
3月7日放送のディスカバービートルズは2月21日放送のレコーディングカレンダーの続き。
今回は中期の曲をレコーディングされた順で、未発表曲も含めて全てオンエアされた。
ビートルズの歴史を駆け足で振り返る企画だけど、聴いてるとやはりフルで聴きたくなってくるものだ。
前回もそうだけど、この駆け足でビートルズ全曲を振り返るための曲の編集は、全て杉真理氏が一人でやってるそうだ。
かなり大変だけど、杉さんなら楽しみながら夢中でやってると思われる。
・アルバム「ヘイジュード」について

昭和の頃、ビートルズのレコードは定番のイギリス盤だけでなく、アメリカ盤も売っていた。
僕の地元では見たことなかったけど、日本盤も発売されてたらしい。
さらに、いろいろな編集盤(有名な青盤、赤盤だけでなく、「ラブソングス」とか「ロックンロールミュージック」とか「オールディーズ」とか『ビートルズバラードベスト20」とか、その他いろいろ」もあった。
さらにさらに、限定発売のモノラル盤もあって、これはよく見ないとステレオ盤と間違えそうなものだった。
これらは全て東芝EMIの正規盤だけど、この他別メーカーのレコード(それらは大抵デビュー前音源とかライブ音源みたいなブート的なものだったと思う)もあったので、ビートルズの棚にはすごくたくさんのレコードが詰め込まれていた。
この中からお目当てのレコードを探すのって、本来は面倒なんだろうけど、当時はビートルズのレコードを見るだけでも楽しかったので、ワクワクしながら探したものだ。
当時僕が買ったアメリカ盤のレコードは「ヘイジュード」というアルバムだけだった。
というのも、ビートルズのガイドブック的な本を読むと、イギリス盤で集めた方が効率がいいと書かれていたからだ。
「ヘイジュード」アルバムを買ったのはそれを知る前のことだったのだ。
内容を見てみよう。
A
1.キャント・バイ・ミー・ラブ
2.恋する二人
3.ペイパーバックライター
4.レイン
5.レディ・マドンナ
6.レボリューション
B
1.ヘイ・ジュード
2.オールド・ブラウン・シュー
3.ドント・レット・ミー・ダウン
4.ジョンとヨーコのバラード
内容がバラバラで、最初の2曲以外はイギリスオリジナル盤には入っていない曲ばかりである。
そして、ここからベスト盤(赤盤、青盤)に入る曲が10曲中8曲という内容的には非常に優れたものなのだ。
そして、アルバムにもベストにも入っていない「レイン」だけど、これがまた隠れた名曲なのである。
全体的に通好みの曲が多く、とくに後期の渋い曲が光る。
録音時期はバラバラだけど、アルバムを通して聴くと不思議と一体感も感じられる。
サブスクをやってる人は是非この順で聴いてみてほしい。
アルバムジャケも味がある。
とくにジョンのヒゲが伸び放題でお爺さんみたいになってるし、体型も痩せているように見える。
当時のメンバーは、髪の毛は伸ばしてるものの、ヒゲはその時の気分で剃ったり剃らなかったりしてたようで、ジャケ写ではポールだけヒゲを剃っている。
ちょっと哀愁を感じる写真で、暗めの曲か多いアルバム内容にあってると思うのだった。