1年がかりで「蕎麦 恵土」に来ました
というのも、葉山町堀内は夏の時期にしか来れません。
去年はタイミングが悪く、お店のお盆休みにあたり断念したのです。
今年は早々に予約を入れて、ようやく念願が叶いました。
予約の時間は19時。お店の方にお電話でうかがったところ19時30分までに
お店にいらしてくださればかまいません。とのことでした。
バス停では「元町」が一番近いと思います。バス通りから裏の小道に入り
六地蔵を奥の左手にみながら、その手前の道を右折して直進、途中両脇が
墓地になります。ちょっとミステリアス。
私たちがお店に向かって歩いていると、後ろから車で追いぬかれた方も
同じ時間に予約のお客様でした。 車ってイイナー。
お店は、完全に古民家です。 がらがら~~と引き戸を開けて中に入ります。
奥からお店の若奥様が出てこられたので、予約の旨を伝え、靴を預けて
あがらせていただきました。
なお、5歳以下のお子様はご遠慮いただいています。
古民家を改装と言うより、古民家そのものという店内。アンティークですが
畳も古く、ところどころ安ぶしん。そこがまた馴染みやすく、いい味をだしています。
先ほど、六地蔵を見ながら迷い込んだここは、時空の狭間?どこか色あせた色調。
不思議な感覚に陥りそうです。
席数はテーブル席4つ。縁側に2人用の席が1つ。1階部分をお店として使っています。
お昼には、単品も注文が可能なようですが、コース料理を頼まれる場合は
要予約になります。
夜はコース料理のみです。前日までに要予約。
鴨料理も天ぷらもいただきたかったので5250円のコースでお願いしてあります。
お店は若店主と若奥様のお二人で切り盛りなさっているので、同内容、要予約
という形態をとられていることと思います。
お酒のメニューになります。
ハートランドビール中ビン@700とそば焼酎@420をそば湯割りで
お願いしました。 そば湯が美味い。とろ~っと濃厚。
喉越しに潤う味わいがたまらないね~~。
本日は、不思議空間の現象?写真のピントが多々ブレております。
(腕が悪いだけです・・・)ご容赦ください。
そばどうふ
そばどうふの上にモロヘイヤ、あおりいか、針生姜、大葉。
レッドオニオンスライス、トマト。 冷やされています。
出汁とほんのりトマトの酸味がアクセント。涼しげで美味しい一品。
むむっ、ここの店主お料理が上手。
点心
しょうが、しめ鯖のそば寿し、かぼちゃようかん、茄子の揚げ浸し、たこお造り、
オクラの梅和え、鴨の砂肝。
たこお造りは塩とわさび。かぼちゃようかんは素材の甘みがたっぷり感じられ
もってりしていません。大人のテイストでさっぱりいただけました。
鴨の砂肝 生姜が少しきいているようです。品よくできあがっています。
しめ鯖のそば寿し 少々酢が甘め。
さあ、別メニュー(左)の冷酒をいただきましょう。
純米 鶴齢(かくれい)@1000を注文。とろ~っとしています。
やきみそ
くるみ、青じそ入り。焼き目も香ばしくこれは冷酒にあうわ~。
加茂茄子とそばがきの揚げだし
万願寺とうがらしも加茂茄子もくたびれきっていません。
それぞれに風味と歯ざわりを残しつつ、いい塩梅の出汁と美味くからみあっています。
季節のミョウガも実によくマッチしています。
地味なイメージになりがちのそばがきが、このコラボで華やいでいます。
鴨のロースト 西洋わさび添え
もう、じゅるじゅる~~。鴨肉が甘いんですっ。噛み締めるたびに
祇園の「GARGANTUA」(ガルガンチュア)の鴨肉をいただいたときの感動が
よみがえりました。
こちらは和のソースです。主役の鴨肉の旨みを損なわず控えめでありながら
理想的なバランスをとっています。
こうなったら、ワインしかないでしょう。グラスワイン(赤・白)@530
このグラスも素敵です。なんだか貴婦人になったみたいだーーっ。
天ぷら
太刀魚、いんげん、ズッキーニ。塩でいただきます。
揚げ加減も良いのですが、蕎麦屋の天ぷらとしては衣も香りも寂しい感じ。
油も違うのかもしれませんね。 やはり、鴨料理も天ぷらもいただける5250円の
コースにしといてよかったわ~~。
せいろ
そば汁は、甘からず、辛からず。程よく感じました。
そばは、料理全体の出来からすると、個人的に物足りなさを感じてしまいます。
手打ち感はたっぷりなのですが、強いコシはないですね。
舌にあたるちょっとしたボソボソ感も好みではありません。
そば粉の割合によるものでしょう。 これは好みの問題かなぁ?
だ~い好きです。とろーりと上質。 コクもしっかりあって甘い。
デザート
デザートはその場で選べました。連れとはかえて注文です。
青梅セリーとヨーグルトのアイス(左) ジンジャーシロップです。
もっちりとろとろのゼリーがヨーグルトアイスにからまると爽やかな甘さに。
涼感をさそう和のデザートです。
青梅ようかん(右) これは、一言、甘酸っぱいです。。。
食後のお茶には、ほうじ茶をいただけました。
お庭が見えます。このお庭には猫がよく来ます。
うかがったところ、もともとここの地に居ついている子達だそうです。
お客様をひとしきり眺めると、またプイっとどこかに行ってしまいます。
おそば、素朴な感じだよ~。
感想としては、おそばが好みのタイプではなかったのですが、
お料理は品良く素晴らしいもので高い満足を得ることが出来ました。
そういう意味では、白金のおそばの名店「三合菴」に似た印象ですが
何よりも気に入ったのがこの時空の狭間のような不思議な居心地の良さ。
愛してやみませんわっ。
接客も気持ちよく、最後の客になってしまった私達を笑顔を絶やさず、玄関先まで
お見送りいただけました。
このお店は、俗化してもらいたくないな~と願いつつ
もと来た道を徒歩で戻り、私達は俗世間に帰ったのでした~。
あっ、大事なことを忘れていました。
お会計ですが2人で、上記、お料理とお酒で合計は13680円なり~。
蕎麦 恵土(そば えど)
〒240-0112 神奈川県三浦郡葉山町堀内870-7
TEL 046-876-3625
営業時間/ 12:00~15:30(L.O.14:30) 18:00~19:30(L.O)(予約制)
定休日 木曜・第1第3金曜