Music Mania

No Music No Life

ブラックミュージックと関西人

2021年03月07日 | 邦楽
日本でブルースの街のいえば大阪と答える人は多いと思う。
70年代くらいだと京都の方がブルースが盛んだったらしいけど、今じゃ大阪が主流のように感じる。
ブラックミュージックと関西人のノリはとても相性がよく、本場アメリカにはない独自の文化を作ったといっていい。
現代日本はすっかり貧富の差が広がってしまったわけだけど、貧富のうち富の部分が突出してるのが東京だとすると、貧の部分の受け皿になってるのは大阪かもしれない。
そういった土壌もブラックミュージックとの相性に繋がってるのだろう。
今回はそんな大阪のソウルを感じさせるバンドのご紹介。

ザ タコさん「カイロ・ブラテックファンクNo.1」



ファンキーでソウルフル、歌詞はお笑い系という、典型的な大阪ブラックミュージックのバンドだ。
ボーカリストのキャラが濃すぎて、見た目のインパクトの大部分を占めてるけど、演奏もかなり熱い。
バカげたPVもいい。

【PV】ザ・たこさん/カッコイイから大丈夫 (The Man Who Died Too Much)


吾妻光良・アンド・スウィンギング・ボッバーズ「スウィンギン・アンド・ブルージン」



同じく素晴らしいノリとお笑い系の歌詞が面白いバンドで、こちらはよりスウィングしてるのが特徴だ。
この「嫁の里帰り」という曲、これを聞いて「うん、わかる」と思う人はダメ夫だ(笑)
思わず笑ってしまう僕もダメ夫だ。

吾妻光良 & The Swinging Boppers - 嫁の里帰り


大阪=モノレール「リプタイド」



こちらはおふざけ系ではなく真面目なファンクバンドで、サウンドはJB直系である。
上記2バンドはわりとルーズなノリなのに対し、こちらはかなりタイトである。
歌詞で客をノせるのではなく、あくまでも演奏力で引っ張っていく正統派だ。

Osaka Monaurail - Fruit Basket

ディスカバービートルズ その37

2021年03月06日 | ビートルズ


2月28日放送のディスカバービートルズは、「やっぱり後期もジョン・レノン」ということで、後期ビートルズのジョン特集。
初期のビートルズはジョンのバンドでジョンの作曲力がずば抜けてるのは周知の事実であるが、後期も才能は枯れたわけではなく名曲のオンパレードなのだ、ということを和田唱氏が熱く語る。
一般的には、後期ビートルズというとポールの活躍が目立つし、皆が知ってる名曲、例えば「レット・イット・ビー」や「ヘイ・ジュード」などもポールの曲だ。
さらにこの頃になるとジョージも才能を発揮して名曲を出してくる。
それに対してジョンの曲って、ちょっとマニアックで通っぽい雰囲気があると思う。

今回の放送でかかったジョンの曲は以下の8曲。

アイアムウォルラス
レボリューション
ディアプルーデンス
グラスオニオン
ヘイブルドック
ドントレットミーダウン
アイウォントユー(エンディングのみ)
カムトゥゲザー

おそらくビートルズのファンじゃない人は知らない曲が多いだろう。
どれも個性的でカッコいいけど、ちょっととっつきにくいものばかりだ。
そしてビートルズの深さがここにあると思う。

毎回和田唱氏が担当のときは、彼所有のモノラルレコードからかけられるのだけど、今回初めて知ったこと。
オリジナルモノラルレコードの「アビーロード」だと、A面最後の「アイウォントユー」のエンディングで針飛びが発生するということ。
ご存知のようにこの曲のエンディングは、ノイズまみれになってカオスになってきたところで突然プツっと切れるんだけど、ここに針飛びでレコードの回転が変な感じになってくるのである。
この曲のもつある種の怖さが強調されて、オカルトチックな仕上がりになってるのだった。

毎回和田唱氏の担当回は彼自身のビートルズ弾き語りがある。
いつも思うんだけど、真のビートルズファンによるビートルズカバーは、たとえギター一本でも美味しいところはちゃんと再現されていて、とても聴き甲斐がある。
今回は「アクロスザユニバース」だったけど、とても良かった。