Where there's a will, there's a way.

Yukiの英語学習、読書記録、日常を書いたブログです。

豊かさとは何か

2013-05-14 21:55:14 | 本-その他

図書館から借りた『豊かさとは何か (岩波新書)』(暉峻淑子著)を読了。『日本が世界一「貧しい」国である件について』で紹介されていました。
本書は1989年のバブルの時代に発行されましたが、古さを感じませんでした。「滅私奉公」で何十時間の残業を強制され家族や自分のことは後回しの正社員、広がる貧富の差、老後の不安…。ほら、現在と変わりません。
1989年当時は好景気。でも、多くの人が幸せと感じない世の中。本当の豊かさを考えさせられました。誰もが働くことで生きがいを感じ、大切な家族と楽しく過ごし、不自由ない老後を迎えることが理想なのでしょう。しかしそれを実現することが難しくなっています。
そういえば伯父がまさに「滅私奉公」でした。現在は定年退職していますが、それまでは大手電機会社の関連会社で働いていました。休日出勤、会社での寝泊まり、3日足らずの夏休み、休日は殆ど寝て過ごす…。そんな伯父の姿を見ると本当に気の毒でした。仕事漬けの生活がたたってか、とうとう長期入院をしてしまいました。幸い(?)解雇にならずにすみましたが、もし中小企業だったら真っ先に解雇だったでしょう。

豊かさとは何か (岩波新書) 豊かさとは何か (岩波新書)
価格:¥ 840(税込)
発売日:1989-09-20