wakabyの物見遊山

身近な観光、読書、進化学と硬軟とりまぜたブログ

マイ・プレイリスト 2022 A-D

2022-11-26 08:11:48 | 音楽

私がスマートフォンでふだん聴いているプレイリスト(アーチスト名/アルバム名)を書き出してみることにしました。昔のカセットテープ時代からのウォークマン・ファンなので、今でもソニー製のスマホXperiaに入っている音楽アプリ「ミュージックアプリ」を使っています。ある程度、音質を調整できるので、好みで低音をブーストして聞いています(でも安物の中国製ワイヤレスヘッドホンでは音が良くならない)。

完全に個人の趣味の領域なので、興味のない方はごめんなさい。今回は、アーチスト名の頭文字でAからDまでリストアップしてみます。()内に少しコメントも書きました。

 

【A】

オルダス・ハーディングAldous Harding / Desinger(4ADというレーベルは昔も今も趣味が合います)

アンドレ・メーマリ&アントニオ・ロウレイロAndre Mehmari & Antonio Loureiro / Andre Mehmari e Antonio Loureiro

アントニオ・ロウレイロAntonio Loureiro / Antonio Loureiro(アントニオ・ロウレイロは気持ちいいので多く入れています。印象派クラシック+現代ジャズのようなピアノがいい)

アントニオ・ロウレイロAntonio Loureiro / In Tokyo

アントニオ・ロウレイロAntonio Loureiro / Livre

アントニオ・ロウレイロAntonio Loureiro / So

アズテック・カメラAztec Camera / High Land, Hard Rain(リーダーのロディー・フレームはほぼ同世代。ネオアコではNo.1アルバム)

【B】

バウハウスBauhaus / Crackle

ビーチ・ハウスBeach House / Once Twice Melody (Disc 1 and 2)

ビッグ・スターBig Star / #1 Record & Radio City(ビッグ・スターは相当好きです。リーダーのアレックス・チルトンのサインを持っている)

ビッグ・スターBig Star / Third_Sister Lovers

ブラーBlur / Leisure(ブラーは若いころよく来日公演を見に行きました。少し年下。イギリスらしい)

ブラーBlur / Modern Life Is Rubbish

ブラーBlur / Parklife

ブラーBlur / Ghe Great Escape

ボブ・ディランBob Dylan / Blood On The Tracks

ボブ・ウェルチBob Welch / The Best Of Bob Welch

ボストンBoston / Don't Look Back

バウ・ワウ・ワウBow Wow Wow / See Jungle! See Jungle! (Disc 1 and 2)

ブライアン・イーノBrian Eno / Before And After Science(ブライアン・イーノはいつでも聞けるようにしておきたい。ほんとはギラギラしたおじさんの瞑想音楽)

ブライアン・イーノBrian Eno / Lux

ブライアン・イーノBrian Eno / The Ship

ブライアン・イーノ&デビッド・バーンBrian Eno & David Byrne / My Life In The Bush Of Ghosts

ブライアン・イーノ、ダニエル・ラノワ、ロジャー・イーノBrian Eno With Daniel Lanois & Roger Eno / Appllo_Atmospheres & Soundtracks

バッファロー・スプリングフィールドBufflalo Springfield / Again(昔のニール・ヤング。才気あふれていた) 

【C】

カンCAN / Anthology - Remastered Edition (Disc 1 and 2)

チープ・トリックCheap Trick / In Color(ビッグ・スターにしてもチープ・トリックにしてもそのビートル・チルドレンな美メロにやられるのです)

チープ・トリックCheap Trick / Music For Hangovers [Live]

コクトー・ツインズCocteau Twins / Blur Bell Knoll(コクトー・ツインズは4ADの顔だった)

【D】

デイブ・スチュワート&バーバラ・ガスキンDave Stwart & Barbara Gaskin / The Singles

デヴィッド・ボウイDavid Bowie / 'Hours...' 

デヴィッド・ボウイDavid Bowie / Blackstar(自ら死期をわかって作っている鬼気迫る音楽)

デヴィッド・ボウイDavid Bowie / Lazarus (Disc 2)

デヴィッド・ボウイDavid Bowie / Scary Monsters(デビッド・ボウイで一番好きなのがこれ。ロバート・フリップのギターも暴れまくっているし、とにかくキレてる)

デヴィッド・ボウイDavid Bowie / Station To Station

デヴィッド・ボウイDavid Bowie / The Next Day

デヴィッド・ボウイDavid Bowie / The Rise And Fall Of Ziggy Stardust

デヴィッド・シルヴィアンDavid Sylvian / Secresta Of The Beehive

デレク&ザ・ドミノズDerek & The Dominos / Layla And Other Assorted Love Songs(エリック・クラプトンがわかるようになったのはけっこう最近のこと。昔はなんて退屈な音楽だろうと思っていた)

ダイナソー・ジュニアDinosaur Jr / Green Mind

ドナルド・フェイゲンDonald Fagen / The Nightfly


あつい夏におすすめしたい音楽・第2弾

2022-08-06 07:27:14 | 音楽

「あつい夏におすすめしたい音楽・第1弾」を、2018年8月4日にアップしてから4年が経ってしまいましたが、第2弾をご紹介したいと思います。 

 

1枚目が、2022年2月にリリースされたビーチハウスの8枚目のアルバム、ワンス・トワイス・メロディー。バンド名からして夏らしくて、軽いイメージがありますが、音はポップながら、けっこうシリアスでマニアックです。フランス人女性とアメリカ人男性がアメリカで結成したデュオで、ジャンルはドリームポップとよばれています。本人たちはそういうカテゴライズされることを望んでいないようですが。私は、シド・バレットを始め、サイケデリックなポップ・ロックがとても好みなのですが、最近はそういう方向性の音楽をドリームポップとよんだりするようです。

このアルバムのPVは、アニメーションと歌詞が付いていて、音と映像を楽しみながら歌詞も追えます。この夏、はまっています。

BEACH HOUSE - ONCE TWICE MELODY (LYRIC ANIMATION)

 

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ドリームポップという言葉ができる前から、ドリームポップ的な音楽を作っていたジョイジッパー。こちらは、ニューヨークの男女デュオです。このジャンルは男女デュオが多いんでしょうか。このジョイジッパーというタイトルのアルバムは、2000年にリリースされた1枚目のアルバム。CDに付いていた紹介文で、カヒミ・カリィが「聴いた瞬間に引き込まれてしまった!この1枚で退屈な夏は何処かへ消えて、それは忘れられない時間に変わるでしょう」と書いています。ヴェルヴェットアンダーグラウンドの1枚目のような甘美なイリュージョンが描かれています。

Like 24 (6+1=3)

 

このアルバムの後にも、2003年、2005年と、2枚のアルバムを出していたのですが、ここ15年以上音沙汰がありません。どうしたのでしょう?と思って、YouTubeを探していたら、こんなのが見つかりました。ロックダウン中の録画ということなので、比較的最近のもののようです。キャンプのテントの中で、息子さん?もいっしょに映っています。彼ららしい、ルー・リードばりの曲です。ニュー・アルバムが待ち遠しいです。

Joy Zipper - Chasing Time


ジュリアン!

2022-04-10 21:27:23 | 音楽

ジュリアン・レノンはずっと父を憎んでいましたが、とうとう父の歌を歌いました。

Julian Lennon Performs 'IMAGINE' for Global Citizen's Stand Up For Ukraine w/Nuno Bettencourt

 

『ウクライナ戦争は想像を絶する悲劇です。人間として、そしてアーティストとして、私は最も顕著な方法で対応しなければならないと感じました。

だから今日、初めて父の曲「IMAGINE」を公に演奏したのです。

なぜ、今ごろになってなのか?ー 私は常々、「IMAGINE」を歌うことを考えるのは「世界の終わり」のときだけだろうと言ってきました。

しかし、彼の歌詞は、世界の平和を願う私たちの気持ちを反映しているのです。なぜなら、この曲の中で、私たちは愛と一体感が現実となる空間へと、ほんの一瞬ではありますが連れていってもらえるからです。

この曲は、私たち皆が願っているトンネルの先の光を映し出しています。

現在も続く殺人的な暴力の結果、何百万もの罪のない家族が、快適な自宅を離れ別の場所に亡命を余儀なくされています。

世界のリーダーたち、そして「IMAGINE」の気持ちを信じるすべての人たちに、世界中の難民のために立ち上がることを呼びかけます。心からの提唱と寄付をお願いします。#StandUpForUkraine(スタンドアップ・フォー・ウクライナ)』 

ージュリアン・レノン


「映画:フィッシュマンズ」で日本の誇るべきミュージシャンを知る

2021-07-31 12:12:51 | 音楽

横浜ブルク13で、「映画:フィッシュマンズ」を見てきました(2021年7月24日)。

 

フィッシュマンズは1990年代に活躍した日本のバンドです。ほとんどの作詩・作曲を手掛けるボーカル・ギターの佐藤伸治が1999年3月15日に亡くなり、活動が休止しました。その後、佐藤不在のまま再結成して活動は行われています。そのバンドの結成30年目の節目に、フィッシュマンズに関わった人たちによって回顧する映画が作られました。

フィッシュマンズの音楽性の高さがピークを迎えた1990年代後半、私は私自身の切羽詰まったドラマを生きていたので、音楽好きであったにもかかわらず、そのころどんな音楽が注目されているのかほとんど知る余地もありませんでした。だから、フィッシュマンズのことを知ったのは、ほんの最近のことです。

フィッシュマンズの何が凄いかというと、売れていないのにもかかわらず、音楽好きからの評価が非常に高いことです。ミュージック・マガジンの2019年4月号の特集「50年の邦楽アルバム・ベスト100」で、フィッシュマンズの「空中キャンプ」が6位に選ばれています。私はこの記事で初めてフィッシュマンズの存在を知りました。

そして、Rate Your Musicという世界的な音楽データベース・サイトに、オールタイム・トップ・アルバム・チャートというのがあります。上位は、レディオヘッド、ピンク・フロイド、ビートルズなどの世界的なアーチストのアルバムが占めています。ちなみに1位は、レディオヘッドのOKコンピューターです。そのチャートにおいて、フィッシュマンズの「98.12.28 男達の別れ(ライブ)」が18位、「ロング・シーズン」が41位(2021年7月26日現在)に選ばれています。つまり、フィッシュマンズは海外で評価がとても高いのです。「ロング・シーズン」はジャンルとして、Dream Pop, Neo-Psychedelia, Progressive Pop, Dub, Ambient Popと紹介されています。ワケの分からない日本の音楽としてではなく、世界の人たちにとって感覚を共有できる、普遍性のある音楽として聴かれているのだと思います。こんなことは異例のことで、チャートの100位まで見ても、他に日本のアーティストは出てきません。

さて、「映画:フィッシュマンズ」で描かれているのは、特別なスター・ミュージシャンについてではなく、どこにでもいる学生バンドの成長物語のような、とても身近な感じのするものでした。下北沢シェルターでのライブ映像が出てきて、そんなところでもやっていたのかと個人的には思うところがありました。私が入っていたバンドも同じころ、そのライブ・ハウスに何度か出ていましたので。もちろん、無名のアマチュア・バンドでしたが。フィッシュマンズは音楽的にはすごい高みにまで到達していたにもかかわらす、様々な理由でバンド・メンバーがどんどん辞めていってしまったことが佐藤伸治にはとても辛かったようです。最後のほうは涙無くしてみることはできません。

とにかく、私たちは彼らが残してくれた素晴らしい音楽遺産を、今味わうことができる幸運をかみしめたいと思います。


I'm set free

2020-08-07 21:17:56 | 音楽

最近よく聞いている曲が、ブライアン・イーノのアルバム「The Ship」に入っている「I'm set free」です。天から降ってきたようなサウンドとメロディーが気持ちよくて、何度も聞いてしまいます。原曲はルー・リードの作で「ヴェルヴェット・アンダーグラウンドⅢ」に入っています。

Brian Eno • ‘Fickle Sun (iii) I’m Set Free’

歌詞の中で、I'm set free....illusionと聞こえるところがあります。illusionというと幻想のことですが、私がすぐ思い浮かべたのは、動物行動学者の日高敏隆氏がよく書いていた「世界はイリュージョンのようなものだよ」という言葉です。絶対的な世界なんてものはなくて我々が見ているのはイリュージョンなんだよという、動物行動学研究から導かれた世界観です。I'm set free....illusionと歌っているイリュージョンはこれとほぼ同じ意味で使われているということがわかってきました。

つい最近、手術のため入院していたのですが、時間もあったのでネットでこの曲のことを調べてみました。

 

歌詞は、

[Verse 1]
I've been set free and I've been bound
To the memories of yesterday's clouds
I've been set free and I've been bound
And now
I'm set free
I'm set free
I'm set free to find a new illusion

[Verse 2]
I've been blinded but now I can see
What in the world has happened to me
The prince of stories who walks right by me
And now
I'm set free
I'm set free
I'm set free to find a new illusion

[Verse 3]
I've been set free and I've been bound
Let me tell you people what I found
I saw my head laughing, rolling on the ground
And now
I'm set free
I'm set free
I'm set free to find a new illusion

 

歌詞の和訳はこちらのブログから引用しました

[1]
ずっと自由でいて ずっと縛られている
昨日の雲の記憶に つながれている
ずっと自由でいて ずっと縛られている
そして今
俺は解き放たれた 自由になった
新しい幻想を見つけるために

[2]
ずっと目が見えなかった けれど今は見える
何が起こったんだろう この俺に
横にぴったり歩いているのは お伽話の王子様
そして今
俺は解き放たれた 自由になった
新しい幻想を見つけるために

[3]
ずっと自由でいて ずっと縛られている
俺が見つけたものを あんたがたにも教えてやるよ
俺自身の生首が 笑いながら地面を転がって行ったんだ
そして今
俺は解き放たれた 自由になった
新しい幻想を見つけるために

 

3番の「俺自身の生首が 笑いながら地面を転がって行ったんだ」という一節はわかりにくいですが、イリュージョンだから、例えばこんなイメージから想像してみたらいいかもしれません。

マルセル・ザマ「第一子」

 

さて、イーノがこの曲のカバーを出すにあたり、次のようなインフォメーションが出ています

60年代後期に書かれたルー・リードの「I’m Set Free」は、書かれた当時以上に現在の方がより意義を持つように思える曲だ。ユヴァル・ノア・ハラーリ(イスラエル人歴史学者/著述家)が書いた本『SAPIENS:A Brief History of Humankind』を読んだことのある者なら誰しも、"新たな幻影を見つけるために私は自由になる(I’m set free to find a new illusion)" というあの曲の一節の持つ物静かな皮肉に思い当たるのではないかと思う…そしてそこにある、自らのストーリーから抜け出したからといって我々は何も<真実>ーーそれがどんな真実であれーーに足を踏み入れるわけではなく、また別のストーリーの中に入っていくものなのだ、との言外の含みも理解することだろう。

 

私達はイリュージョン(幻想、幻影)の世界に生きているという考え方は、私のような凡人には頭では分かってもなかなか実感として捉えにくいものがありますが、とても頭のいい人や感覚が鋭い人には分かることのようです。ちなみに仏教にもこのような考え方は根本にあって、例えば「般若心経」では、ありとあらゆるものが「空」であると説かれていますが、この「空」こそ「実体がない、実在しない」という意味です。

最後に、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドによる原曲「I’m Set Free」のYoutubeをリンクします。イーノ版ではコードをメジャーにしていたところが、原曲ではマイナーであったりと、やや違ったおもむきがあります。この曲の入ったアルバム「ヴェルヴェット・アンダーグラウンドⅢ」には、「Candy says」という、とろけるようなメロディーの名曲も入っています。

The Velvet Underground - I'm set Free