Music Mania

No Music No Life

バンドに対する温度差

2019年11月10日 | ギター
「バンドしようぜ」というウェブ漫画がある。
僕らと同じ、中年世代のアマチュアコピーバンドの話で、やってる曲も80年代から90年代のJ-ROCKという馴染み深いものばかりだ。
今日は第30話の内容から、思ったことなど。
第30話はこちらから。

バンドコンテストに出ようというキーボードの桜井、コンテストには出たくないドラムの沢尻。
ここでバンドに対する温度差が出てきて言い合いになってるのだ。
やるからには本気でやりたい、たとえ趣味のバンドでもきちんとやりたい人間と、ゆるく適当にやりたい人間の違いである。
適当な沢尻は、熱い人間のせいでバンド内の空気が乱れ、やがて解散につながる。
唯一の趣味であるバンドを俺から奪わないでくれ、という。
これはなかなか深い話だと思う。

僕は多様性は認めなくてはいけないと思う。
僕はバンドに関しては、きちんとやりたいタイプだけど、緩い人の気持ちもわかるし、それは仕方のないことだと思う。
おそらく、「これくらいでOKでしょう」と思うラインが違うんだろう。

例えば、ドラムの沢尻は、すごくゆるゆるで適当な感じに見えるけど、それでもバンドメンバーから不満を言われてないし、下手だとも言われていない。
ライブもやってて、ライブ後におちこんだりもしてないので、そこそこの腕があると思われる。
ドラムの基本的なスキルは持っていて、新曲も仕込んでいる。
新曲を仕込むということは、新たな曲を耳コピして演奏出来るように練習しなければいけないわけだけど、それはきちんとやってる。
もし、沢尻がド初心者とバンドを組んで、そいつがほとんど練習してこなかったりすると、もっときちんとやれ、と思うだろう。
そのとき、そのド初心者からすると、沢尻は熱い人に見えるかもしれない。

逆に、まるで努力が趣味みたいな人間、例えばラウドネスの高崎晃は、ものすごく努力家で、個人練習8時間やったあと、バンド練習を8時間やったなどという伝説がある。
そんな彼でも、プロデューサーにマックス・ノーマンを迎えたとき、散々ダメ出しされたという。
練習の鬼の高崎が、これで完璧だと思ったレコーディングに対し、ダメだ、ずれてるからやり直せ、と何度も演奏させたという。
このときのマックス・ノーマンからすると、高崎は適当でゆるい人間だと感じたのだろう。

バンド演奏に対するOKラインというのは、本当に人それぞれで、誰が緩くて誰が熱いなんてのは、人の目線によって異なるのだ。
もちろん、平均値というのはあるんだろうけど。
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