8月は何かと戦争を意識する月。満州からの引揚げ体験者たちの声を集めた映画を観た。
終戦で引揚げようとして着の身着のままで、列車を求めて駅に行ったら、関東軍の高級将校の家族が大量の荷物とともに最優先で列車に乗っていったこと。
引揚げの障害になるからと母親が自分の子供を川に投げ込んだところ、たまたまその子が助かり残留孤児として日本に帰ることができ、母親のことは一生許さないとの思いを持っていること。
戦後何十年かして残留孤児として帰国しても周りは無理解で、なんでわざわざ満州なんかにいったのだといわれたこと。
これまでにも似たような話は聞いたことがあるが、改めて語られるのは悲惨な話ばかりである。国策に協力しても、庶民にとって、国家とは時により非情で残酷なものである。