夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

認知症に似た「せん妄」の恐怖、初めて高齢者の私は学び、動顛させられ、やがて・・。

2018-09-03 13:53:51 | ささやかな古稀からの思い

先程、ときおり愛読しているネットの【NEWSポストセブン】を見たりした中で、
『 認知症に似た「せん妄」の恐怖、不可解な暴言や鬼の形相に と題された見出しを見てしまった。

私は東京の調布市の片隅みに住む年金生活のまもなく74歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
お互いに幸運にも、入院する大病には遭遇せずに今日に至っている。

こうした中、平素の買物の担当者の私は、家内から依頼された品を買い求めた後は
帰宅後も私は独りで外出して、
自宅から3キロ以内の周辺にある住宅街、遊歩道、小公園などを
歩き廻り、幼年期に農家の児だった為か、山川草木を愛(め)でながら、季節のうつろいを享受している。

こうした根底のひとつとして、もとより健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
いつの日にか認知症、或いは脳梗塞などの難病に遭遇したら、困窮するので、
ひたすら歩き、ときおり大股で歩いたり、或いは足早に歩くことが多くなっている。

私は認知症の病状には少し学んできたが、今回の《・・認知症に似た「せん妄」・・》って、
どのようなことですか、と思いながら記事を精読してしまった・・。

            

この記事の原文は、『女性セブン』の2018年8月23・30日号に掲載された記事のひとつであり、
関連のネットの【NEWSポストセブンに2018年8月16日に配信され、無断であるが転載させて頂く。              

《・・認知症に似た「せん妄」の恐怖、不可解な暴言や鬼の形相に

54歳のN女性記者は、認知症の母(83歳)の介護にあたっている。
その中で思い出したのは、亡き父が発症し、認知症と類似していた“せん妄”の症状だった。
 

17年前に、父(故人)が66歳で、くも膜下出血で倒れたときのこと。
救命救急に運ばれ、一命は取り止めたものの、入院中にせん妄を発症。

私が娘ということは、認識していながら突然、妄想の闇に陥り、不可解な暴言を吐いたのだった。


双子など、妄想のモチーフになるようなエピソードは思い当たらず、
もともと穏やかで、声を荒らげたこともない父の豹変ぶりは、少々ショックだった。

ただこのときは、主治医から事前説明を受けていたのだ。

「一時的にびっくりするような症状が出ますが、必ず元に戻りますから大丈夫。
落ち着いて見守ってくださいね」と。


そして主治医は回診の後、
「では部長、今日は失礼します。明日もよろしくお願いします」と、
父に頭を下げてくれた。

「おうっ」と手を振る父は、ご機嫌。

妄想の中では、主治医や看護師さんたちは、会社の部下だった。
白衣を着て診察もしてくれるのに、その矛盾は気にも留めない。

脳の病気とは、すさまじいものだと、母と顔を見合わせて感心しつつ、
夜間に、せん妄で暴れるらしい父を押さえる拘束ベルトを、まじまじと見た。


高齢になると、入院時はもちろん、それ以外の環境でも、せん妄を発症しやすく、症状の出方も多様。
認知症と似てはいるが、分けて考え、適切な対処や治療が必要だという。
これはごく最近、知った。

       

今思えば、母にも、せん妄が起きていたと、思い当たることがいくつもあった。

母の人生最大のストレスだった父の葬儀の前夜、20歳の乙女に戻り
元彼のことを延々と話したこと。

不安な独居時代、刑事が私のことを聞き込みに来たと、30分おきに電話をかけたこと。
私の家に泊まると決まって深夜に、鬼の形相で、金を返せとすごんだこと。


いずれも認知症の延長のようでいて、“豹変”といえる変化で、数時間後にはケロリと収束。
これが、せん妄の特徴らしい。


極めつきは4年前の暑い夏、今のサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に引っ越したとき。
環境変化が認知症を悪化させるといわれたが、母はむしろ無表情だった。
でも実は、これも低活動性のせん妄らしい。


「ご近所を散歩していたら、三つ編みの女の子が手招きするから、
その家に入ったら、中年の女性がアカシさんを探していると言うの。
それで・・・」とボソボソ言ったか思うと、突然、部屋の中を歩き始めた。


引っ越し直後で散歩する暇はなく、話の展開も奇妙。
「認知症の悪化かしら?」とも思ったが、片付けに追われてしまった。


脱水も、せん妄の大きな引き金になると知り、あの母の異様な表情を思い出した。

母は幸いその後、落ち着いて事なきを得たが、
父のときのように事前にわかっていれば、気づけたかもしれない。
家族も勉強が必要だ。


それにしても、三つ編み少女とアカシさん、
そして17年前の父が“何もかも知っていた”という内容は何だろう。
妄想に根拠はないといわれるが、気になってしかたがないのも、家族の性(さが)だ。・・》


注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
              

私は記事を読みながら、『せん妄』について初めて学び、動顛させられた。

何かしら入院時やストレスなどで発症する、と学んだりした。

人は誰しも過ぎ去った日々の中で、失敗した出来事、或いは成功体験を秘めている・・。
そしてこれから到来する日々に、人それぞれにささやかな願望がある。

こうした中で、何らか夢と現(うつつ)の世界を交差して、彷徨(さまよ)うようなひとときが、
激しくなった時に『せん妄』が発症するのかしら、と私は思ったりしている。

いずれにしても無学な私には分からないが、できうれば、
身近な人にも困惑させる『せん妄』に遭遇せずに、
いつの日にかあの世に旅立ちたい、と私は願ったりしている。

コメント (4)
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