Music Mania

No Music No Life

ひろゆきという人

2021年10月16日 | 日常
2ちゃんねる開設者で実業家のひろゆきという人がいる。
最近ひろゆき氏のYouTube動画をいくつか見てるのだが、なかなか面白いことを言う人だ。

この人はすぐに「無能」とか「頭の悪い人」などという。
普段からひろゆき氏に無能とか頭が悪いと言われるような言動をしている人からすると、なんだこいつ?と思われるだろう。
しかしおそらくその心配はない。
なぜなら、ひろゆき氏からそう思われるようなタイプの人って、ひろゆき氏の動画なんて見ないだろうから。
で、僕がちょっと面白いと思うのは、ひろゆき氏から無能認定されるタイプなのにそれに気がつかず信者になってるような人だ。

ひろゆき氏の動画というのは、基本的に相談メールを読み上げてそれに回答するものである。
そのシステムはよくわからないんだけど、スーパーチャットで有料のものもあるようだ。
というか、かなりの数の相談があるなか、有料だと読んでもらえる可能性が高いらしい。
だいたい1時間半くらいの動画で、ひろゆき氏がダラダラとビールを飲みながら相談に答える。
相談内容はピンキリで、おー!この質問は鋭いな、ひろゆきはどんな回答するんだろうと興味をもつものから、なんでもいいから私のこと褒めて!みたいな相談でもなんでもないものまである。

1時間半くらいの動画を見るのはしんどい、という人用にまとめ動画というのもあって、テーマを絞って10分から15分くらいにまとめてある。
これらは誰かが収入の半分をひろゆき氏に納めるというやり方で許可をもらってあげてるものだ。
これらは再生数を増やすため過激なタイトルがつけられたりするけど、実際の内容はちょっと違うことが多い。
なので、出来ることならひろゆき氏の長い動画を何かをしながら聞くみたいな方がいいだろう。

本人も言ってるけど僕が見ても、それは間違ってるとわかることもある。
なのでひろゆき氏自身も、全部信用することはせず、自分で調べてくださいと言ってる。
逃げ道といえばそれまでだけど、鵜呑みにするなよというのは完全に正しい。
でも、ひろゆき氏に相談してる人のほとんどはそのまま鵜呑みにしてると思う。

で、彼から無能呼ばわりされるタイプなのに彼のファンみたいな人は、それ完全に頭の悪い人認定されるでしょ、みたいな相談を平気でする。
案の定、「えーと、あなたかなり頭悪いと思いますので、今すぐそれやめちゃったほうがいいと思いますよ」なんて言われてる。

ひろゆき氏が人気なのは、緩そうな雰囲気と、模範的ではない回答があるからだろう。
緩そうな雰囲気というのは、いつもニコニコして軽い口調で喋ってるからだ。
やはり怒ってる人や熱すぎる人より、今の若い人にはこれくらいの緩さがいいんだと思う。
それと模範的ではない回答、例えばもっと努力しなさいとか、本を読みなさいとか、コツコツ頑張れみたいなことは言わない。
病院でうつ病と診断してもらって生活保護受けてください、みたいなことをサラッと言う。
YouTubeの再生数を稼ぎたい人には、毎日ウ○コ食べる動画なんかいいんじゃないですか、とムチャなことをいう。
恋人いない歴年齢だけど結婚したい人には、まずは女性としゃべる訓練をしろ、そのために年上の人を狙えといい、ユニクロに行って店員さんに全て服を選んでもらい、美容室で爽やかな髪型にしてもらえと、具体的にアドバイスする。
なかなかこんなこという人はいない。

それと、もう一つひろゆき人気の秘訣があるとすれば、超大金持ちなのにとても質素な生活をしてることだろう。
おそらく平均的な日本人よりも少ない支出で生活してるんじゃないだろうか。
少しも金持ちぶらない、庶民と同じ生活水準で、なんの努力もせずに生きてる(みたいに見える)ので、この人に相談すれば他とは違う回答があるのではないかと思わせるところがある。
そうとは言っても、この人にだって得意な分野とそうじゃない分野があるわけで、回答を間に受けるのではなくトークを楽しむくらいにしといたほうがいいと思う。


【ひろゆき】世界は中学生で出来ている。GULDEN DRAAK QUADRUPLEを呑みながら。2021/10/15 V00

ギターパンダ

2021年10月09日 | 邦楽
ギターパンダ「ギターパンダのロックンロールパンデミック」

ここでギターパンダを紹介するのは2回目だ。
今回は昨年発売された新作で、ロックンロールパンデミックという今のご時世を反映したタイトルがつけられた。
現在、ギターパンダのようにライブハウスツアーをしてる規模のアーティストってかなり厳しい状況である。
本業だけで食っていける人は誰もが知ってる有名人だけで、多くはバイトで食い繋いでるのが現状だと思う。
さて新作だけど、軽いロックンロールが中心で歌詞は心に訴えてくる。
1曲目の「選挙に行ったけど」は、こんな世の中を変えるには選挙にいこう、だけど選挙に行ったらなにか変わるのか?でも選挙にいくしかないよ、という歌。

ギターパンダ「選挙に行ったけど」


ザ・たこさん「タコの肖像」

今年の初めくらいに初めてザ・たこさんを聴いて、ファンキーなリズムとふざけた歌詞がとても気に入った。
ということで、今年発表された新作を聴いてみたのだった。
結論からいうと、前作ほどいいとは思えなかった。
相変わらずの大阪ファンクで心地いいリズムがあるんだけど、楽曲が弱いように思う。
このなかでは「純喫茶レイコ」という曲がお気に入りだ。

ザ・たこさん-純喫茶レイコ-@LIVE HOUSE108 2009.11.24 3/5


クレイジーケンバンド「パシフィック」

クレイジーケンバンドによる2019年発売のアルバムで、一つ前の作品にあたる。
今の新作がとても良かったので遡ってみたのだが、これもまた勝るとも劣らない良作だ。
今回のは中国(というより中華街)をイメージした曲が多く、中年男性のノスタルジックな恋が描かれる。
彼らの曲を聴くと、ファッション誌「LEON」に出てくるような「何の仕事をしてるかわからない(あるいはしてないかもしれない)けど金持ってそうな中年男性が、若い女とリゾート地で戯れる」みたいなイタリアンな世界観がある。
アニメ「ルパン三世」にも通じる、軽い男の美学がつらぬかれている。
こういう雰囲気というか味わいはなかなか一朝一夕では出せないと思う。

クレイジーケンバンド - 2019年8月7日発売 ニューアルバム「PACIFIC」全曲紹介ティザー



高中正義「スーパー・スタジオ・ライブ!」

高中正義のスタジオライブである。
内容は1979年に発表したされた武道館ライブ「スーパー高中ライブ!」を再現したもので、セトリもアレンジも当時の様子を再現している。
聴いた第一印象は、なんといっても音質がいいことである。
いわゆるリマスターではなく現代の技術で一から録音し直してるのでいいのは当たり前だけど、聴き慣れた曲が今の音質クオリティで聴けるのはありがたい。
アレンジは少し変更されてるものの、基本的には1979年の武道館であるので気楽に聴ける。
スタジオ作を録音し直す人は多いけど、ライブをライブで再現するのは珍しいし、これはこれで面白い企画だと思う。

Bu-Blue Lagoon "Super Studio Live" Masayoshi Takanaka 高中正義


聖飢魔II「ジ・エンド・オブ・ザ・センチュリー」

もう35年も前になるが、僕はこのアルバムを録音したカセットテープをよく聴いていた。
しかし、まだ聴き込まないうちになくしてしまい、以来35年間も聴いてなかったのだ。
超久しぶりに聴いたこのアルバムは、やはりとてもいい。
で、一つ勘違いしていたこと。
僕はずっとこのアルバムが、あの「悪魔が来たりてヘビメタる」だと勘違いしていたのだ。
こちらはセカンドアルバムで、ヒット曲の「蝋人形の館」が収録されている。
全曲、曲が始まる前にデーモン閣下のナレーションがあり、雰囲気を盛り上げる。
どの曲もいいが、ブラックサバスっぽい「怪奇植物」なんてこのバンドのキャラと彼らのバックグラウンドがよく出ていていいとおもう。

聖飢魔Ⅱ 怪奇植物

江戸と吉原

2021年10月09日 | 日常
10月6日放送の歴史探偵は吉原遊郭だった。
吉原遊郭は江戸時代に幕府が認めた唯一の公認遊郭で、その妖艶な舞台は今も映画やアニメなどで注目されている。
僕のバンドも遊郭をイメージしたパフォーマンスをしているので、とても参考になる内容だった。

まず、吉原遊郭とは実際どういうものだったのか。
江戸城から少し離れた田園地帯に盛土をして作られ、周囲は溝と塀に囲まれていた。
入り口である大門を抜けるとメインストリートとなる中之町通りがあり、その両側には客に花魁を紹介する引手茶屋があった。
ここで客の素性や資金を考慮して相応しい遊女を紹介したという。
遊女にはランクがあり、それぞれ料金が異なる。
総売り上げはかなりの額となり、一割が幕府に納められた。
このように幕府にとってなくてはならない資金源となっていた。

当時の案内書や浮世絵を元にCGで吉原を再現する。
そこには花魁道中という、高級遊女を買い付け(現在の価格で約100万円)茶屋から遊女屋まで練り歩く様や、中之町通りに埋められた桜並木(季節に応じて植え替えられていた)や、俄(にわか)とよばれる催し物もあり、それを見に来る女性客も多かった。

江戸時代の吉原遊郭の花魁を再現。
町の女性たちの憧れの存在であり、ファッションリーダーであった。
衣装や髪型はものすごく派手で、年々派手さが増していったという。
ここで伝説の花魁、高尾大夫の生き方を見る。
現在、高尾神社に祀られており、本人の頭蓋骨も保存されてるほど偉大な人物。
栃木県塩原に生まれる。
生活は貧しく幼い頃から化石を売るなどして働いていたが、吉原の三浦屋の主人に気に入られ養女として引き取られる。
10年後、三浦屋の看板花魁としてデビュー、その姿や振る舞いは瞬く間に客の心を掴むことになる。
当時の花魁は高い教養を身につけるため、並々ならぬ努力を重ねた。
誇り高い高尾大夫は、心を許せぬ相手にはどれだけ金を積まれても身を売らなかったという。
そして19歳という若さながら病で亡くなる。
死後、伝説となり浮世絵、長唄、浄瑠璃などに高尾を題材とした作品が次々と作られるほどの大スターとなる。

遊女の厳しい現実による事件簿。
江戸時代後期、吉原で火事があった。
自ら犯人は自分だと自首したのは16人の遊女だった。
当時、非公認の遊女屋が乱立し、幕府が取り締まりを行ったため、行き場を無くした遊女が吉原へなだれ込んだ。
そのため、遊女過剰となり価格は下落、手取りが減り、日々の食事もままならないほど追い詰められる。
さらに店の売り上げが悪いと、客を取れなかった遊女自身が店にお金を納めなくてはならないといったブラックな労働環境に陥る。
耐えかねた遊女たちは現実を多くの人に知ってもらうため16人連名で放火をして、自首して奉行所にて現状を訴える。
奉行の遠山(いわゆる遠山の金さん)は、本来火炙りの刑になるところを、情状酌量した判決を出したのだった。

このように妖艶で煌びやかな表側と厳しい裏側のあった吉原遊郭は、現代から見ると非常に現実離れしていて、そこが魅力ともいえる。
昭和30年代まで各地に遊郭はあったが、それは江戸の吉原ほどの派手さはなかったようだ。

土方歳三

2021年10月02日 | 日常
9月22日放送の歴史探偵は、戊辰戦争での土方歳三はなぜ強かったのか、というテーマだった。

箱館戦争の二股口の戦いでは、5倍の兵力を持つ政府軍を打ち破った。
土方たちは五稜郭を守るべく街道沿いの山のいたるところに胸壁と散兵坑を設けて迎え撃つ。
では実際どれくらいの胸壁を作ったのかを上空からレーダー照射して赤色立体地図を作って確認してみると、山の尾根沿いに13箇所、それも十字砲火が出来る配置に設けられていた。
天然の地形をよく読んで、山全体を要塞にしたいたと思われる。

土方は剣豪のイメージが強いが、銃の重要性に気づいていた。
新撰組の武力を時代遅れにさせないため、大砲や銃の訓練も行なっており、近代化を進めていたが、鳥羽伏見の戦いでは惨敗してしまう。
これは旧式の銃と新式の銃の違いが大きいとされる。
番組では、新政府軍は銃身にライフリングを施したミニエー銃を使っていたのに対し、新撰組は旧式のゲベール銃を使っていたと解説していた。
幕府軍は部隊によっては新式銃を使っていた説が有力だけど、新撰組は違っていたのだろう。
このため嫌いだった外国人の下で近代戦を学び、剣は役に立たないと判断するという柔軟性をもっていた。

土方という人物は合理的な人で、勝つためならなんでも取り入れた。
そのため、一般の武士が嫌った伝習隊に合流した。
この伝習隊というのは、火消しや博徒など荒くれ者が多かったが、土方は近代戦の指揮官として彼らを上手に扱った。

土方歳三は鳥羽伏見の戦いに始まる戊辰戦争を各地で戦い生き延びてきた。
しかし、元々明治の世に生き続けるつもりはなかったのだろう。
この辺の感覚は西南戦争時の西郷隆盛と似ているように思うのだった。

ディスカバークイーン その7

2021年10月02日 | 音楽


ディスカバークイーン、9月度まとめ

フレディの誕生日ということで、クイーンコピーバンド、グイーンのボーカルであるフレディ波多江さんをゲストに迎えて話を聞く。たまたま声が似てたということでバンドを結成し、テレビ番組「イカすバンド天国」に出演、審査員特別賞を受賞する。
クイーン本家はレコードとライブではサウンドがかなり違う。
レコードではオーバーダビングが多く、かなり凝った音作りがされているが、ライブではシンプルなバンド演奏で歌メロもコーラスも違っている。
しかしグイーンでは、サポートミュージシャンをたくさん入れて、レコードのサウンドをステージで再現するようにしている。
ビジュアル的には、昔のミュージックライフの世界を再現するようにしている。
グイーンはライブの収益を、ブライアンとロジャーが運営するエイズ患者支援団体に寄附している。
そのため、ブライアンとロジャーから感謝状をもらっている。
また、ポールマッカートニーの前でもライブしたことがあり、とても高評価をいただく。

クイーンズクロニクル
西脇さんによるマニアックな解説、今回は5枚目「華麗なるレース」から。
セルフプロデュースで自分たちの好きなようにレコーディングし始めたアルバム。
このアルバムからロジャーのドラムがよりパワフルに聞こえるようになっている。
理由はアンビエンス(臨場感のあるマイク)の使い方を変えてきたから。
1曲目「タイ・ユア・マザー・ダウン」。
イントロのフレーズは「ホワイトマン」や「手を取り合って」の伏線が貼られている。
「テイク・マイ・ブレス・アウェイ」
8分音符のピアノのアルペジオはフレディが得意とするパターン。
エンディングは、一旦録音したコーラス音源を逆回転してディレイ処理をしたあと、再び正回転に戻している。
「ロング・アウェイ」
クイーンにしては珍しく12弦ギターを使用している。
「ミリオネア・ワルツ」
ジョンのベース、最初の2分間くらい、とても暴れていて発想力が面白い。
ロジャーのドラムが入ると裏方に徹してボトムを支える。
「ユー・アンド・アイ」
みんなのバンド愛が結実している。
「愛にすべてを」
アレサフランクリンに憧れたフレディがゴスペルを意識して作った曲。
掛け合いコーラスや、ペンタトニックスケールの下降フレーズなどにそれが現れている。
「ホワイト・マン」
ブライアン作のヘヴィな作品。
3拍フレーズを上手く使っていて、次作に繋がっている。
「懐かしのラバーボーイ」
この曲以降ミュージックホール風の曲を作らなくなるが、最後だけあって完成度が高い。
「さまよい」
ロジャー作には珍しくアンニュイな雰囲気。
夢の中のような世界を表現している。
「手を取り合って」
ブライアンがピアノとギターとハーモニウムを演奏。
コーラス部分は大人数で歌ってるように様々な工夫がされている。

クイーンズコミュニティ
今回のゲストはデーモン閣下。
元々デーモン閣下は大学時代、サンプラザ中野くんのいたバンド、スーパースランプに中野くんの後釜ボーカルとして加入していた。
中野くんが脱退する最後のライブを見に行って衝撃をうけた。
クイーンを聴くきっかけはラジオで流れていたのを聴いて好きになったこと。
邦楽も洋楽もなんでも聴いていて、歌謡曲もよく聴いていた。
軽音部に入ったのは大学時代。
初めてカバーしたクイーンは「セイブ・ミー」。
映画「ボヘミアンラプソディー」でもあったが、バンド内での作詞作曲の名義でもめることがある。
そのため、バンドメンバー全員のクレジットにすることがある。実際に爆風スランプでもこういうことがあった。聖飢魔IIではなかったらしい。
名曲「ボヘミアンラプソディー」の中間部、こういう奇想天外な楽曲展開を聖飢魔IIでもやろうとしたけど、できなかった。
どうしてこんなことが出来るのか、メンバーは全員容認してたのか?
ぜひメンバーに聞いてみたい。