太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ジュディ

2018-09-10 18:09:13 | 日記
シュートメの、古い友人であるジュディが遊びに来た。

45年前、シュートメとジュディは看護師仲間で、同じ病院で働いていた。

ジュディは精神科の病院に移り、シュートメは博士号を取り直すために大学に戻った。

そのあとも交流は続いていたが、12年前、ジュディは本土に引っ越した。


私は会うのは初めてだ。

「あいかわらず背が高いわね、5mぐらいになった?」

ジュディは夫にそう言って、笑いながら抱きしめた。

ほがらかで、さばけていて、とても愉快な人だ。



ジュディが家に来ることになったとき、夫が言った。


「ジュディの昔のボーイフレンドが、ジョン・レノンを殺した犯人なんだよ」


「なに?殺人犯?」


「その事件の前に、だよ」



ジュディは1度も結婚しなかった。

アイオワで、猫と気ままに住んでいる。

ハワイには、瞑想の会に参加するためにやってきた。

なにかの宗教というわけではなく、スピリチュアルな人なのだろう。

おおいにしゃべり、笑い、食べて、あっというまに時間が過ぎ、

夫の両親が空港まで送って行った。


「今度来た時には、あなたとゆっくり話がしたいわ、きっと気が合うと思う」


私もそう思う。


シュートメの友達は、こういうすてきな人が多い。

そして友達と息長くつきあっている。

シュートメは気難しくて、コントロールしたがりで、好き嫌いがはっきりしているが、

それは私が息子の嫁だからで、きっと別の立場で出会ったらまた違っただろう。

それでも大学教授の仕事をリタイアしてから、シュートメはずいぶん丸くなった。

「少しずつ、あっちに行っちゃう人も増えてきて、友達のありがたみが身にしみるわ」

そう言ったジュディに、シュートメが笑ってうなずいた。









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