今朝、テレビのニュースをぼんやりと視聴していたら、
本日はクリスマス・イブの日で、東京は幸運にも冬晴れに恵まれまして・・
と私には聴こえたりした。
私は東京の調布市の片隅に住む年金生活の75歳の身であり、
家内は私より5歳ばかり若く70歳となる。
そして私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、
我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭に築後40数年の古ぼけた一軒屋に住んでいる。
私は後期高齢者の一年生であるが、ときおり物忘れもあり、
過ぎし年のクリスマスイブをどのように過ごしてきたか、
ぼんやりと思い馳せたりした・・。
私たち夫婦が結婚前の交際していた遥か遠い日の45年前の頃、
この当時は、銀座とか私が勤務していた所在地の六本木の喫茶店で待ち合わせをして、
私は少し背伸びをして、高級な食事処を誘って、
ワインなどを呑みながら、イタリア料理かフランス料理、或いはインド料理などを頂いていた。
そしてクリスマス・イブの時は、銀座の4丁目に近い喫茶店で待ち合わせをしていた。
私は退社後、少し待ち合わせ時間に遅れそうになり、
日比谷線の『六本木』から『銀座』までの地下鉄の電車の中で、
この日には走行が特に遅く感じ、もどかしい心情となり、
下車後の地上までの階段を駆け上り、喫茶店に行ったりした・・。
この当時の1975年(昭和50年)の頃は、もとより携帯電話もない時代で、
待たされる方は、待ちわびる状態となり、駆け付ける方も何かと連絡する方法はない時代であったので、
お互いに信頼だけで結ばれていた時代でもあった・・。
☆☆ この写真、年金生活のクリスマスシーズン、旅先でたわむれに撮った ☆☆
その後、結婚してからは、私は退社後に付近の専門店で、
一週間前の頃から思案していたプレゼント品を購入し、
封筒状のクリスマス・カードにささやかな一文を認〈したた〉めたりした。
そして幾たびか待ち合わせをしていた洋菓子店の六本木『クローバー』の二階の喫茶店があるが、
この一階に魅了されていた『クローバー』でケーキを買い求めて、
新居の賃貸マンションに帰宅したりした。
この後は、一軒家を建てて、ローン返済で苦節していた時代が3年ばかり続き、
せめて愛用している『クローバー』でケーキだけ購入して、帰宅していた。
☆☆ この写真、年金生活のクリスマスシーズン、旅先でたわむれに撮った ☆☆
やがて私が40代の頃には、家内に何か欲しい品、とやんわりと訊(き)いたりしていたが、
必要な品は、デパートで買い求めているから必要はないわ、
できたら旅行に行って温泉にゆっくり・・と要望されたりした。
この当時は私は多忙であったのは、40代の後半の頃から、業務が幾分空〈す〉いた2月頃に、
冬の旅をして、家内の念願に応〈こた〉えたりしていた。
そして定年退職後の年金生活に於いても、我が家はプレゼントの品よりも、
観光ホテルに滞在して、ゆっくりと温泉を満喫することが多くなっている。
☆☆ この写真、年金生活のクリスマスシーズン、旅先でたわむれに撮った ☆☆
このように我が家はクリスマス・イブは、旅先以外の年は、
家内が居間などにささやかな室内飾りをして、平素より幾分多めの料理を頂きながら、
私はウィスキーをオンザロックと称した氷片を入れただけの濃いめを呑みながら、
家内はビールを呑みながら、いつものように談笑したりしたりしてきた。
もとより私たち夫婦が子供に恵まれたならば、クリスマス・イブの日も含めて、
大幅に変貌してきただろう、と思いながら、こればかりは叶わぬ夢となっている。
ここ5年は、家内は遠い地に住む家内の母の介護で、家内の妹と交代しながら、
家内が5泊6日前後で行っている時は、私は我が家で『おひとりさま』になるので、
独りぼっちのクリスマスイブも体験し、これも人生のひとつだょなぁ・・微苦笑する年ある。
そして本年の今宵は、我が家の居間でささやかな酒宴としている。
買物メール老ボーイの私は、最寄りのスーバーに行き、
大きめの国産ロースト・チキンレッグをふたつ、そして赤ワインのボトル、
夕食の華にしょう、と買い求めたりした。
このように年金生活の我が家でも、クリスマスイブの日、
変貌してきたりしている。