太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

フランス 5 ~ニース、ラコステこぼれ話

2022-06-19 07:27:34 | 旅行

リンデンの花

『花の香り』

ムッシュ ラミーのホテルにはリンデンの大木がいくつもあって、
数え切れないほどのミツバチの羽音が、うんうんと唸っているのが聞こえる。
青くさく甘酸っぱい花の香り。

ニースの隣、コートダジュールと呼ばれている地域のカプフェラではジャスミンの花が満開で、歩いているとどこからともなく濃いジャスミンの香りが漂う。
石の壁をつたって覆うジャスミンと、鮮やかなブーゲンビリア、陽気な人たち。
ハワイに来る人達が、「ハワイは時間がゆっくり流れてる」と言うけれど、きっと半分は日常を離れているからじゃないかな。
私はハワイに住んでいるから、慣れもあるのかあまりそうは思わないけど、コートダジュールやプロバンス地方ではそう思ったもの。


『フランス語とトイレ』

ラコステで、何度かスーパーマーケットに行ったら、
日本のようにレジスターが並んでいるのだけど、キャッシャーの係りの人が椅子に座っていた。お風呂屋の番台の雰囲気。
でも、座っていても問題ないよね、と思う。


トイレに行きたくなって、店員さんに尋ねてみた。
パリでは英語が通じるけれど、田舎はそうでもない。
フランス語会話フレーズ本は、正しい発音がわからないので、発音できているのかどうかがわからないという意味のなさ。
ホテルの人に「美味しかったです、ありがとう」と言ってみたら、なんとなく通じたけど、それ以外は諦め、
メルシー ボク(どうもありがとう)とボンジュール(おはよう、こんにちは)、ボンジョルニー(よい1日をみたいな?)だけで過ごす。
だから店員さんにも英語で尋ねた。
トイレだけは「トイレット」とフランス語風に言ったからか、ちゃんと通じて、
「〇X▽@」
と言いながら外を指さす。
「Outside??」
と言いつつ私も外を指さす。
にこにこ笑って頷く。
建物の端にあるのかと思って探したが、見つからず、再び別の人に聞いたら
「◆X〇」
と言いながらどこかを指さす。
ポカン顔をしていたら、
「Behind ice!」
見れば、氷の自動販売機の後ろ側にこじんまりとトイレのブースがあった。
仮設小屋風で、中は冷房が効いていて快適だった。

言葉がまったくわからない国というのは、30年前に行ったイタリア以来だ。
スーパーでボディクリームを買いたかったのだが、手にしたそれがシャワージェルなのかクリームなのかもわからないので、
商品に描かれているイラストでかろうじて判断できるものを買った。
レストランで、魚に違いないと思って頼んだら、大きなエビが出てきたときには、なんかこういうのも楽しいなと思った。
ジェスチャーや雰囲気で意味が通じたときの喜び。
英語がこんなにわかりやすい言葉に思えたのも初めてだ。



トイレといえば、フランスは有料トイレがけっこうある。
アビニョン駅の構内のトイレも、大きな公園の中にあるトイレも、入り口に人がいてお金を徴収するので、トイレに行くときには小銭があったほうがいい。
50セントだったり、1ユーロだったりまちまちだが、そういうトイレはさすがに手入れが行き届いていて清潔だ。

何か所かで、水道のHOTとCOLDの配置が逆だ、と気づいた。
ハワイでは、左がHOTで右がCOLDなのが反対で、ちょっと変な感じ。

次はパリに行った話。