夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

存在感のあった松村達雄さん・・♪ ②

2005-06-29 12:26:23 | 映画・テレビ
私は、この人の出演した映画は、十作品前後、観ている。

黒澤明・監督の『どですかでん』、『まふだだよ』は、
多くの方が絶賛しているので、綴るのは省略する。

1996年の和泉聖治・監督の『お日柄もよくご愁傷様』を採り上げたい。

この映画は、冠婚葬祭を中心とした人生の縮図を描いた作品である。
作品の完成度としては、テーマを何でも押し込んだように、果敢な
失敗作である。
特に、ラスト・シーンは感動するどころか、しらけてします。
山小屋に残した落書きは、結果的に見付からなかったが、
父親の想いは中年夫婦は理解できた・・
といったようにすれば、完成度合いもまた違った評価を受ける。
ただ、出演者の多くは、それぞれの持ち味を生かした作品である。

橋爪功と吉行和子の中年夫婦、父親の松村達雄、
橋爪功の妹役の根岸季衣とその主人の鈴木ヒロミツ
この五人が演じきったのは、役者としての演技の巧さは
誰からも褒められる成熟度がある。

俳優を目指している方には、この五人から
少しでも学べば、上達が早くなる、お手本である。

名優、松村達雄さんは亡くなったが、私達に思い出の多い
作品を残してくれた。

山田洋次・監督のコメントは、この名優に対し、
ベストのはなむけの言葉である。

私は近いうちに、『まあだだよ』と『お日柄もよくご愁傷様』を
鑑賞しょうと思っている。
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存在感のあった松村達雄さん・・♪ ①

2005-06-29 11:10:03 | 映画・テレビ
昨日の夜、男優の松村達夫さんが亡くなった、
とインターネットのニュースで知った。
存在感のあるひとりの男優が、
亡くなってしまったか、と想い馳せた・・。

今朝の読売新聞で、この人の事の記事が載っていた。
転記させて頂きます。

      名脇役『男はつらいよ』
           松村達雄さん死去  90歳

と見出しだった。

映画やテレビドラマの名脇役として活躍した俳優の松村達雄さんが、
18日の午前7時25分、
心不全のために亡くなった。90歳。
近親者のみで密葬を済ませた。

『お別れ会』は、7月19日の午後1時から
港区芝公園4の7の35の増上寺の光摂殿。
連絡先は、渋谷区千駄ヶ谷5の11の13、東京俳優共同組合。
喪主は妻の明美さん。


法大卒業後、劇団研究生を経て、1957年からテレビや映画に進出し、
日本テレビの『ダイヤル110番』、NHK『若い季節』などのドラマで活躍する一方、
劇団『雲』に参加した。

1972年からは、山田洋次・監督の映画『男はつらいよ』シリーズで、
森川信さんの後を継いで、
二代目のおいちゃんとして、5作品に出演した。

ややしゃがれた声と、独特のせりふ回し。
芝居臭さを感じさせない確かな演技には定評があり、
しょぼくれた中年男や下町の人情味あふれる頑固おやじ役などで、
絶妙な味を発揮した。

1970年の『どですかでん』に続いて、
黒澤明・監督との2度目の顔合わせとなった1993年の『まあだだよ』では、
主役の作家、内田百をひょうひょうと演じ、
健在ぶりを示した。

その後も映画、テレビで活躍。
一昨年の秋に、間質性の肺炎を患い、
自宅で静養していた。


山田洋次・監督の話
『うだつのあがらない作家や酔っ払いの医者など、
崩れたインテリを魅力的に演じて、
これほどぴったりの人はいなかった。
というより、それは松村達雄さんにしか
できない役どころでした』


以上が記事の全文です。


《続く》
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