wakabyの物見遊山

身近な観光、読書、進化学と硬軟とりまぜたブログ

ストラングラーズ来日公演を観た

2019-11-09 11:05:15 | 音楽
イギリスのパンクバンド、ザ・ストラングラーズの来日公演を観に行ってきました。

イギリスのパンクバンドというと、日本ではセックス・ピストルズとクラッシュが有名ですが、1974年に結成されたザ・ストラングラーズは多くのヒットアルバムや曲を出していて、イギリスではむしろこちらのほうが人気があったようです。ジャン・ジャック・バーネルのゴリゴリの戦車のようなベース、ヒュー・コーンウェルのドスの効いたボーカル、デイブ・グリーンフィールドのサイケデリックで多彩なキーボードで、独特なサウンドを聴かせてくれました。中期以降は、パンクというよりヨーロピアンな耽美的な音楽に変わっていきましたが、それも含めて素晴らしい音楽を作っていました。私たちが学生時代にやっていたバンドでもストラングラーズの曲をカバーするくらい、好きでした。

来日公演は3日間行われました。学生時代のバンド仲間がチケットを取ってくれたので、初日の11月3日、渋谷WWWでのコンサートを観てきました。ボーカル/ギターのヒュー・コーンウェルが脱退してしまった(もう30年前のことですが)のはとても残念ですが、新たに加入したバズ・ワーンが違和感のない、いいパフォーマンスを見せてくれた今回のライブでした。


ライブハウスの渋谷WWW。ここに入るのは初めてです。


「VIP S サウンドチェック アップグレードチケット」というのを取っていたので、リハーサルの様子が見れました。
そしてリハだけ撮影が許されました。
会場には外国人がたくさん来ていて、どうやらイギリスのファンクラブから30人くらいがやってきたらしいです。当初ラグビー・ワールドカップも観戦するつもりだったけれどチケットは取れなかったとか。


ここでは3曲披露してくれました。リハとはいっても演奏は完璧です。


ボーカル/ギターのバズ・ワーンとキーボードのデイブ・グリーンフィールド。スマホ撮影なので画像の悪さはご了承ください。


ボーカル/ベースのジャン・ジャック・バーネルとドラムのジム・マッコーリー。こちらもオリジナルのドラマー、ジェット・ブラックの後任です。


そして、公演が始まります。
1時間半くらいの演奏だったと思います。トイラー・オン・ザ・シー、グリップ、ナイスン・スリージー、ウォーク・オン・バイ、ゴールデン・ブラウンなどの名曲を披露し、アンコールはダッチェスとノー・モア・ヒーローズでしめました。
もう70歳近い人たちだと思いますが、今でもこんなカッコいいパンク・ロックをやっているなんて、なんて素晴らしいのだろうと感動した夜でした。

あつい夏におすすめしたい音楽・第1弾

2018-08-04 21:11:22 | 音楽
暑いですね。こんな夏におすすめしたい音楽を選んでみました。

ときどきYouTubeの音楽をリンクする以外、音楽関連の投稿はほとんどしませんが、音楽とくに洋楽好きのwakabyとしてこのあつい夏に何を聞いたら涼しくなるのか考えて、アルバムを3枚選んでみました。

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「Boy Child: Best of 67-70」スコット・ウォーカー
スコット・ウォーカーって知ってますか?私は最近になって知りました。レディオヘッドのOKコンピューター時代のツアードキュメンタリーDVD「ミーティング・ピープル・イズ・イージー」の中で流れているとても印象的な曲があったのですが、クレジットにも書かれていなくていったい誰の曲だろうとずっと気になっていました。あるとき、インターネットでスコット・ウォーカーの「on your own again」という曲だということがわかり、行き着いたのがこのベスト盤です。もともとウォーカーブラザースというバンドにいて、その後ソロになったアーティストです。ストリングス中心のオーケストラにボーカルが載る構成なので、昔の映画音楽のようなノスタルジーも感じますが、曲調は超クールです。陰鬱さはありませんが、とにかくつめたい。私はこういう音楽を他に知りません。日本ではほとんど知られていないアーティストかもしれませんが、デヴィッド・ボウイ、ブライアン・イーノ、レディオヘッドや、多くのとくにイギリスのミュージシャンからレスペクトされています。

このベスト盤から1曲どうぞ。
Scott Walker - Copenhagen


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「Radiodread」イージー・スター・オールスターズ
次は、イージー・スター・オールスターズというレゲエ・ミュージシャンの集団が、レディオヘッドのアルバム「OKコンピューター」の曲たちを丸ごとレゲエ・フォーマットでカバーしたものです。元の曲群は格調高くヨーロッパ的なものでしたが、弛緩したレゲエによく変換できたものだと感心しました。なんだか熱いのだか冷たいのだかよくわからなくなっていますが、おもしろい感覚なのでぜひ聞いてみてください。

カーマ・ポリスです。
Easy-star all-stars - Karma police (Radiodread)


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「Holiday for pans」ジャコ・パストリアス
3番目に紹介するのは、ジャズベースの天才ジャコ・パストリアスの作品としては異色のもの。スチールドラムをフィーチャーして作られたカリビアン・サウンド+ジャズな音楽です。ジャコのエレクトリック・フレットレスベースの出番は少なくなっています。明るいカリブの太陽と海を感じさせますが、ぜんぜん暑くありません。彼はポール・マッカートニーが好きなんでしょうね。別のソロアルバムでは「ブラック・バード」をカバーしていましたが、ここでは「シーズ・リービング・ホーム」をやっています。

アルバムの中から1曲。
Jaco Pastorius Elegant People Holiday For The Pans


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以上ご紹介した3つのアルバムはどれも唯一無二の音楽世界を展開しています。メジャーではありませんが、聴いて損はない音楽たちだと私は思いますので、ぜひどうぞ。
(続く)