ロッコさんの散歩

街を歩く。近くの山に登る。店に入って安くておいしいものを食べる。掘り出し物を見つける。それが散歩の醍醐味。

2日目 太郎平から雲ノ平へ

2012年07月22日 | 山旅

  

眠れぬまま0400時に起き出し朝食を食べ、雨が止んでいる間に撤収にかかる。ぐっしょり濡れているテントの床を雑巾で拭いて水気を取ってむりやり畳んでザックに押し込む。相変わらず要領が悪く、結局出発は0530時となる。

見晴らしもなく何も撮るものがないのでトイレと水場でも撮らないとしょうがない。

 

 

太郎平の小屋まで戻る20分ほどの間にまた雨が降りだす。小屋の軒下で登山者が雨宿りしていていろいろ情報が入ってくる。「明日もあんまり天気はよくなさそう」とか「雲ノ平のテント場は水溜りみたいだった」とか・・・。あんまりいいニュースが入って来ない。今日も雨、明日も雨ではうんざりである。今から下りたら折立を1030時のバスに間に合う。「えぇーい撤退だ」と決めて下りにかかる。

ところが20分ほど下ったところで雨が止んでくる。それならやっぱり前進するかと引き返すことにする。なんと単純なこと。結局1時間ほどのロスで0700時過ぎにあらためて太郎平から雲ノ平に向けて出発する。

最近の山小屋のトイレは様変わり。太郎平のトイレも新しく立派になっている。

 

ここから雲ノ平へはいったん薬師沢まで400Mほど下って、その後700Mほど登ることになる。平らなところに行くのになぜ登らなくてはいけないのかとも思えるが、雲ノ平は標高2500Mから2700Mに広がる広大な溶岩台地だからしかたがない。

濡れたハシゴは慎重に

 

お花畑に癒されて

 

2時間ほどで薬師沢の小屋(1920M)に到着。この頃には少し陽も差してきたので濡れた合羽を干したりして1時間ほど休む。これからは700Mほどの登りになるが、そのうち600Mほどはなかなかの急登らしい。1015時覚悟を決めて出発する。

何人かが先行している

 

薬師沢の小屋を振り返る

 

分岐の表示板。高天原の「原」が温泉になっていてかわいい。

薬師沢から高天原には沢沿いの大東新道という登山道があるのだが、今は連日の雨で増水して危なくてとても歩けないのではないだろうか。ただ薬師沢の小屋で聞いた話では2,3日前にここから高天原に向かった人が一人行方不明になっているとのことだった。気になったので帰ってきてからネットで見てみたらその人は神戸の須磨の人で、捜索隊に発見されて無事だったようだ。よかった、よかった。

 

出発してすぐに道は急登になり、雨まで降りだす。まるい石の多い急坂は滑りやすい。これを下りに使うのはもっと大変そうだ。実際下りてくる人はほとんどいなかった。

ぐいぐいと高度を上げられる急坂は嫌いではないのだが、途中息をつけるところがまったくなく、これでもかこれでもかと急坂が続くとさすがに疲れてくる。

3時間ほどもがいてもがいてやっと雲ノ平の一角「アラスカ庭園」に出る。どの辺りがアラスカなのかよくわからないが、雨も止み、とにかく解放された気分である

 

見えるのは太郎山か

 

ここからテント場のある雲ノ平山荘まではダラダラ登りだが、急登でエネルギーを使い果たしているのでけっこう堪える。

 

 

1415時雲ノ平山荘(2650M)到着。とにもかくにもお腹がすいたのでここでうどんを食べて一息つく。テント場はここからさらに20分ほどのところだが、今朝、太郎平で「雲ノ平のテント場は水浸し」といっていた話を思い出し、テントを張るのがおっくうになってくる。小屋の乾燥室なら濡れたものも乾かせるし、などと弁解しつつ今日は小屋泊まり決定!

山荘は2年前に建て替えられたばかりで中はまだ木の香りがする。この天井の梁の太さはなかなかのものである。

 

お天気のせいか宿泊者は少なく、部屋割りはゆったりしている。同室は私の他にやはり単独行の若い女性2名。

そのうちの1人は大きなザックを持っているので、私と同じテントからの転向組かと思って話を聞いてみると、今回は小屋泊まりの縦走とのこと。

広げている装備を見ていると、望遠レンズつきの一眼レフカメラと交換レンズをもうひとつ。さらにはGPSとそれを充電するためのソーラーパネルまで持っている。

そりゃ、重くなるはずだ。聞いてみると18キロあるという。テント装の私でも15キロなのであきれるやら驚くやら。

それでも、「単独行は万が一のときを考えてビバークのためのものも要るし荷物が多くなるんです」といっているところをみると、なかなか慎重で周到のようなので感心する。

もう1人の方はちょっと体調が悪いみたいで元気がない。それでも明日中に下山しなければ、といっている。山中での体調不良はなかなか厳しい。

コメント
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