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No Music No Life

クリス・スクワイアさん死去

2015年07月04日 | 音楽
イエスのベーシスト、クリス・スクワイア氏が亡くなった。
67歳、急性骨髄性白血病だったという。
昨年、イエスの新作アルバムを出したばかりだったので驚いた。



イエスはメンバーチェンジの多いバンドだったが、クリスは唯一バンドに在籍し続けた。
つまり、彼がイエスのリーダーだったのだろう。
実際、イエスサウンドは彼なくしては成り立たないといっていい。

60年代後半、ポスト・ビートルズのバンドが次々と産声をあげるなか、イエスもそんなバンドの一つとして若者の支持を得ていた。
ロックに、クラシックのエッセンスを散りばめ、組曲風の長い曲を演奏する。
そんな彼らのサウンドは、同時期のピンク・フロイドやキング・クリムゾンらと並び、先進的なロック=プログレッシブ・ロックと
いわれた。
そして、クリスのベースプレイは、プログレシッブ・ロックのベースとして一つの基準を作りあげ、後世に多大な影響を与えたのだ。

変幻自在なイエス流ロックの芯となったクリスだが、僕は2003年の9月にイエスの来日コンサートで彼のプレイを真の当たりにした。
1曲目は「シベリアン・カートゥル」だったが、地底から大蛇がグリグリと這い上がってくるような躍動感あふれるベースプレイを
聴くことが出来て、嬉しくなったことを思い出す。
また、「燃える朝焼け」での存在感たっぷりのプレイも印象的だった。



このときのコンサートではベースソロも披露してくれたのだが、残念ながらどんな感じだったのか覚えていない。
(YOUTUBEに動画があるので、それを見たら思い出したけど)
彼のベースソロなら、長尺曲「儀式」の中で演奏されるものがカッコいい。
こちらは若いときの映像で。



また、忘れられがちなんだけど、クリスはコーラスワークもしっかりこなせるベーシストだ。
無骨で演奏中心のバンドが多いジャンルだが、イエスはボーカルの役割が大きく、華麗なコーラスも売りの一つなのだ。

今後のイエスの活動がどうなるのかはわからない。
僕はイエスの要はスティーブ・ハウのギターかな、と思ってたけど、たぶんクリスの存在はもっと大きく、
彼なしのイエスなんて考えられないのかもしれない。

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