Music Mania

No Music No Life

売れたミュージシャンを嫌いになる理由

2017年07月16日 | 音楽
先日、サカナクションの山口が自分のFM番組で「売れたら嫌いになる理由」について語ったらしい。

まあ、よくある話だ。
まだインディーズだったり、世間では知られていない時期からファンだった人が、メジャーになって誰もが知る存在になったら興味をなくしてしまうってこと。
僕の場合、メジャーになってから知ることばかりで、売れてない頃から注目してたってこと自体があまりないんだけど、なんとなく心境はわかる。

この売れたら興味を無くしたりキライになったりする理由については、詳しくはリンク先を読んでいただくとして、僕がとくに「なるほど」と思ったのは以下の意見。

応援していたミュージシャンが売れてしまうと気持ちが離れてしまうのは、「売れていない」=「結果を残せていない」ことに、自分を重ねて見ているからではないかと思います。
目立たなくてファンも少ないミュージシャンと、学校や職場で思ったようにやれていない自分。
世間に認められていないところが同じだという安心感を感じて、自分のように冴えない彼らを応援したくなるのではないでしょうか。
だから、仲間だと思っていた彼らが人気になってくると、自分との差が開いていくのを目の当たりにしているように思えてきて、嫉妬心や阻害心で心から応援できなくなるのではないでしょうか。
ベンチ仲間だった部活の友達が自分を残してレギュラーに入ってしまうのと似たような心情だと思います。

ふむふむ、そういうことか。
たしかにそれはありそうだ。
売れてない頃は、なんとなく自分に近いものを感じるんだろうけど、売れてテレビに出たり、コンサート会場が大きなホールやアリーナになっちゃうと、手の届かないところに行ってしまうからね。
遠い存在になってしまってもう、オレたち、あたしたちのバンドじゃなくなってしまう。

あとは月並みだけど、メジャーになったら曲が一般受けするような曲調になって、昔あったアクみたいなのが消えてしまったとか。
昔はバンドメンバーだけでレコーディングやライブを行っていたのに、サポートメンバーが増えてきて変にゴージャスになってしまったとか。
その他、主要なメンバーがタレント化したり、俳優としてドラマなんかに出てたりすると冷めてしまう、ってのもあるだろう。

本来、プロのミュージシャンになったからには、売れなければならないわけで、結果が出せてることを喜ばなければならないだろう。
手が届かなければ届かないほど、本当は喜んだほうがいい。
それを「いかないで」と、いつまでもこっちのフィールドに留めたがるのはアーティスト側にとっては迷惑だろう。
それでもファンとしては、売れてない頃を支えた自分たちに、どこかで恩返しをしてくれ、って思うだろうけどね。

コメント (2)