のりぞうのほほんのんびりバンザイ

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とっても不幸な幸運/畠中恵

2010年11月12日 21時29分29秒 | 読書歴
147.とっても不幸な幸運/畠中恵
■ストーリ
ちょっとひねくれているけれど、料理自慢で世話好きの店長がいる酒場。
クセモノの常連客たちが、新宿の酒場に持ち込んだ「とっても不幸な幸運」
という名前の缶。中から現れた不思議な物が常連客たちにもたらしたものは、
幸せなのか、それとも・・・。

■感想 ☆☆☆
畠山作品については、評判となっていた「しゃばけ」シリーズより
現代ものに先に出会っていましたが、あまり好みではないなぁ、というのが
正直な感想でした。
今回、改めて現代物の作品にチャレンジしてみて苦手意識は消えましたが、
畠山作品では現代ものよりも時代もののほうが登場人物たちが作品世界に
馴染んでいるな、と感じました。
同じように魅力的なキャラクターなのに、時代物のほうが生き生きと
楽しそうに動いているように見えました。それは「時代物」で
「ファンタジー」という制約があるけれど、その制約を超越できる
設定を有している「しゃばけ」シリーズならでは、かもしれませんが。

ミステリーとしては大好きな「日常の謎」カテゴリ枠。
そしてほんのりファンタジー風味。疲れず楽しく読み進められます。
こんなお店があったらぜひ通いたい。
私も缶詰を手に入れて缶詰が見せてくれる幻を楽しみたい。
(登場人物たちは楽しんでいませんでしたが。)
何より美味しそうな温かい食事の数々を楽しみたい!
と切に思いました。読んでいるだけでおなかが空いてきます。
解説に「ドラマ化に向いている作品なのでは。」と書かれて
いましたが、確かに!「インディゴの夜」みたいにぜひ昼帯で。
ライトコメディで映像化してほしいなー。
その際、主役のマスターはぜひ遠藤憲一さんでお願いします。
武骨で腕っ節が強くて、人情味があるマスターにぴったりだと
思うのです。でもって、マスターの娘さんには大後寿々花ちゃん。
バイト君は佐藤健さんか亀梨君かなー。
・・・もはや昼ドラではありえないキャスティング。