昔でいう「会津っぽ」「き伝(きは七を3つ書く漢字)」がいつの間にか社名の「幸楽苑」に店名が統一されましたが、今でもつい「会津っぽ」って言ってしまう人が多いようです。安くて美味しい390円ラーメンで人気を博し、昨年からは更に値下げし 290円という戦略的な値段でシェアを拡大し続けるラーメン巨大チェーン店「幸楽苑」です。
チェーン店とは案外馬鹿にできません。具材の大量仕入れやノウハウの合理化の徹底で、いわゆる薄利多売というか良いものを安く提供できると言うメリットがあります。ラーメンに関して言うと職人技は無くともダシ具材の大量投入で思わぬ美味しいスープになる可能性だってあるわけです。経営陣次第ですけどね。
今日の注文は「こってりらーめん409円+チャーハンセット(+420円/ミニチャーハン+ギョーザ)」(写真中)です。「こってり~」とは昔の「き伝らーめん」の系譜を受け継ぐメニューでして、スープの濃厚さがウリの一品です。これだけは味噌や塩と違って野菜タン麺やねぎラーメンなどのバージョンがありません。
まずスープをすする前に、ドンブリに顔を近づけただけで動物+煮込み野菜の合わせダシの芳醇な香りがふわっと広がります。醤油の風味も決して弱くはないのですが、ダシの風味の方が濃厚で脂強めでコクがあって勝ります。スープを二口三口と味わううちに節系と昆布の魚介系も絡んできて複雑な風味を醸し出し、まろやかながらも奥行きのあるスープに仕上がっています。なかなかに本格派な一杯と思います。
トッピングはメンマとネギとチャーシューとシンプルですが値段を考えたら妥当なものでしょう。あと紙のような超薄切りチャーシューはお愛想ですね(^^; 昨年復活した半チャーハンはなんとなく前よりモソモソになったような気がしますが、数年間食べてなかったわけですから記憶違いかもしれません。店によってはぱらっと結構美味しいところもありましたので比較的美味しい店を自分なりに見つけておくといいかもですね。
一時期ギョーザはサイズダウンして1個増やすという技を使っていましたが不人気だったらしく、1個多いままサイズを戻すと言うナイス判断をしてくれました。OKです。ニンニク強めのオーソドックスなギョーザと、ニンニクを使わないシソギョーザもあります。
連れは定番の最安価メニュー「中華そば」304円(写真下)を注文。スープを二、三口頂いて「こってり~」と比較してみましたが、おそらくダシ自体は共通と思われます。ダシを少なくして醤油ダレの分量はそのままもしくは若干多目にすることで醤油の香りがクローズアップされてきて、ダシのほのかな甘みとあいまって”どこか懐かしいらーめん”の味を演出しています。
たかがチェーン店のメニューと侮れない一杯です。「こってりらーめん」お試しあれ。
幸楽苑
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