1月に帰国することになった。
2011年の春にハワイに来てから、「うー、寒い」という体験をしていない。
冬に私が何を着ていたかも、よく覚えていないし、
だからいったいどんな服装で行ったらいいものか、友人と姉に同時にメールをしてみた。
友人からは、コート、マフラーは必須、ヒートテックの2枚重ねや、パンツの下にはレギンスなど、
と返ってきた。
そんなに寒かったっけ?と、思わずスキー場を思い浮かべる。
一応、冬服は少しは持ってきたけれど、箱を開けたことがない。
何が入っているかもチェックしなくては。
姉からは、
「今、日本では花柄のモンペが大流行していて、それに風呂敷(特に唐草模様は品薄状態)をバッグにして、
長い傘をアクセサリーとして持つ、というスタイルがジャパニーズクラシックと呼ばれてウケている」(原文のまま)
という返事が来た。
おまけに、姉が母に、私が着ていく服に迷っている、と話したら母は
「今年は日本は暖冬で、Tシャツと短パンでじゅうぶんだって教えてあげたら」
と、すました顔で言ったというではないか。
これが私の家族である。
忘れもしない、中学の入学式の前のことだった。
同じ学校に既に通っていた姉は、 「実は、新入生は三つ折靴下を履いていく決まりになっている」 と
真面目な顔をして私に言った。
当時の流行は、ソックタッチで靴下をしっかり止める履き方で、
三つ折靴下など、恥ずかしくて履けたものではなかった。
入学式に、私は三つ折靴下を履いていったかどうか忘れてしまったが
(直前に姉が告白したような気がしないでもない)
私は何度、姉のこの、真面目な顔で「実は」から始まる言葉にだまされてきたことか。
「実はあんたはあと少しで ぽち という名前になるところだったんだよ」
と言ったこともあった。
まさかいくらなんでも ぽち はないだろうと笑うと、
姉はさらに深刻な顔をして言った。
「それが本当なんだよ。千の歩む、と書いて 千歩 で、それをひっくり返して 歩千 」
漢字を当てられたら、なんだか本当のような気がしてきてしまい、私は震え上がったものだ。
その姉が結婚したのが、姉に輪をかけたヘンな おもしろい人物で、
ジャパニーズクラシック云々も、彼の入れ知恵に間違いない。
とにかく、なんでも笑ってしまえるという、
こんな家族に恵まれて幸せというものだ。
にほんブログ村
2011年の春にハワイに来てから、「うー、寒い」という体験をしていない。
冬に私が何を着ていたかも、よく覚えていないし、
だからいったいどんな服装で行ったらいいものか、友人と姉に同時にメールをしてみた。
友人からは、コート、マフラーは必須、ヒートテックの2枚重ねや、パンツの下にはレギンスなど、
と返ってきた。
そんなに寒かったっけ?と、思わずスキー場を思い浮かべる。
一応、冬服は少しは持ってきたけれど、箱を開けたことがない。
何が入っているかもチェックしなくては。
姉からは、
「今、日本では花柄のモンペが大流行していて、それに風呂敷(特に唐草模様は品薄状態)をバッグにして、
長い傘をアクセサリーとして持つ、というスタイルがジャパニーズクラシックと呼ばれてウケている」(原文のまま)
という返事が来た。
おまけに、姉が母に、私が着ていく服に迷っている、と話したら母は
「今年は日本は暖冬で、Tシャツと短パンでじゅうぶんだって教えてあげたら」
と、すました顔で言ったというではないか。
これが私の家族である。
忘れもしない、中学の入学式の前のことだった。
同じ学校に既に通っていた姉は、 「実は、新入生は三つ折靴下を履いていく決まりになっている」 と
真面目な顔をして私に言った。
当時の流行は、ソックタッチで靴下をしっかり止める履き方で、
三つ折靴下など、恥ずかしくて履けたものではなかった。
入学式に、私は三つ折靴下を履いていったかどうか忘れてしまったが
(直前に姉が告白したような気がしないでもない)
私は何度、姉のこの、真面目な顔で「実は」から始まる言葉にだまされてきたことか。
「実はあんたはあと少しで ぽち という名前になるところだったんだよ」
と言ったこともあった。
まさかいくらなんでも ぽち はないだろうと笑うと、
姉はさらに深刻な顔をして言った。
「それが本当なんだよ。千の歩む、と書いて 千歩 で、それをひっくり返して 歩千 」
漢字を当てられたら、なんだか本当のような気がしてきてしまい、私は震え上がったものだ。
その姉が結婚したのが、姉に輪をかけた
ジャパニーズクラシック云々も、彼の入れ知恵に間違いない。
とにかく、なんでも笑ってしまえるという、
こんな家族に恵まれて幸せというものだ。
にほんブログ村