /命令形)」


 

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俳句文法心得帖 3

2016年03月08日 | 俳句


「覚えるにカ行変格動詞にはただ『来る』一つ簡単なりし
 (こ-き-く-くる-くれ-こ・こよ)」

「賀状うずたかしかのひとよりは来ず  (桂信子  /未然形)」
「夏草に汽罐車の車輪来て止まる      (山口誓子 /連用形)」
「初蝶来何色と問ふ黄と答ふ          (高浜虚子 /終止形
  で『く』と読む。切れているが名人ゆえの名句?)」

「虹の中を人歩きくる青田かな        (松本たかし/連体形)」
「手の薔薇に蜂来れば我王の如し      (中村草田男/已然形)」
「光年は涼しき距離ぞ生まれ来よ      (辻美奈子 /命令形)」

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俳句文法心得帖 2

2016年03月08日 | 俳句


「覚えるにサ行変格動詞には『す』『おはす』二つ簡単なりし
 (せ-し-す-する-すれ-せよ)」

「百日紅この叔父死せば来ぬ家か  (大野林火/未然形)」
「僧死してのこりたるもの一炉かな(高野素十/連用形)」
「雪渓に山鳥花の如く死す        (野見山朱鳥/終止形)」
「長き夜や孔明死する三國志      (正岡子規/連体形)」



 

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