「原宿はしづめ」
場所はJR原宿駅を背に竹下通りに入り、1つ目の脇道を右折し、さらに1つ目を左折した
路地裏の細道に面するビルの2F。
屋外の階段を上り目的地に到着すると、クラシックな洋館にびっくり。
席の予約は連れに任せ、お店情報を確認していなかったのですが、以前お邪魔した
広尾の「はしづめ」さんが大人カジュアルだったのに対し、当店はちょっとかしこまらなきゃ
いけない感じなのかしら(汗)。
エントランスに置かれたグランドピアノを横目に、屋内2階へと誘う案内札に従い足を進めると、
店内は、アンティーク調の優美な大正ロマン空間で、古き良き時代へとタイムスリップ。
客席はテーブル席とカウンター席でレイウトされていましたが、予約名を告げ、
指示を受けられたのは2名掛けのテーブル席です。
テーブルクロス:なし
卓上調味料:なし
着座後:タオルおしぼり(トレー置き)、氷水
席のみの予約のため、アラカルトチョイス。
ランチ麺セット(点心3種盛り合わせ、お好きな麺料理、デザート)麺料理に+300円や
ランチコース(前菜盛り合わせ、点心3種盛り合わせ、本日の一品料理、お好きな麺料理、デザート)
麺料理に+1300円もあるけれど、
フロアスタッフさんの話では、当店は蕎麦を食べる前に軽くつまんで飲む日本蕎麦の文化
「蕎麦前」を取り入れたスタイルなのだそう。
なるほどね、浮世絵コースターに箸置きも桜柄で、和の心を組み込んでいるわ。
となったら、私達も江戸蕎麦の流儀「蕎麦前」を気取ってみましょうか。
料理は、ランチ麺セットを1人前とグランドメニューから数品。
また、取り皿をもらえるので、取り分けが必要なものは各自の作業。
ドリンクは生ビール熟撰(一口グラス@500、グラス@700)からスタートしました。
クリームチーズの赤酒漬け@450
グランドメニュー“SOBAMAE”よりチョイス。ソーサーとして使っているお皿も和柄で綺麗。
(レンタロー) 手まり麩みてえにまあるく可愛ええ、ころころクリームチーズだよ。
赤酒のコクとまるみのある甘みが、ねっちりしたクリームチーズに調和して、
チビチビ舐めながらが似合う酒の小さな恋人です。
次は紹興酒(紅琥珀5年)@5,500
ワイン用の脚のついたグラスでいただきます。
説明によると、宝酒造さんが日本向けに中国で作らせているもので、
5年ものですが、中国向けの5年ものより品質は優れているとのこと。
そのため当店では、氷砂糖の用意をしていないという話です。
飲んでみましたが、不純物が感じられず、確かに質も保存状態も良好で、
酸味が少なく、まろやかでとても飲みやすい。
氷砂糖不要の安心感のある紹興酒!
販売者は、中華・高橋さんですが、飲食店限定で卸しているから、当該紅琥珀は
お店でのみ味わえる価値ある1本になります。
点心3種盛り合わせ@500
ランチセット及びグランドメニュー“DimSum”も点心3種の内容は同じ。
下味がついているのでこのままで。
①鶏軟骨入りの糯米焼売・・・素朴な風体に旨さは宿る。肉餡にもち米をまぶして蒸した焼売。
②金華豚と干し貝柱の肉焼売・・・高級ブランド豚と干し貝柱の夢のコラボ!肉餡はしっとり柔らか。
③三種のお豆と鯛の焼売・・・調味に味噌や豆鼓を使い、トマトのピリ辛ソースをトッピング。
お豆のホクホクとした食感は楽しいのですが、少し味を重ねすぎたようにも思えます。
気合が入りすぎちゃったのかしら?3種の中では1番創作性の高い点心です。
糯米焼売は、鶏軟骨入りということで、ワイルドなものをイメージしましたが、
生姜が効いて肉餡はふわっとソフト。また、表面のもち米に黒いのは黒米になるのかしら?
プチプチとした歯触りが入り混じることで、食感の強弱がつき、食欲を刺激します。
3種の点心の中では1番の好みかなあ。
本日の鮮魚強火蒸し@1,000
グランドメニュー“CHINESE”よりチョイスした一品料理。この日の鮮魚はマハタ。
(レンタロー) 皿も鮮やかで料理が映えるな。
黄ニラとシャキシャキとしたオカヒジキを下に、葱と焼いたソラマメをトッピング。
中国のたまり醤油(老抽)とナンプラーを使ったという蒸し魚のタレには、ピーナッツオイルの
コクも感じられ、ふっくらシコシコと健やかな身を存分に味わえました。うんまい。
切り身で、これならば、何ら不足なし。むしろ、大歓迎ですよ。
パクチーとぷりぷり海老の温麺(コラーゲン麺)@1,200
入店当初、蒸し暑さで冷たい麺を欲していましたが、汗も引き、酒をガブガブ飲んいますから、
冷たい麺は、胃腸に気の毒?ランチセットの〆は温麺でお願いしました。
2人でシェアできるよう、取り碗を頼もうと思っていたら、ちゃんと目配りも利いて、
スタッフさんが用意してくれていましたよ。
具材はパクチー、海老のほかに、刻みネギ、豆モヤシ、フライドエシャロット。
コラーゲン麺なので、麺自体にコラーゲンが練りこまれているのだと思いますが、
平打ちタイプで滑らか。また加水率が高いように思えます。
ベースの出汁は鶏ガラよりも、クリアなカツオ出汁が感じられ、麺がスープに良く馴染み、
胡椒も効いてその塩加減は絶妙。
さすが老舗製麺会社の麺ですね。一体感が素晴らしく、後味もあっさりとして綺麗です。
ランチセットのデザート
リンゴのコンポートと杏仁のデザートスープ(冷)は、甘すぎずとても涼やか。 これも美味し!
食後のお茶のサービスはほうじ茶でした。器がいちいち洒落ている。
会計は1人当たり5,500円(百円未満四捨五入)。
スタッフさんの丁寧な見送りを受けて、夏空の広がる下界まで。
大正ロマンを奏でる空間で、「蕎麦前」を愉しむ大人の遊び心が満載した和感覚の創作中華。
原宿という場所柄、外国人観光客と思しきお客様も来店されていました。
原宿はしづめ
東京都渋谷区神宮前1-15-14 ルセーヌ1号館 2F
TEL 050-5593-9101
営業時間/火~金11:45~14:15 18:00~23:00(L.O22:00)
土・日・祝 11:45~23:00(L.O22:00)
定休日 月曜日定休日 祝日の場合営業 振替火曜日休み
-店舗情報「食べログ」より-