太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

新世界

2016-04-19 09:36:40 | 日記
さて、新しい職場の話。

一言で言うなら、平和。

初日、大型観光バスが26台、ツアーバスが30台、それに加えて乗用車がひっきりなしだった。

店内に一度に200人いる状態もあった。

それでも最初の1週間は、入り口あたりと外でお客様を迎えるポジションなので、

店内はてんやわんやでも、私だけは平和というわけだ。


澄み渡った青空、心地よい風、走り回る野良の鶏、鳥のさえずり、青々とそびえる山、向かいのファームで放牧されている牛たち、

一面の緑、自然のままの土、風に揺られて木々がたてる音を聞きながら、こういう仕事もあったのだとしみじみ思う。

本屋で、外の温度も天気もわからず、きりきりしながら働いていたのに比べて、

いや、そもそも比べようもないか。

あれはあれで、結構好きだったのだし。

通勤は、10分。その間に信号機が1個。

朝晩1時間かけて通っていたことを思うと、夢のようだ。

しかも朝晩のラッシュとは反対方向で、混みようがない。



マネージャー達も、同僚らも、みな気さくで良い人ばかりだ。

15人ぐらいいる中で、白人は二人、あとは地元の人達。

ハワイに住んでいると、人種を特定するのは困難だ。

ほとんどが、その血のどこかにハワイアンやサモア、フィリピンや日本、ポリネシアなどの遺伝子を持っているといっていい。

だから、肌の色が多少濃くて、顔立ちがはっきりしているというだけでは、単に「ロコ」と呼ぶしかない。



こんな大自然の中にあるから、ランチを買う店なんか1件もない。

だからみんな家からランチを持ってくる。

前の職場では持参派は日本人だけで、他のみんなは外食で済ませていた。

新しい職場のみなさんは、私のランチに興味津々。

「そのランチボックスはどこで買ったのか」

「その緑色のものは何か」

「ごはんの上のものは何か」

お弁当箱は日本のキッチン小物店で買った、木に見せかけた長方形プラスティックの二段重ね。

中身はほぼ夕飯の残りで、あとはしそふりかけのご飯と、必須の卵焼きが入っているだけである。


ほかのみんなのお弁当は、深めのタッパーにご飯がドカっと入っていて、

その上に何か具いりのスープのようなものがかかっているものだったり、

家の近所で買ったらしいパスタランチだったり。



驚くべきは、午後の15分休憩のとき、テイラーが大きなプレートランチを食べていた。

彼女は確か、ランチタイムにここで一緒に食べたはずである。




昨日は、お米の話で盛り上がった。

お米を毎日炊いているのかと聞くので、1度にたくさん炊いて、小分けにして冷凍していると言うと

「おおーーー!!!」

「冷凍して大丈夫なの?」

「ていうか、炊き立てをすぐ冷凍するのが1番風味が落ちないんだよ」

「おおーーーー!!そんなやり方があったなんて!!」メモメモ・・・」

「どのぐらいずつ小分けするの」

「お弁当に入るぐらい」

「おおおーーー!!」

みなさんはどうやってご飯を保存しているかというと、

残りご飯は、タッパーに入れて冷蔵庫に入れる。そうすると乾いてぼろぼろになるから、

食べる前に水をかけてチンする。

やっぱり。

夫の両親も、同じやり方をしていた。




暇といえば、暇。

けれど、たとえばどこかのお店で、ぼんやりとお客が来るのを待っている暇さとは違う。

すべての瞬間、私は自分が知らなかった自分を発見するようで、

それはとても興味深い。

英語漬けはストレスではないけれど、やはり日本語で冗談を言い合ったりするようにはいかない。

だから定期的に日本人の友達と会う機会を作りたいと思う。









にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村