- 菅直人首相は12日午後、ソフトバンクの孫正義社長、元サッカー日本代表監督の岡田武史氏らを首相官邸に招き、自然エネルギーの普及に関する懇談会を開催した。与野党の退陣圧力が強まっているが、首相は「自然エネルギー推進庁」構想を披露するなど、太陽光や風力発電などの促進に取り組む決意を強調した。[時事通信]
何の専門家を集めて行ったつもりなのか知れませんが、私はいかにも唐突な構想発表という感想を持ちました。
すでに経済産業省の下に「資源エネルギー庁」という組織があるにもかかわらず、科学技術庁を引き合いに出して“自然エネルギーの普及を促進するために省庁横断的に進める”ための組織を作ろうということなのでしょうか。
それぞれ別々のエネルギーをすすめる組織が並び立ってうまくいくはずがありません。
資源エネルギー庁には現在、資源・燃料部(石油火力)と電力・ガス事業部(ガス・原子力)とがあり、省エネルギー・新エネルギー部は組織的には小さいかもしれませんがあるわけですから、庁内の組織編制を変えるなどして“やり様”はいくらもあるでしょうに。
首相は経産省やその官僚(組織)を嫌っているのか、もっと既存の省庁を“うまく使いこなす”ということを勉強する必要があると思います。(まあ、もうすでに手遅れかもしれませんが)
それにしても、外部の専門家を招いて新しい組織を作ればものごとがうまくいく(既存の組織は要らない)、と考えるこのセンス。本当に心配になってきました。
党内のコンセンサスは取れているのでしょうね。それとも単なる野田経産相に対するけん制ですか?
この期に及んでのスタンドプレーはやめて欲しいものです。