あまり観る機会のないドイツ語の映画。
大学教授と妻、妻の弟とその恋人、妻の友人の音楽家の5人が大学教授の家で食事を共にする。あとは離れたところに住む妻の母親も少しだけ登場するがほとんどが教授の家での5人の会話で話は進む。
久しぶりに会って最初は和やかに会話が進むが、近々子供が誕生する予定の弟がその名前をアドルフにするといったところから話がややこしくなっていく。アドルフはヒットラーのファーストネームでドイツではやはりかなり抵抗感のある名前のようだ。
会話が進むうちに本題と関係のない家族間の不満や秘密が暴露され、最後には妻の不満が爆発しての大演説。もともとは舞台劇だったらしいが、このご時世、舞台上演はとても無理というぐらい最前列の客には大量の唾液が飛びそうだ。
様々な言語のうち一番唾が飛びそうなのは何語だろう。日本でも岩手県をはじめ、東北地方に新型肺炎の発生数が少ないのは東北弁のような開口度が少ない方言のせいかも、というのは冗談としても、マスクをして大声の会話も控えてなどといわれる昨今、登場人物がこれだけ派手にしゃべりまくる映画は、観終わってなんとなくスカッとしてストレス解消にもなったのだった。