風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

報道されないもう一つのこと

2010-10-14 | 社会
昨日からのトップニュースは、何といってもあのチリ鉱山の落盤事故救出作業の成功です。チリ国民はもちろん、世界中が「奇跡の瞬間」を見守り、その成功を喜んでいます。
しかし、この事故に関してほとんど報道されないもう一つの事実があります。

それは、同鉱山には脱出口や避難階段などがなく、以前から労働組合が問題にしていたこと。また、2007年には労働者が亡くなる事故が起き、この時に一旦閉鎖されたが、翌年には安全基準を満たしたとして会社は安全対策を図らないまま操業を再開していた。

また、今回の事故でも、閉じ込められた33人の家族の一部が所有会社を損害などの容疑で刑事告発し、同国最大の労組である中央統一労組は、今回の事故は「利益を求める会社の貪欲(どんよく)さ」が起こしたと非難しているという。

メディアの過熱した報道ぶりに目を奪われることなく、隠された、報道されないもう一つの真実を見る目も必要ではないか。

直美と英五

2010-10-09 | 趣味
報道によると、歌手佐良直美(65)が27年ぶりに歌手復帰するという。「いいじゃないの幸せならば」でレコード大賞を受賞し、NHK紅白歌合戦の紅組司会も数回努めるなど、当時は誰も知らない人がいないくらいだった。

その後、80年代後半に芸能界から姿を消し、家庭犬のしつけ教室など実業家をしていたという。3年前に、作詞家山川啓介氏との再会がきっかけになり、こんど「いのちの木陰」という曲で復帰することに。

「私を育ててくださった歌の世界に、またタイムトラベルしてみようという気持ちになりました。今は別の世界に住む私からの、ささやかなご恩返しです」と語っている。所属事務所は、「声は多少太くなったが、音域、声量は衰えていない」といい、テレビ出演も検討するというから楽しみだ。

彼女の歌で好きな曲が2つある。一つは「ひとり旅」、もう一曲は洒落たボサノバ調の「私の好きなもの」(いずみたく作曲)。特にオレはこの二曲の中では「ひとり旅」が大好きなのだ。曲調から、吉田拓郎の曲?という感じがするが、実は作曲は浜 圭介。

何回か聴いているうちに、ふと思うことが。もし、この曲を今は亡きあの川島英五に歌わせたら、彼はどんな歌い方をしただろうかと。
こんど機会があったら、ぜひ英五のような歌い方で挑戦してみよう。

十月のおすすめ曲

2010-10-08 | 趣味
今月のおすすめ曲は小椋 佳の「少しは私に愛を下さい」です。(歌詩はここから

きのう、たまたまYou Tubeで小椋 佳の楽曲の中で一度も聞いたことのない曲を順番に聴いていて見つけました。
ここでは、来生たかおと井上揚水も歌っています。二人ともオレの大好きな歌手です。

秋深まる夜に一人で聴いてみてください。少し涙が出そうになるのはオレだけでしょうか。


兄の思い

2010-10-08 | 日常
長兄に膀胱がんが見つかり入院・手術して一か月が過ぎた。病状はかなり深刻で、残念ながら見通しは明るくない。

きょう姉と3回目の転院先病院に見舞いに行ってきた。
病室に入りベッドの横に行くなり、出にくくなった声をふり絞るように、この病院の看護についての不満をぶちまけ、「こんなに苦しむなら、もう死んだ方が…」と泣いた。

オレが、いままで兄が泣いたのを見たのは39年前の母親の葬儀の時。「なんでこんなに早く逝ってしまった」と棺桶にすがるように泣いた時だけだった。

オレが生まれた3か月後、兄が17歳の時に親父が牛車から振り落とされる事故による障害で一人前の農作業ができなくなり、それ以来、母親と二人で農業を守ってきたのだ。この苦労はオレには計り知れない。

帰るころには、妹弟の顔を見て少し落ち着いたのか、少し冷静さを取り戻していた。
「また来るから。稲刈りなどはオレが手伝に行くから心配せんでいいよ」といったら、「刈取りは露が完全に落ちて、よく乾いてからやらなあかんで…」と何度もいう。

自分の体のことより、田んぼのことが気がかりなのだ。兄にとっての農業は79年間生きてきたの自分の人生そのものなのだ。

酒、そして秋の風

2010-10-05 | 日常
社交ダンスサークルに入会してくれることになったOさんと京都にダンスシューズを買いに行った。帰り道、久しぶりの京都の街だから、このまま帰るのはもったいない?ということになり、一杯だけと居酒屋に。

居酒屋の入り口には暖簾がなく「準備中」の札が。中を覗くとオヤジが椅子を並べて昼寝中。時計を見ると4時半、開店まで30分もある。帰りかけると、起き上がったオヤジが、「料理の品数は全部できないが、それでもよかったら」といってくれたので、椅子に座った。

Oさんと酒を飲むのは初めて。何に乾杯かわからんが、とりあえず生ビールで乾杯。「嫌いではないです」と言っていた通り、Oさんのペースが速い。「生お代わり」「芋のお湯割り」と互いの好きなお酒がすすむにつれて、話もはずんだ。

それぞれのガキの頃のこと、これからの人生のこと、もちろんダンスの話も。おおいに話が合い、瞬く間に2時間が過ぎた。もう少し飲みたいという気持ちはあったが、二人のために開店を早めてくれたオヤジに「ありがとう」をいって店を出た。

こんな短時間で二人が心打ち解けて話し合えるようになったのは、やはりお酒があってのことか?「美味い酒だった」「いい話ができた」「ありがとう」といいあいながら、西の空に夕陽が残る河原町を駅まで歩いた。
通り過ぎる秋の風が火照る顔に心地よい。

※「河原町 男二人に 秋の風」・・・オヤジ二人、ちょっと色気がない?
※「京の宵 寄り添う肩に 秋の風」・・・前を歩く若いカップルは…