数日前、北高の2年生になる拓海くんが塾に寄ってくれた。
聞けばテスト期間中だという。勉強に差支【さしつか】えないのかと問うと、テスト期間中だから来られるのだと言う。
なるほど、普段は学業のほかに部活があるわけで、私などのところに寄る時間なんてないのだ。彼は、空手を続けたくて北高を選んだくらいだからなおさらだ。
そう言われてみれば、彼が私のところに来るのはいつもテスト期間中だと思い当たった。
中学生がいる間、彼は折々話しながらも、持参した教科書等を広げ、シャーペンを走らせていた。
午後10時に中学生が帰った後、1時間ほど話した。特に、このところの社会の混迷の様子を話しているうち、どうも人類の歴史が人間一個人の歴史に重なるように思えてきて、そのことについて語っているうちについつい長くなってしまった。
もちつきの手伝いに来られるか尋ねると、空手の試合がなければ来ると言ってくれた。
彼と西高2年生の周平くんは、町内会でもちつきを始めて以来、続けて手伝いに来てくれている。今では町内会のみなさんとも顔なじみだ。
その周平くんにも、もちつきの手伝いを頼むとメールしていた。数日、返事がなかったのだが、昨夜、メールが届いた。それによると、ケータイを学校に取り上げられていたとのこと。どじを踏んだものだ。
ケータイを学校に持ってきてはいけないという高校がほとんどのようだ。しかし、高校生の9割方はケータイを持っている。
彼らは言う。高校生はケータイがなければ、ほとんど生きていけないと。それほどケータイは彼らの生活に密着している。そして、私の知る限り、多くの高校生がケータイを学校に持参している。
授業中にどじを踏むと、周平くんのように取り上げられることになるようだ。それでは、一度どじを踏んだ者はその後どうなるだろう。ほとんどの子供が次は見つからないようにと考えるだけだ。
学校側は、子供が反省して二度と持ってこなくなると本当に考えているのだろうか。まさか。おそらくは思考停止状態なのだ。
長崎県は、ただ今「長崎県教育委員会服務規律強化月間」の最中【さなか】にある。
これは「教職員による不祥事が続発し、教育に対する期待や信頼が大きく損なわれている現状を厳しく受け止め、不祥事を防止するための取り組みを強化するため…」(HPでの県教委の発表から一部抜粋)
「体罰はいけませんよ」「女の子の体に触っちゃいけませんよ」「お酒を飲んだら車を運転してはいけませんよ」「公のお金を盗ってはいけませんよ」などということを先生たちが職員室で真剣に話し合っているということだ。でも、誰が誰に言うのだろう。
ちなみに12月は「飲酒運転の根絶」ということで、先生が「酒を飲んだら車に乗りません」などの誓約書を書いているという。
子供のケータイどころの話ではないのだ。思考停止になるには訳がある。
聞けばテスト期間中だという。勉強に差支【さしつか】えないのかと問うと、テスト期間中だから来られるのだと言う。
なるほど、普段は学業のほかに部活があるわけで、私などのところに寄る時間なんてないのだ。彼は、空手を続けたくて北高を選んだくらいだからなおさらだ。
そう言われてみれば、彼が私のところに来るのはいつもテスト期間中だと思い当たった。
中学生がいる間、彼は折々話しながらも、持参した教科書等を広げ、シャーペンを走らせていた。
午後10時に中学生が帰った後、1時間ほど話した。特に、このところの社会の混迷の様子を話しているうち、どうも人類の歴史が人間一個人の歴史に重なるように思えてきて、そのことについて語っているうちについつい長くなってしまった。
もちつきの手伝いに来られるか尋ねると、空手の試合がなければ来ると言ってくれた。
彼と西高2年生の周平くんは、町内会でもちつきを始めて以来、続けて手伝いに来てくれている。今では町内会のみなさんとも顔なじみだ。
その周平くんにも、もちつきの手伝いを頼むとメールしていた。数日、返事がなかったのだが、昨夜、メールが届いた。それによると、ケータイを学校に取り上げられていたとのこと。どじを踏んだものだ。
ケータイを学校に持ってきてはいけないという高校がほとんどのようだ。しかし、高校生の9割方はケータイを持っている。
彼らは言う。高校生はケータイがなければ、ほとんど生きていけないと。それほどケータイは彼らの生活に密着している。そして、私の知る限り、多くの高校生がケータイを学校に持参している。
授業中にどじを踏むと、周平くんのように取り上げられることになるようだ。それでは、一度どじを踏んだ者はその後どうなるだろう。ほとんどの子供が次は見つからないようにと考えるだけだ。
学校側は、子供が反省して二度と持ってこなくなると本当に考えているのだろうか。まさか。おそらくは思考停止状態なのだ。
長崎県は、ただ今「長崎県教育委員会服務規律強化月間」の最中【さなか】にある。
これは「教職員による不祥事が続発し、教育に対する期待や信頼が大きく損なわれている現状を厳しく受け止め、不祥事を防止するための取り組みを強化するため…」(HPでの県教委の発表から一部抜粋)
「体罰はいけませんよ」「女の子の体に触っちゃいけませんよ」「お酒を飲んだら車を運転してはいけませんよ」「公のお金を盗ってはいけませんよ」などということを先生たちが職員室で真剣に話し合っているということだ。でも、誰が誰に言うのだろう。
ちなみに12月は「飲酒運転の根絶」ということで、先生が「酒を飲んだら車に乗りません」などの誓約書を書いているという。
子供のケータイどころの話ではないのだ。思考停止になるには訳がある。