「西明寺」
平安時代、仁明(にんみょう)天皇の勅願により三修上人が開山した天台宗の
仏教寺院。 山号は龍応山(りゅうおうざん)。ご本尊は薬師如来。
バスガイドさんの説明によると、名勝庭園「蓬莱庭」内は本堂へ一方通行。
したがって、庭園を先に観る形で本堂に向かいます。
山門を入り、まずは「不断桜」を観賞。
例年9月上旬に咲き始め、11月には満開になり、紅葉の時期には季節はずれの
花見を楽しむことができるとのことですが、今年はどうしたことでしょう?
見頃を過ぎてしまったのかな。
不断桜がいまひとつということもあって、ツアー一行は足早に次に向かいます。
苔は西明寺が好きなんですって。 そうよ、苔の持ち帰り厳禁だ(o`Θ´)ノ
苔たちは、ここに居たがっているのだ!尊重しよう。
添乗員さんのお話によると、西明寺は苔が美しいことでも有名のよう。
たしかに、参道のまわりには、ふかふかの苔。
紅葉たちもこの苔が大好きだわね。心なしか、気持ち良さそう。
長い石段をのぼって
西明寺本坊「蓬莱庭」に到着しました。西国薬師四十九霊場第三十二番札所。
湖東三山集印色紙。
さて、国指定の名勝庭園は、鶴亀の「蓬莱庭」と名付けられており池泉回遊式庭園。
こちらの不断桜は咲いているようですな。
江戸時代延宝元年(1673年)、望月越中守(友閑)の作庭です。
薬師如来・日光・月光の三尊仏をあらわす立石、十二神将等をあらわす石組があり
心字池には折り鶴の鶴島と亀島がある。園内に石屋弥陀六の作 燈籠がある。
-西明寺のしおりより-
池には小さいけど鯉かな。スイスイ泳いでいます。
この子たちは、観光客相手にお口パクパク攻撃より、藻をたべてるのかな。
おかげさまでメタボとは無縁、スレンダーです。
一方通行ということもあり、この時期立ち止まってじっくり鑑賞することが難しかった
のですが、調和のとれた美しい庭園でした。
本堂。
鎌倉時代初期建立。(国宝第一号指定)
織田信長は比叡山を焼き討ちしてその直後に、西明寺も焼き討ちをしたそうです。
幸に本堂、三重塔、二天門が火難を免れ現存。
二天門(重要文化財)。
室町時代の建築。 本堂側からの写真。
大失敗しちゃいましたーー。
庭園から本堂に入ってますので、二天門の表側を拝見し損ねてしまいました。
あとで調べたところ、やはり二天門には草鞋が下げられ、左右には、「金剛輪寺」
同様に四天王のうちの増長天・持国天がお寺を守っておられたとのこと。
凛々しいお姿を観たかったなあ。 違いも写真に収めたかった。。
庭園側から入るとき、ここは見逃さないよう注意しましょう。
そして、なんと三重塔(国宝)は再生活用事業中。残念。
しかし、一階屋根の近くに見学用通路が設けられ、修理現場を見学できるように
なっています。
こうしたチャンスは滅多にないので見学。
修理のための事業期間は、平成23年4月1日~平成24年3月31日だそうです。
鐘楼。
めずらしく空いていたので、さっそく連れと一緒に。
ごぉぉぉ--ん!! まわりがびっくりするぐらい大きい音。騒音にも近いわ。
今回は力が入りすぎてしまいました。 煩悩払拭ならず・・・。
鐘撞きが失敗して、ショックを受けこの下り坂を降りたのがいかんかった。
ここは二天門に戻る場面だろー、は後のまつり。
なだらかな下り坂。
十一面観音像。
鮮やかな紅葉の中に佇まれるお姿が美しい。
表参道付近で添乗員さんと遭遇。
「提出のお写真ですか?」
「苔が美しい・・・」
「添乗員さん??」
「百済寺」の苔と紅葉のコラボレーションと言い、添乗員さんは苔フェチ?
一応、私も撮っておこう。
西明寺、紅葉も美しいとは思いましたが、苔の美しさも目を惹きます。
梅雨の時期にも訪問してみたいと思うお寺でした。
そして次こそは、増長天・持国天さまにお会いしたいなあ。
さて、湖東三山巡りもこれにて終了。