太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

VOG

2014-05-16 07:34:00 | 日記
VOG(ヴォグ)なんか、気にしたこともなかった。

VOGというのはハワイ特有の造成語で、ボルケーノ(火山)の VO と、

フォグ(霧)のGで、VOG。


ハワイ島の火山が噴火して、その灰がオアフ島にも舞ってくる。

その灰でできた霧が停滞して、霞のようにみえる。

アレルギーのある人は、そしてそうでなくても、頭が痛かったり、

喉を痛めたりする。

新聞でもニュースでも、VOG予報があるぐらいだ。


3週間ほど前、風邪をひいた。

喉が腫れて、咳が続き、それでも2週間ほどで収まった。

やっと治ったかと思った矢先、咳がぶり返した。


まだ風邪が治りきっていないのだろうと、風邪薬を飲んだり、いろいろしたものの

よくなるどころか、咳はひどくなるばかり。

夜はぐっすり眠れないし、仕事にも差し障るで、とうとう病院に行ったのだ。



「うーん、これはVOGね、間違いなく」


ひととおり診察した医者はそう言って、ちょっと気の毒そうな顔をした。

「自然現象ってこと?」

「そう。日本だと一過性喘息っていわれているけどね。

インヘイラーを処方するから、それで効果がなかったら電話ちょうだい」




インヘイラーというのは、喘息の子供がポケットにいれて持ち歩いている、手のひらにおさまる小さなガスで

咳き込んだときに口の中にシュシュっとやる。


まず肺の中の空気を全部出してから、インヘイラーをよく振って、口に入れ

唇をしっかりと閉じ、シュっとやってすぐにそれを肺に吸い込む。

処方箋がいるだけあって、強い薬なので、1日に4,5回程度、しかも次に使うまでに

4時間はあけないといけない。



これが、効いているんだかいないんだかはっきりしない。

シュっとやったあとでも咳は出るし、咳込んだときにはナシのつぶてだ。

仕事で咳をしていると、風邪だと思われてまわりは不愉快だろうと思うのだけれど、

今インヘイラーを使ってしまうと、あと4時間使えなくなるわけで

もっと苦しくなってから使おうと思ったりして、なかなか使えない。



夜は、念をいれて1度に3回ぐらいシュシュっとやる。

インヘイラーを使わないときよりは、眠れるようになったようにも思うけど、やっぱりそれでも

咳は出る。



ハワイに来て3年になるが、VOGに反応したのは初めて。

花粉なら、その花の季節が終われば解決するのに、火山灰となるとそうもいかん。

キラウェア火山の機嫌にかかっていて、それは1年中だ。


医者が気の毒そうな顔をしたのはそういうわけか。


出かける時に持って行く最小必要限の持ち物は


財布と携帯電話だったのに、インヘイラーが加わった。


一体いつまで続くのか。ヤレヤレ。












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