峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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プロゴルファー・石川遼 その④

2009年07月06日 | スポーツ
まだ17歳とはいえ、遼くんは小学生の頃からゴルフの全国大会等に出場してきている。勝負の厳しさ、ゴルフの怖さを十分分かっているはずだ。

それでも「刻もうかな?」などという迷いはなかったはずだ。ただ「優勝」の2文字はちらついた。それにより、身体のスムーズな動きが損【そこ】なわれた。おそらくはそういうことだろう。タイトル獲得計73期というあの将棋の羽生名人でさえ、これで勝ちだという一手を指すとき未だに手が震えている。いや、むしろ場数を踏んだ者ほど、勝負の厳しさや怖さというものを思い知っているのだ。

打ち直しの3打目、彼が手にしたクラブはやはりドライバーだった。
このような時、短いクラブに切り替えるのも考えられるところだが、そこは遼くんである。

遼くんには大勢のギャラリーがついている。彼らが固唾を呑んで見守る中、力強く、美しいフォームから打ち出されたボールは勢いよく空中に放たれた。

しかし、ボールは無情にも1打目とほぼ同様の軌跡を描き、再び林の中へと消えていった。痛恨の連続OBである。(つづく)
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