横浜中華街、上海路の広東料理「翠鳳本店」(スイホウホンテン) 再訪。
「今年の上海蟹はどこで食べる?」
上海蟹シーズン、例年のように、中華好きな女子と横浜中華街に向かった。
彼女のリクエストは「翠鳳本店」。
店のお父さんが漬けた山椒の実が入った上海蟹の紹興酒漬け(酔蟹)が好きだと言う。
上海蟹の紹興酒漬け(雌)@3,000
当店に訪れたのは2年ぶり。
「今年は上海蟹の価格が高騰」と聞いてはいたが、着実に提供時の価格にも反映されている。
大事に1杯をつつきあうことにしましたよ。
蟹用の道具一式は、ガラ入れ、ハサミ(2)、スプーン(2)、カニフォーク(2)。
使い捨て紙おしぼり、タオル地のおしぼり(直置き)はもらえたが、フィンガーボウルはナシ。
卓上に運ばれてきたとき、自身のテンションは少し降下した。当店ではじめて食べた酔蟹と比べ、
その風体から身の張り具合や状態に差を感じてしまったからだ。
――もっとはつらつとしていたのになあ。時期的なタイミングが合わなかったのかしら。
1杯の酔蟹を前に、先に手を伸ばすのをためらっていると、お姉さんから声がかかった。
「食べ方わかりますかあ、茶色いのがミソ、黒いのが卵ですね。最初にそれをスプーンで
お召し上がりいただいて、食べ終わったら胴体が半分に切れてますので、脚の根元を
全部切り離してください。胴体が半月になったら、蟹のハサミで切って開いて
脚の根元を上にして、上から下にお肉をかきだすような感じで。
脚は関節を大きめに切って、吸っていただければでてきます。
大きい爪は蟹ハサミのギザギザの部分に挟んで割って。
甲羅酒すると美味しいからやってみてください。」
当店のお姉さんはいつも親切丁寧なのである。
当店の例年に比べ、内子(卵)も心持ち少ない感じはあるけれど、配合された紹興酒と
香辛料のバランスが妙妙で、素材力の弱さをきっちりカバー。
今年もねっとり濃厚な旨みを味わえ、上海蟹の繊細な身の甘みに酔いしれた。
(ノブロー) ここんちは酔っ払い蟹は雌(メス)と決まっているだ。オラ、正しい思うだ。
グラス紹興酒は、【上澄み】【真ん中】を各1つ注文し、甲羅酒を楽しむ。
上海蟹のスチームあえ(雄)@2,500
解体作業は同様に自分たちで行う。
やはり初回のときに比べ、肥え太った食べ頃感がないのは残念だが、しっとりとした
身の甘さは十分。甘酸っぱいつけダレも別皿で用意してくれるので、使用は各人の好み
ですが、私の場合、活躍の余地はなかった。
お会計は、1人当たり3,000円(千円未満四捨五入)
毎年10月1日ぐらいから登場する上海蟹も、今年は入荷が遅かったので、2日に入荷、
そこから漬け込む日数があるので、1週間後に提供できるようになったとのこと。
のちに当店のFBを確認したところ、酔蟹は3,240円になっていたので、シーズンを通して
提供価格が安定しているわけではなく入荷した蟹のサイズによって変動があるのではないだろうか。
なお、蒸し鶏を酒漬けにした酔っぱらい鶏も冬場だけのもの、おつまみにおすすめとのことです。
翠鳳本店 (スイホウホンテン)
神奈川県横浜市中区山下町189
TEL 045-662-6410
営業時間/ 11:00~21:00
定休日/ 月曜日 *月曜日が祝祭日の場合、翌日振替休日