浦安中年期外伝

カミさんを師匠に修行中の週末の料理やポタリング、読み散らしてている本の事など

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歳をとると日々が過ぎて行くのがどんどん早くなっていきます。ブログの更新がやや散漫になりつつありますが、しっかり元気でやっております。
いろいろなジャンルの本を読み漁り書き散らしてきたウェブサイトは今年で20年を迎えました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 浦安中年期外伝(読書編)
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2008-01-15 23:58:56 | 出来事
糖尿病併発の恐れを抱えている我らがじいちゃんは、お世話になっている施設できっちりカロリー計算をされ、血糖値を常時モニタリングされて現在はかなり良好な状態にある。

じいちゃんと書いたが実際には僕の父の事である。父は約10年前に脳梗塞で倒れて左半身がほぼ麻痺して車椅子の生活を余儀なくされている。当初は「要介護2」の身体障害者と認定されたがどうした訳か年々判定だけが回復してきて現在は「要支援2」だ。

そして10年。どう見ても加齢と共に運動能力が下がっている。実際に単独で出来る事が確実に減っている。

昔は自分で着替えたり出来てたのに今は全く無理だ。車の乗り降りも覚束無くなってきている。
そんな状態にもかかわらず認定レベルが下がっていくのは一体どうしてなんだろうか。

介護保険の認定レベルが軽くなるのは父のように施設に入っている場合には特に問題がないが、自宅介護している場合には着実に利用できるサービスが減る。とても看過できない事態だと思う。

父の場合、毎日まず何不自由なく暮らせている。衣食住すべて心配ない状態だ。これも全て施設のお陰と本当に感謝している。

仮に僕らが同居して介護していたらどうなっいただろう。育ち盛りの孫と一緒にいて厳密な食事管理なんて絶対無理。甘えられて押し切られて妥協してお菓子や果物を食べさせたりする事は目に見えている。

薬だって食前食後に忘れずに必ず飲ませてくれる。毎日・毎日欠かさず飲ませてくれている。これを自宅で続ける事が如何に難しいか。容易に想像が付くだろう。

前も書いたと思うが、父は、19時にはほぼ就寝モード、午前4時前後には起床モードとなる。就寝中と云ってもその間に数回起きて用を足すというのがほぼ生活サイクルとして確立しているのだ。

このサイクルに合わせて介護するには健常者の生活サイクルから完全に離脱する事を強いられるだろう。

昼夜の逆転と定時の食事。そしてトイレと風呂の介護。一人でできる事ではないと思いませんか。

その上、子供の世話や当たり前の家事は誰がすればいいのだ。

実際にそんな状況になって頑張っている方もいらっしゃると思いますが、とてもマネの出来ない大変過酷な状況になるだろうと云う事は容易に想像がつきます。

父の場合、ここ最近は糖尿病のせいで食べ物に対する執着心が非常に強くなってきて、とても扱いにくくなってきてしまいました。

食べたい意欲から電話で色々な人に食べたいものを持ってくるように頼んでいる。
それも施設には隠れて持ち込むようにお願いしている。加えて食べ物を手に入れる為には嘘も辞さない状態なので、非常にたちが悪い。

自分の親だし話しに筋が通っているのでまさかうそを付かれているとはなかなか思えない。そんな嘘をつかれているとこちらも疑心暗鬼になってしまうのは仕方がない話だろう。お陰で親戚なんかともギクシャクしてきてしまった。

また誰彼構わずで孫である僕の小学生の娘にまで隠して持ってこいと頼んだりしていたのにはがっくりだ。マジ気が滅入ってしまったよ。

ここまで長生き出来たのも施設のスタッフのお陰だと云うのが父にはもう見えていないらしい。悔しい。悲しい。情けない。

老いると云うのは並大抵の事ではないですね。いろいろなものが音を立てて壊れていく感じだ。

そんな状況で「糖尿病ってそう云う病気なんですよ。」病気がそうさせているのだと教えくれるスタッフの方はほんとありがたいとしか言いようがないです。

年金と僅かな蓄えを取り崩して施設に入り介護を受けられているホントに父は幸せである。

自分たちが同じ状況になった頃は一体全体どうなっているのだろうか。