太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

いちご水と白パン

2014-05-08 07:56:42 | 日記
赤毛のアンの本を探しにみえたお客様がいた。

「若い頃に読んだのが懐かしくて」



私も赤毛のアンに憧れたけれど、それはずいぶん大人になってからだ。



私が読んだのは、アンの子供時代だけ。

ストーリーはどうでもよかった。

ただ、本の中に繰り広げられる世界そのものに、とても憧れた。

グリーンゲイブルスの輝くような緑は、目を閉じれば目の前に広がるようであったし

木製のドアが、きしみながら開く感じとか

アンの部屋の窓枠の感触とか、手作りのレースだとか、

想像するものすべてが好きだった。


マリラが作る数々のお菓子や、登場する食べ物も想像をかきたてるものばかりで、

そのレシピブックを買ったほどだ。

いくつかは試したはずだけれど、不器用な私のことでもあり、物語のイメージにあわせた写真を

眺めているほうが楽しかった。


分厚い、すこし緑がかったガラスでできた保存容器なんかにも惹かれて

雑貨店で買ったりした。

そういえばアンティークの木の椅子も買った。

あの瓶や椅子はどこにいっただろうかなあ。

どれも、実家の私の部屋で、完全に浮いていた。



物語の中に 、「いちご水」 が出てくる。

買った本によれば、イチゴ(話の中ではたぶん木苺)と砂糖を煮て、濾したものにレモンを絞ったの。

これを「いちご水」と翻訳した人はスゴイと思う。

これがストロベリージュースであったり、イチゴジュースだったら何ということもない。

「いちご水」にしたことで、ある種の人々の心の琴線をふるわせる。


その琴線を持った人々の多くはまた、ハイジの白パンにもキュンとくるに違いない。

今でもパン屋で、白パン(私が想像するハイジの白パンだけど)を見かけるとキュンとする。



赤毛のアンの本を探していた方は、物語が好きなようだったけれど

子供時代のアンの世界の憧れも、同じように持っていらした。

グリーンゲイブルスに行こうと決めていた、というのも同じだし、

結局、まだ行ってないのも同じ。


こんな大きな自然の中で暮らしたい、と思っていて

でもそれは夢のままだろうとも思っていた。


グリーンゲイブルスには行かなかったけれど、あれから30年後、

自然がいっぱいの島に住んでいて、ちょい願いが叶ったかも。

まあ、赤毛のアン、というよりも、 ちびくろさんぼ に近いけども・・・・・


余談だけど、ちびくろさんぼ って差別的な理由でタイトルが変わったと聞いたけれどホントかしら。

言われてみれば、ちび で 黒 だから、ね・・










にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村