ハワイのロコの人は、語尾に「ヤ」を付けることが多い。
意味としては、「~でしょう?」ということ。
たとえば
That is good,ya?
(それ、美味しいでしょ?)
普通の英語の会話では、ヤの代わりに Huh?(ハァン)と言うことはよくある。
日本人の友人の子供が小さかった頃、子供が学校の友達の話し方に似てきて、語尾に「ヤ」をつけるたび、友人がムキになって注意していたことがあった。
「田舎丸出しのハワイ弁で喋ってほしくないのよぅ」
私学であれば、ハワイ弁丸出しの生徒の数はグッと少なくなるのだそうだ。
「公立に行かせてるんだから仕方ないのかもしれないけど、アレ嫌なんだよなあ」
その子供も二十歳を超え、親の心配は取り越し苦労で、ハワイ弁も使うが、普通の英語も使い分けることができる大人になった。
「放っておいても、ちゃんと使い分けるようになるんだね」
友人も胸をなでおろしていた。
最近のことだ。
気がつくと、私は語尾に「ヤ」をつけていて、自分でおののく。
汗だくの同僚が職場に駆け込んでくる。
「Its warm outside,ya?」(外、暑いでしょ?)
頭で考える間もなく、つるりと口から出てくる。
恐ろしいことには、日本語にも「ヤ」がついていることさえあるのだ。
家で猫相手に、
「ごはん、食べる、ヤ?」
夫に、
「コレ、カライ、ヤ?」
放っておいても、ちゃんと言葉を使い分けられるようになるネイティブと、
放っておくと、そのうち独自の言葉を使いだすようになる「英語 付け焼刃」派の、これが大きな違いである。
私の英語は、どこへ向かっているのだろうか・・・・