タイムカプセル

タイムカプセルを埋めるのは、あれは時代の流行だったのか。

最近の子供は、あまりそんなものを埋めないらしい。

小学校のときに、私はクラスのみんなとタイムカプセルを埋めた。

実はそんなことは忘れていた。


実家に行った時に、通っていた小学校の横を歩いた。

プールはきれいになって、遊具などは変わったけれど、門の横の楠木も、

投てき板（ボールを投げるブロックの壁）もそのままだ。

それにしても、投てき板の小ささはどうだ。

大きく見えたものだったけど。


ふいに、タイムカプセルのことを思い出した。

このどこかに埋めたはず。


何を入れるか、頭が痛くなるぐらいに考えたのに、

中身どころか、埋めた場所も、

掘り返す約束の日付けも、すっかり忘れた。

この校庭のどこかに、そのタイムカプセルは埋まったまま、

記憶のように風化してゆくんだろか。




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